FP技能士3級 リスク管理 生命保険

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この単元で身につけること

この単元では、生命保険を「保険料の仕組み」「契約管理」「主要商品」「個人年金」「特約・団体保険」「税務」の順に整理します。

学習後は、予定死亡率・予定利率・予定事業費率、払済保険・延長定期保険・転換・契約者貸付、定期・終身・養老・収入保障保険、個人年金保険の違いを判断できることを目標にします。さらに、2026年基準の生命保険料控除と、死亡保険金の課税関係を契約形態から区別できるようにします。


全体像

契約後は、保険料の払込みを続けるだけでなく、契約内容を変更・活用する制度があります。払済保険、延長定期保険、契約転換制度、契約者貸付制度などは、名称が似ていても目的と結果が異なります。

生命保険商品では、保障期間や保険金の受取条件を基準に、定期・終身・養老・収入保障などを区別します。個人年金保険では、確定・有期・終身の年金支払条件と、運用実績に連動する変額個人年金保険を整理します。

税務では、「保険料を支払ったときの生命保険料控除」と「保険金等を受け取ったときの課税」を分けて考えます。同じ生命保険でも、控除と受取時の税金では見るべき契約関係や数値が異なります。


用語の説明

  • 予定死亡率:死亡統計を基に将来の保険金支払等を見積もる基礎率。
  • 予定利率:資産運用収益を見込み、保険料を割り引く際の基礎率。
  • 予定事業費率:契約締結・収納・維持管理等の事業運営費を見込む基礎率。
  • 払済保険:以後の保険料払込みを中止し、解約返戻金等を一時払保険料に充当して保障額を小さくした保険へ変更する方法。
  • 延長定期保険:以後の保険料払込みを中止し、解約返戻金等を用いて死亡保障を一定期間の定期保険として継続する方法。
  • 契約転換制度:既契約の積立部分等を新しい契約に充当し、旧契約が消滅して新契約へ移る仕組み。
  • 契約者貸付制度:解約返戻金の一定範囲内で保険会社から貸付を受ける仕組み。
  • 特約:主契約に付加して保障内容を補完する契約部分。

基本ルール

したがって、配当はすべての契約で必ず同額発生するものとして扱わず、契約に応じて行われる場合があるものと整理します。

実技では、金額だけでなく、どの条件で主契約や特約が支払われるかまで資料から読み取ることが重要です。


重要な数字

2026年分・2027年分は、23歳未満の扶養親族がいる場合、一般の新生命保険料控除について上限6万円となる特例があります。

死亡保険金の相続税非課税限度額は、要件を満たす場合、500万円×法定相続人の数

数字は、4万円・6万円・12万円・5万円・500万円を単独で覚えるのではなく、「新契約通常」「23歳未満扶養親族特例」「合計上限」「旧契約」「死亡保険金非課税」のどれに対応するかをセットで整理します。


具体例

主要商品を保障構造で比較します。

FP3級では個別制度の詳細より、その位置づけを押さえます。


計算問題の考え方

この単元には、死亡保険金の相続税非課税限度額を求める計算問題があります。

使う式は、 500万円×法定相続人の数 です。

たとえば法定相続人が4人なら、500万円×4人=2,000万円となります。高度な相続税額計算は行わず、非課税限度額だけを1段階で求めます。

生命保険料控除では、各区分の上限と合計上限を混同しないことが重要です。特に23歳未満扶養親族の特例で一般新生命保険料控除の上限が6万円になっても、3区分合計の上限は12万円です。


間違いやすい点

  1. 予定利率が高いほど保険料も高くなると考える:他条件が同じなら一般に保険料は低くなります。
  2. 払済保険と延長定期保険を同じと考える:払済は保障額を小さくして変更、延長定期は一定期間の死亡保障を継続します。
  3. 転換後も旧契約がそのまま残ると考える:転換では旧契約が消滅して新契約へ移ります。
  4. 定期・終身・養老を貯蓄性だけで判断する:保障期間と死亡・満期時の給付条件で区別します。
  5. 確定年金は生存中だけ支払われると考える:確定年金は被保険者の生死にかかわらず契約で定めた期間支払われます。
  6. 生命保険料控除の特例6万円を3区分すべてに使う:2026年分・2027年分の特例は一般の新生命保険料控除のみです。
  7. 死亡保険金はすべて相続税と考える:保険料負担者・被保険者・受取人の関係で税目が変わります。

試験での出題のされ方

この単元は、生命保険契約管理・商品・個人年金・税務・保険証券読取りなど複数の重要論点を含みます。

実技CASEでは、公式過去問の人物・金額・資料配置を再現せず、独自の保険証券や契約関係から一意に判断できる形で練習します。


まとめ

  • 予定基礎率は予定死亡率・予定利率・予定事業費率。
  • 予定利率が高いほど、他条件が同じなら一般に保険料は低い。
  • 払済・延長定期・転換・契約者貸付は目的と結果を区別する。
  • 定期・終身・養老・収入保障は保障構造で整理する。
  • 確定・有期・終身年金は、生死と支払期間の条件で区別する。
  • 生命保険料控除は区分別上限と合計12万円を区別する。
  • 死亡保険金の税目は契約者等の関係で判断する。

練習のしかた

まず、予定基礎率3つを説明できるようにし、次に払済・延長定期・転換・契約者貸付を1行ずつ比較します。

商品は「保障期間」「死亡時」「満期時」の3点で整理し、個人年金は「生死にかかわらず一定期間」「生存中の一定期間」「生存中一生涯」で比較します。

税務は、保険料控除と保険金課税を別論点として学びます。死亡保険金では、保険料負担者・被保険者・受取人の3者を書き出してから税目を判定します。


FP2級へのつながり

FP2級では、生命保険商品の比較、契約管理、生命保険料控除や保険金課税、法人契約の経理をより細かく扱います。

FP3級では、商品名を暗記するだけでなく、予定基礎率、契約変更制度、保障構造、税務の基本関係を正確に区別することが土台です。

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