2級建築施工管理技士 第一次検定「法規」のうち、建設業法(請負契約)の問題です(重要度B)。一問一答4問 → 四肢択一4問の順に解き、解答・解説は各問題の下を開いて確認してください。
一問一答(○×)
重要度:B 難易度:★★☆
問1:建設業法上、一括下請負の禁止は、請け負った建設工事を一括して他人に請け負わせる建設業者を対象とするものであり、建設業者からその請け負った建設工事を一括して請け負う側の建設業を営む者は、禁止の対象とされていない。ただし、発注者の書面による承諾はないものとする。
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正解:×
建設業者が請け負った建設工事を一括して他人に請け負わせることが禁止される(建設業法第22条第1項)だけでなく、建設業を営む者が建設業者からその請け負った建設工事を一括して請け負うことも禁止されています(同条第2項)。出す側と受ける側の双方が禁止の対象です。
重要度:B 難易度:★☆☆
問2:建設業法上、元請負人は、下請負人からその請け負った建設工事が完成した旨の通知を受けたときは、当該通知を受けた日から20日以内で、かつ、できる限り短い期間内に、その完成を確認するための検査を完了しなければならない。
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正解:○
記述のとおりです。完成の通知を受けた日から20日以内で、かつ、できる限り短い期間内に完成検査を完了しなければなりません(建設業法第24条の4第1項)。
重要度:B 難易度:★★☆
問3:建設業法上、元請負人は、請負代金の出来形部分に対する支払を受けたときは、当該支払の対象となった建設工事を施工した下請負人に対して、相応する下請代金を、当該支払を受けた日から50日以内で、かつ、できる限り短い期間内に支払わなければならない。
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正解:×
元請負人が下請代金を支払う期限は、出来形部分に対する支払又は工事完成後の支払を受けた日から「1月以内」で、かつ、できる限り短い期間内です(建設業法第24条の3第1項)。「50日」は、特定建設業者が注文者となった下請契約の支払期日を、引渡しの申出の日から起算して定める期間(同法第24条の6第1項)で、起算点も異なります。
重要度:B 難易度:★☆☆
問4:建設業法上、建設工事の請負契約の当事者は、工事を施工しない日又は時間帯の定めをするときは、その内容を、契約の締結に際して書面に記載し、署名又は記名押印をして相互に交付しなければならない。なお、情報通信の技術を利用する方法による措置は考えないものとする。
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正解:○
記述のとおりです。工事を施工しない日又は時間帯の定めをするときのその内容は、契約締結に際して書面に記載すべき事項の一つです(建設業法第19条第1項第4号)。
四肢択一
重要度:B 難易度:★★☆
問5:特定建設業者が注文者となった下請契約における下請代金の支払等に関する記述として、建設業法上、正しいものはどれか。ただし、下請契約に引渡しの時期に関する特約(建設業法第24条の4第2項ただし書)はないものとする。
- 建設業法第24条の6の対象となる下請契約において、下請代金の支払期日が定められなかったときは、下請負人が完成検査後に引渡しを申し出た日から起算して50日を経過する日が、支払期日と定められたものとみなされる。
- 下請代金の支払期日を引渡しの申出の日から起算して50日を経過する日以前に定めなければならないとする規定は、下請負人が特定建設業者である下請契約にも適用される。
- 下請負人が特定建設業者でなく、資本金額が政令で定める金額以上の法人でもない場合、下請代金の支払期日は、下請負人が完成検査後に引渡しを申し出た日から起算して50日を経過する日以前において、かつ、できる限り短い期間内において定めなければならない。
- 建設業法第24条の6の対象となる下請契約において、特定建設業者は、一般の金融機関による割引を受けることが困難であると認められる手形であっても、下請代金の支払期日までに交付すれば、下請代金の支払に用いることができる。
【第5問:正解と解説】
正解:3
正解は3です。特定建設業者が注文者となった下請契約(下請負人が特定建設業者又は資本金額が政令で定める金額以上の法人であるものを除く)の下請代金の支払期日は、引渡しの申出の日から起算して50日を経過する日以前で、かつ、できる限り短い期間内に定めなければなりません(建設業法第24条の6第1項)。
1:誤り。支払期日が定められなかったときは、引渡しの「申出の日」が支払期日とみなされます。申出の日から50日を経過する日がみなされるのは、第1項に違反して支払期日が定められた場合です(建設業法第24条の6第2項)。
2:誤り。下請契約の請負人が特定建設業者である場合や、資本金額が政令で定める金額以上の法人である場合は、この規定の対象となる下請契約から除かれています(建設業法第24条の6第1項括弧書き)。
3:正しい。記述のとおりです(建設業法第24条の6第1項)。
4:誤り。特定建設業者は、下請代金の支払につき、支払期日までに一般の金融機関による割引を受けることが困難であると認められる手形を交付してはなりません(建設業法第24条の6第3項)。
重要度:B 難易度:★★☆
問6:元請負人と下請負人の関係などに関する記述として、建設業法上、誤っているものはどれか。ただし、基準日(令和8年1月1日)時点の規定によるものとする。
- 元請負人は、請け負った建設工事を施工するために必要な工程の細目、作業方法その他元請負人において定めるべき事項を定めようとするときは、あらかじめ、下請負人の意見をきかなければならない。
- 著しく短い工期の禁止は注文者に課されるものであり、建設業者が、その請け負う建設工事を施工するために通常必要と認められる期間に比して著しく短い期間を工期とする請負契約を締結することは、禁止されていない。
- 元請負人は、前払金の支払を受けたときは、下請負人に対して、資材の購入、労働者の募集その他建設工事の着手に必要な費用を前払金として支払うよう適切な配慮をしなければならない。
- 元請負人は、出来形部分に対する支払等を受けて下請代金を支払う場合、下請代金のうち労務費に相当する部分については、現金で支払うよう適切な配慮をしなければならない。
【第6問:正解と解説】
正解:2
正解は2です。令和6年の建設業法改正により、注文者だけでなく建設業者も、通常必要と認められる期間に比して著しく短い期間を工期とする請負契約を締結してはならないこととされました(建設業法第19条の5第2項、令和7年12月12日施行)。したがって、建設業者側は禁止されていないとする記述は誤りです。
1:正しい。記述のとおりです(建設業法第24条の2)。
2:誤り。建設業者も、著しく短い期間を工期とする請負契約を締結してはなりません(建設業法第19条の5第2項)。この規定は基準日前の令和7年12月12日から施行されています。
3:正しい。記述のとおりです(建設業法第24条の3第3項)。
4:正しい。記述のとおりです(建設業法第24条の3第2項)。
重要度:B 難易度:★★☆
問7:建設工事の請負契約に関する次のa〜dの記述のうち、建設業法令上、正しいものはいくつあるか。ただし、基準日(令和8年1月1日)時点の規定によるものとし、情報通信の技術を利用する方法による措置は考えないものとする。
a.請負契約の当事者は、契約の締結に際して書面に記載した事項のうち、工事着手の時期及び工事完成の時期を変更するときは、その変更の内容を書面に記載し、署名又は記名押印をして相互に交付しなければならない。
b.公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律に規定する公共工事については、元請負人があらかじめ発注者の書面による承諾を得た場合であっても、請け負った建設工事を一括して他人に請け負わせることはできない。
c.注文者が随意契約により請負契約を締結する場合、工事1件の予定価格が5,000万円以上の工事については、やむを得ない事情があるときを除き、見積期間を10日以上設ければよい。
d.建設業者が、その請け負う建設工事を施工するために通常必要と認められる原価に満たない金額を請負代金の額とする請負契約を締結することは、国土交通省令で定める正当な理由の有無にかかわらず、禁止されていない。
- 1つ
- 2つ
- 3つ
- 4つ
【第7問:正解と解説】
正解:2
正解は2です。正しいものはaとbの2つです。aは契約内容の変更時の書面交付(建設業法第19条第2項)、bは公共工事に一括下請負禁止の例外を適用しない規定(公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律第14条)のとおりです。c(見積期間は15日以上)とdは誤りです。
1:誤り。正しいものは2つです。
2:正しい。正しいものはa・bの2つです。cは、予定価格5,000万円以上の工事の見積期間は15日以上(建設業法施行令第5条の9第1項第3号)なので誤りです。dは、建設業者も、国土交通省令で定める正当な理由がある場合を除き、原価に満たない金額を請負代金の額とする請負契約を締結してはならない(建設業法第19条の3第2項、令和7年12月12日施行)ので誤りです。
3:誤り。c・dは誤りなので、正しいものは2つです。
4:誤り。c・dは誤りなので、正しいものは2つです。
重要度:B 難易度:★★☆
問8:建設業法令に関する次のa〜dの記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a.共同住宅を新築する建設工事は、元請負人があらかじめ発注者の書面による承諾を得た場合であっても、一括して他人に請け負わせることはできない。
b.元請負人は、完成検査によって下請工事の完成を確認した後、下請負人が引渡しを申し出たときは、下請契約に一定の日に引渡しを受ける旨の特約がされている場合を除き、直ちに、当該建設工事の目的物の引渡しを受けなければならない。
c.請負代金の全部又は一部の前金払の定めをするときであっても、その支払の時期及び方法は、請負契約の締結に際して書面に記載すべき事項とされていない。
d.施工体制台帳を作成した特定建設業者は、発注者から請求があっても、施工体制台帳を発注者の閲覧に供する義務はない。
- a、b
- a、c
- b、d
- c、d
【第8問:正解と解説】
正解:1
正解は1です。正しいものはaとbです。aは一括下請負禁止の例外から共同住宅の新築工事が除かれていること(建設業法第22条第3項、同法施行令第6条の4)、bは完成確認後の直ちに引渡しを受ける義務(建設業法第24条の4第2項)のとおりです。c・dは誤りです。
1:正しい。a・bが正しく、c・dは誤りです。cは、前金払の定めをするときはその支払の時期及び方法を書面に記載しなければならない(建設業法第19条第1項第5号)ので誤りです。dは、特定建設業者は発注者から請求があったときは施工体制台帳を閲覧に供しなければならない(同法第24条の8第3項)ので誤りです。
2:誤り。cは誤りです(建設業法第19条第1項第5号により、前金払の定めをするときはその支払の時期及び方法を書面に記載します)。
3:誤り。dは誤りです(建設業法第24条の8第3項により、発注者の請求があれば施工体制台帳を閲覧に供します)。
4:誤り。c・dはいずれも誤りで、正しいのはa・bです。
「法規」の他の論点
- 建築基準法(用語・手続き)
- 建築基準法(単体規定・工事現場)
- 建設業法(許可)
- 建設業法(工事現場の技術者)
- 労働基準法
- 労働安全衛生法
- 廃棄物処理法
- 建設リサイクル法
- 騒音規制法・振動規制法
- 道路法・道路交通法・消防法など