重要度:A 論点:契約不適合責任の期間制限
問71:契約不適合責任に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
- A:売主が契約不適合を知りながら買主に告げなかった場合であっても、買主は1年以内に通知しなければ権利を失う。
- B:買主は、目的物の種類または品質に関する契約不適合を知った時から1年以内にその旨を売主に通知しなければ、原則としてその不適合を理由とする権利を行使することができない。
- C:買主は、目的物の数量に関する契約不適合についても、これを知った時から1年以内に通知しなければ権利を行使することができない。
【第71問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:誤り。売主が契約不適合を知りながら告げなかった場合(悪意)には、1年の期間制限は適用されない(566条ただし書)。売主保護の必要がないため。
・B:正しい。566条本文。種類・品質に関する不適合は、知った時から1年以内の通知が必要。
・C:誤り。数量に関する契約不適合には566条の1年の期間制限は適用されない(種類・品質にのみ適用)。数量不足は外形上明らかで見落としの危険が小さいため。
重要度:B 論点:債務引受
問72:債務引受に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
- A:併存的債務引受において、引受人は債務者と連帯しないで各自独立して債務を負う。
- B:併存的債務引受は、債権者と引受人となる者との契約によってすることができる。
- C:免責的債務引受は、債務者と引受人となる者との契約のみによってすることができ、債権者の関与は一切不要である。
【第72問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:誤り。併存的債務引受における引受人は、債務者と連帯して債務を負う(470条1項)。
・B:正しい。470条2項。併存的債務引受は債権者・引受人間の契約で可能(この場合、債務者の意思に反していてもよいとされる)。
・C:誤り。免責的債務引受を債務者と引受人の契約で行う場合、債権者が引受人に対して承諾をすることが効力発生要件となる(472条3項)。「関与は一切不要」という点が誤り。
重要度:B 論点:請負
問73:請負契約に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
- A:注文者は、請負人が仕事を完成しない間は、いつでも損害を賠償して契約を解除することができる。
- B:請負人の担保責任(契約不適合責任)の期間は、目的物の種類にかかわらず、引渡しから常に5年である。
- C:注文者の責めに帰することができない事由によって仕事を完成することができなくなった場合、請負人は既にした仕事の割合に応じた報酬を請求することはできない。
【第73問:正解と解説】
正解:A
【解説】
・A:正しい。641条。注文者はいつでも損害賠償をして請負契約を解除できる(仕事完成前に限る)。注文者にとって不要になった仕事を続けさせる意味がないための規定。
・B:誤り。請負の目的物が種類・品質に関して契約不適合である場合、注文者は原則として不適合を知った時から1年以内に請負人へ通知しなければ、追完、報酬減額、損害賠償、解除をすることができない(637条1項)。ただし、引渡し時(引渡しを要しない場合は仕事終了時)に請負人が不適合を知り、または重大な過失によって知らなかった場合は、この期間制限は適用されない(同条2項)。「引渡しから常に5年」は誤り。
・C:誤り。仕事の完成前の解除等により残債務を履行できなくなった場合で、既にした仕事の結果が可分でありその部分の給付が注文者にとって利益となるときは、請負人はその割合に応じた報酬を請求できる(634条)。

コメント