2級建築施工管理技士 第一次検定「法規」のうち、労働安全衛生法の問題です(重要度A)。一問一答8問 → 四肢択一4問の順に解き、解答・解説は各問題の下を開いて確認してください。
一問一答(○×)
重要度:A 難易度:★☆☆
問1:労働安全衛生法令上、常時100人以上の労働者を使用する建設業の事業場では、総括安全衛生管理者を選任しなければならない。
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正解:○
総括安全衛生管理者の選任が必要な規模は業種によって異なり、建設業(林業・鉱業・運送業・清掃業と同じ区分)は常時100人以上の労働者を使用する事業場です。製造業等は常時300人以上、その他の業種は常時1,000人以上です(労働安全衛生法第10条、同法施行令第2条)。
重要度:A 難易度:★☆☆
問2:労働安全衛生法令上、常時60人の労働者を使用する建設業の事業場では、安全管理者を選任しなければならない。
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正解:○
建設業の事業場では、常時50人以上の労働者を使用する場合に安全管理者を選任しなければなりません。常時60人の事業場はこれに該当します(労働安全衛生法第11条、同法施行令第3条)。なお、選任は選任すべき事由が発生した日から14日以内に行います(労働安全衛生規則第4条)。
重要度:A 難易度:★★☆
問3:労働安全衛生法令上、常時30人の労働者を使用する建設業の事業場では、安全衛生推進者ではなく、衛生推進者を選任すればよい。
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正解:×
常時10人以上50人未満の労働者を使用する事業場では安全衛生推進者等を選任します。このうち衛生推進者でよいのは、安全管理者の選任対象業種以外の業種の事業場です。建設業は安全管理者の選任対象業種に含まれるため、安全衛生推進者を選任しなければなりません(労働安全衛生法第12条の2、同法施行令第3条(第2条第1号)、労働安全衛生規則第12条の2)。
重要度:A 難易度:★☆☆
問4:労働安全衛生法令上、事業者は、労働者の作業内容を変更したときは、原則として、当該労働者に対し、その従事する業務に関する安全又は衛生のための教育を行わなければならない。
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正解:○
安全衛生教育は、労働者を雇い入れたときだけでなく、作業内容を変更したときにも行わなければなりません(労働安全衛生法第59条第1項・第2項)。なお、教育事項について十分な知識及び技能を有していると認められる労働者については、その事項の教育を省略できます(労働安全衛生規則第35条第2項)。
重要度:A 難易度:★★☆
問5:労働安全衛生規則上、事業者は、特別教育を行ったときは、受講者、科目等の記録を作成して、これを5年間保存しておかなければならない。
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正解:×
特別教育を行ったときは、受講者、科目等の記録を作成して3年間保存します(労働安全衛生規則第38条)。5年間保存するのは健康診断個人票です(同規則第51条)。
重要度:A 難易度:★★☆
問6:労働安全衛生法令上、つり上げ荷重が3tの移動式クレーンの運転(道路上を走行させる運転を除く。)の業務には、特別教育を修了した者を就かせることができる。
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正解:×
つり上げ荷重が1t以上の移動式クレーンの運転(道路上を走行させる運転を除く。)は就業制限業務であり、免許を受けた者又は技能講習を修了した者等の資格を有する者でなければ就かせることができません(労働安全衛生法第61条第1項、同法施行令第20条第7号)。特別教育で就かせることができるのは、つり上げ荷重が1t未満の移動式クレーンの運転の業務です(労働安全衛生規則第36条第16号)。
重要度:A 難易度:★★☆
問7:労働安全衛生法令上、建設業の事業者は、新たに職務につくこととなった作業主任者に対し、職長等の安全衛生教育(職長教育)を行わなければならない。
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正解:×
職長教育の対象は、新たに職務につくこととなった職長その他の作業中の労働者を直接指導又は監督する者ですが、作業主任者は対象から除かれています(労働安全衛生法第60条)。建設業は職長教育を行うべき業種に該当します(同法施行令第19条)。
重要度:A 難易度:★☆☆
問8:労働安全衛生法上、つり上げ荷重が3tの移動式クレーンの玉掛けの業務に就くことができる資格を有する者は、当該業務に従事するときは、その資格を証する書面(免許証、技能講習の修了証等)を携帯していなければならない。
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正解:○
つり上げ荷重が1t以上の移動式クレーンの玉掛けの業務は就業制限業務です(労働安全衛生法施行令第20条第16号)。就業制限業務につくことができる者は、その業務に従事するときは、免許証その他その資格を証する書面を携帯していなければなりません(労働安全衛生法第61条第3項)。
四肢択一
重要度:A 難易度:★★☆
問9:事業場の安全衛生管理体制に関する記述として、労働安全衛生法令上、最も適当なものはどれか。
- 総括安全衛生管理者は、当該事業場においてその事業の実施を統括管理する者をもって充てなければならない。
- 産業医は、常時100人以上の労働者を使用する事業場において選任しなければならない。
- 衛生管理者は、選任すべき事由が発生した日から30日以内に選任しなければならない。
- 常時50人以上の労働者を使用する建設業の事業場では、安全管理者を選任しなければならないが、衛生管理者の選任は要しない。
【第9問:正解と解説】
正解:1
正解は1です。総括安全衛生管理者は、その事業場においてその事業の実施を統括管理する者をもって充てることとされています(労働安全衛生法第10条第2項)。安全管理者等の資格を有する者から選ぶという定めではありません。
1:適当です。総括安全衛生管理者は、当該事業場においてその事業の実施を統括管理する者をもって充てます(労働安全衛生法第10条第2項)。
2:不適当です。産業医は、業種を問わず常時50人以上の労働者を使用する事業場で選任します(労働安全衛生法第13条、同法施行令第5条)。
3:不適当です。衛生管理者は、選任すべき事由が発生した日から14日以内に選任します(労働安全衛生規則第7条第1項第1号)。総括安全衛生管理者・安全管理者・産業医の選任期限も同じく14日以内です。
4:不適当です。衛生管理者は業種を問わず常時50人以上の事業場で選任が必要であり、建設業も対象です(労働安全衛生法第12条、同法施行令第4条)。建設業では安全管理者と衛生管理者の両方を選任します。
重要度:A 難易度:★★☆
問10:安全衛生教育に関する記述として、労働安全衛生法令上、最も不適当なものはどれか。
- 雇入れ時の安全衛生教育の事項の全部又は一部について十分な知識及び技能を有していると認められる労働者については、当該事項についての教育を省略することができる。
- 足場の組立て、解体又は変更の作業に係る業務(地上又は堅固な床上における補助作業の業務を除く。)に労働者をつかせるときは、特別教育を行わなければならない。
- 建設業の事業者は、新たに職務につくこととなった職長に対し、作業方法の決定及び労働者の配置に関すること等について、安全又は衛生のための教育を行わなければならない。
- アーク溶接機を用いて行う金属の溶接、溶断等の業務は、技能講習を修了した者等の資格を有する者でなければ就かせてはならない。
【第10問:正解と解説】
正解:4
正解は4です。アーク溶接機を用いて行う金属の溶接・溶断等の業務は、特別教育を必要とする業務です(労働安全衛生規則第36条第3号)。就業制限業務(免許・技能講習等が必要)に当たるのは、可燃性ガス及び酸素を用いて行う金属の溶接・溶断・加熱の業務(いわゆるガス溶接)です(労働安全衛生法施行令第20条第10号)。
1:適当です。十分な知識及び技能を有していると認められる労働者については、その事項の教育を省略できます(労働安全衛生規則第35条第2項)。
2:適当です。足場の組立て、解体又は変更の作業に係る業務は特別教育が必要です。地上又は堅固な床上における補助作業の業務は除かれます(労働安全衛生規則第36条第39号)。
3:適当です。建設業は職長教育を行うべき業種であり、教育事項には作業方法の決定及び労働者の配置に関すること等が含まれます(労働安全衛生法第60条、同法施行令第19条)。
4:不適当です。アーク溶接等の業務は特別教育の対象業務です(労働安全衛生規則第36条第3号)。技能講習等が必要な就業制限業務は、可燃性ガス及び酸素を用いて行う溶接等の業務です(労働安全衛生法施行令第20条第10号)。
重要度:A 難易度:★★☆
問11:次の記述a〜dのうち、労働安全衛生法令上、正しいものはいくつあるか。
a.常時50人以上の労働者を使用する建設業の事業場では、安全委員会及び衛生委員会を設けなければならないが、それぞれの設置に代えて安全衛生委員会を設置することができる。
b.建設業に属する事業者が、高さが300m以上の塔の建設の仕事を開始しようとするときは、その計画を当該仕事の開始の日の30日前までに、厚生労働大臣に届け出なければならない。ただし、当該仕事は数次の請負契約によるものではないものとする。
c.医師による健康診断を受けた後6月を経過しない者を雇い入れる場合において、その者が当該健康診断の結果を証明する書面を提出したときは、雇入れ時の健康診断のうち当該健康診断の項目に相当する項目を省略することができる。
d.労働災害により労働者が休業したときは、休業の日数にかかわらず、その都度、遅滞なく、労働者死傷病報告を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。
- 1つ
- 2つ
- 3つ
- 4つ
【第11問:正解と解説】
正解:2
正解は2です。正しいものはaとbの2つです。cは「6月」が誤りで正しくは「3月」(労働安全衛生規則第43条)、dは休業日数が4日未満の場合は四半期ごとにまとめて報告するため誤りです(同規則第97条第2項)。
1:不適当です。正しいものはa・bの2つです。
2:適当です。a:建設業は常時50人以上で安全委員会(労働安全衛生法第17条、同法施行令第8条第1号)、業種を問わず常時50人以上で衛生委員会(同法第18条、同法施行令第9条)が必要で、両方を設けるときは安全衛生委員会で代えることができます(同法第19条第1項)。b:高さ300m以上の塔の建設の仕事は、開始の日の30日前までに厚生労働大臣への届出が必要です(同法第88条第2項、労働安全衛生規則第89条第1号)。c:誤り。省略できるのは健康診断を受けた後3月を経過しない者です(同規則第43条)。d:誤り。休業4日未満は、1〜3月・4〜6月・7〜9月・10〜12月の期間ごとに、各期間の最後の月の翌月末日までに報告します(同規則第97条第2項)。
3:不適当です。c(3月が正しい)とd(休業4日未満は四半期ごとの報告)は誤りです。
4:不適当です。cとdは誤りです。
重要度:A 難易度:★★☆
問12:次の業務a〜dのうち、労働安全衛生法令上、特別教育を行えば労働者を就かせることができる業務(就業制限業務に該当しない業務)の組合せとして、正しいものはどれか。ただし、運転の業務は道路上を走行させる運転を除くものとする。
a.つり上げ荷重が4tのクレーン(移動式クレーンを除く。)の運転の業務
b.作業床の高さが12mの高所作業車の運転の業務
c.つり上げ荷重が0.9tの移動式クレーンの玉掛けの業務
d.可燃性ガス及び酸素を用いて行う金属の溶断の業務
- a、b
- a、c
- b、d
- c、d
【第12問:正解と解説】
正解:2
正解は2です。aのつり上げ荷重5t未満のクレーン(移動式クレーンを除く。)の運転と、cのつり上げ荷重1t未満の移動式クレーンの玉掛けは、特別教育の対象業務です(労働安全衛生規則第36条第15号・第19号)。bとdは就業制限業務であり、免許又は技能講習修了等の資格が必要です(労働安全衛生法施行令第20条第15号・第10号)。
1:誤りです。bの作業床の高さ10m以上の高所作業車の運転は就業制限業務です(労働安全衛生法施行令第20条第15号)。
2:正しい組合せです。a:つり上げ荷重5t未満のクレーンの運転は特別教育の対象です(労働安全衛生規則第36条第15号)。c:つり上げ荷重1t未満の移動式クレーン等の玉掛けは特別教育の対象です(同条第19号)。
3:誤りです。bの高所作業車(作業床の高さ10m以上)の運転とdのガス溶断は、いずれも就業制限業務です(労働安全衛生法施行令第20条第15号・第10号)。
4:誤りです。dの可燃性ガス及び酸素を用いて行う金属の溶断は就業制限業務です(労働安全衛生法施行令第20条第10号)。
「法規」の他の論点
- 建築基準法(用語・手続き)
- 建築基準法(単体規定・工事現場)
- 建設業法(許可)
- 建設業法(請負契約)
- 建設業法(工事現場の技術者)
- 労働基準法
- 廃棄物処理法
- 建設リサイクル法
- 騒音規制法・振動規制法
- 道路法・道路交通法・消防法など