社会保険労務士 国民年金法 一問一答 第173問〜第177問|通則・不服申立て

重要度:A 論点:通則

問173:年金給付を受ける基本権および各支払期月に係る支分権は原則5年、保険料等の徴収・還付を受ける権利および死亡一時金を受ける権利は2年で時効消滅する。

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○ 年金給付の基本権と、各支払期月ごとの年金を受ける支分権は原則5年である(法102条1項)。基本権の時効は、その年金が全額支給停止されている間は進行しない。保険料その他の徴収金を徴収・還付する権利と死亡一時金を受ける権利は2年である。死亡一時金の2年は死亡日の翌日から起算する。


重要度:B 論点:通則

問174:国民年金の給付を受ける権利は原則として譲渡、担保提供および差押えが禁止されるが、老齢基礎年金または付加年金を受ける権利は、国税滞納処分により差し押さえることができる。

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○ 受給権は原則として譲渡・担保提供・差押えが禁止される(法24条)。例外は、老齢基礎年金又は付加年金を受ける権利を国税滞納処分等により差し押さえる場合である。また、給付として受けた金銭には原則として公課を課せないが、老齢基礎年金・付加年金は例外で課税対象となり得る。障害基礎年金、遺族基礎年金、寡婦年金、死亡一時金等は非課税である。


重要度:A 論点:不服申立て

問175:国民年金の被保険者資格、給付または保険料その他の徴収金に関する処分に不服がある者は、原則として社会保険審査官に審査請求し、その決定に不服があれば社会保険審査会に再審査請求できる。

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○ 国民年金法では、資格・給付だけでなく、保険料その他の徴収金に関する処分も社会保険審査官への審査請求対象である(法101条)。健康保険・厚生年金保険の保険料徴収処分が社会保険審査会への直接審査請求となる点と区別する。ただし、国民年金原簿の訂正・不訂正決定はこの社会保険審査制度の対象外で、行政不服審査法による別の審査請求となる。


重要度:A 論点:年金額改定

問176:マクロ経済スライドとは、賃金や物価の伸びから、公的年金の被保険者数の変動と平均余命の伸びを勘案した調整率を差し引いて、年金額の伸びを抑制する仕組みである。

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○ マクロ経済スライドは、調整期間中、賃金・物価による改定率から、公的年金被保険者総数の変動と平均余命の伸びを勘案した調整率を控除する仕組みである。名目額を前年度より下げない範囲で調整しきれなかった分は翌年度以後へ繰り越すキャリーオーバー制度がある。2026年度は繰越未調整分がなく、基礎年金はマイナス0.2%、厚生年金の報酬比例部分はマイナス0.1%の調整が行われた。


重要度:B 論点:年金額改定

問177:新規裁定者に相当する68歳到達年度前の者は名目手取り賃金変動率、既裁定者に相当する68歳到達年度以後の者は物価変動率による改定を基本とする。

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○ 基本形は、68歳到達年度前が名目手取り賃金変動率、68歳到達年度以後が物価変動率である。ただし、物価変動率が名目手取り賃金変動率を上回る場合や、賃金が物価より低下する場合には、世代間の公平確保のため双方に賃金変動率を用いるルールがある。2026年度は物価変動率3.2%が名目手取り賃金変動率2.1%を上回ったため、双方とも2.1%を基礎とし、マクロ経済スライド調整後、基礎年金は前年度比1.9%引上げとなった。


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