宅地建物取引士 権利関係 択一式(初級) 第77問〜第79問|債権

重要度:A 論点:債権者代位権

問77:債権者代位権に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

  • A:債権者は、自己の債権の期限が到来する前でも、保存行為に限らず、常に債務者の権利を代位行使することができる。
  • B:不動産を譲り受けた者は、譲渡人が第三者に対して有する登記請求権を行使しない場合、その登記請求権を代位行使することができる。
  • C:債権者が被代位権利を行使した後は、債務者はその権利を自ら取り立てたり処分したりすることができない。
【第77問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・A:誤り。債権者は、原則として自己の債権の期限が到来しなければ被代位権利を行使できない。ただし、保存行為は期限到来前でも行使できる(423条2項)。
・B:正しい。不動産を譲り受けた者は、譲渡人が第三者に対して有する登記請求権を行使しないとき、その登記請求権を代位行使できる(423条の7)。登記請求権の保全では債務者の無資力を要しない。
・C:誤り。債権者が代位行使しても、債務者は被代位権利について自ら取立てその他の処分をすることを妨げられない(423条の5)。


重要度:A 論点:詐害行為取消権

問78:詐害行為取消権に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

  • A:詐害行為取消権は、債務者が債権者を害することを知ってした財産権を目的とする行為について、一定の要件の下で裁判所に請求して行使する。
  • B:受益者が行為時に債権者を害することを知らなかった場合でも、債務者が債権者を害することを知っていれば、常に取消請求が認められる。
  • C:婚姻、認知その他の財産権を目的としない行為も、債権者を害する結果を生じれば詐害行為取消請求の対象となる。
【第78問:正解と解説】

正解:A
【解説】
・A:正しい。詐害行為取消権は裁判上行使し、原則として債務者の詐害認識、受益者の悪意、詐害行為前の原因に基づく被保全債権、強制執行により実現できる債権等が必要となる(424条)。
・B:誤り。受益者が行為時に債権者を害することを知らなかったときは、原則として受益者に対する詐害行為取消請求はできない(424条1項ただし書)。
・C:誤り。財産権を目的としない行為には詐害行為取消権の規定は適用されない(424条2項)。


重要度:B 論点:弁済による代位

問79:弁済による代位に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

  • A:債務者のために弁済をした者が債権者に代位するためには、弁済について正当な利益を有する者でなければならない。
  • B:弁済について正当な利益を有する保証人であっても、債権者から債務者への通知または債務者の承諾がなければ、債権者に代位することができない。
  • C:弁済により債権者に代位した者は、自己の求償権の範囲内で、債権の効力および担保として債権者が有していた権利を行使することができる。
【第79問:正解と解説】

正解:C
【解説】
・A:誤り。債務者のために弁済をした者は、正当な利益の有無を問わず債権者に代位する(499条)。ただし、正当な利益を有しない者が代位を第三者等に対抗するには、債権譲渡の対抗要件に関する規定が準用される。
・B:誤り。弁済について正当な利益を有する者の代位には、467条の通知・承諾の規定は準用されない(500条)。保証人や物上保証人は正当な利益を有する者の代表例である。
・C:正しい。代位者は、自己が債務者等へ求償できる範囲内で、債権の効力および担保として債権者が有していた一切の権利を行使できる(501条1項・2項)。


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