電験三種(第三種電気主任技術者)「理論」のうち、静電エネルギーと静電力の問題です(大分類:静電気・重要度A)。一問一答7問 → 五肢択一7問の順に解き、解答・解説は各問題の下を開いて確認してください。
一問一答(○×)
重要度:A 難易度:★☆☆
問1:静電容量が一定のコンデンサに加える電圧を2倍にすると、蓄えられる静電エネルギーは2倍になる。
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正解:×
W=½CV²なので、静電エネルギーは電圧の2乗に比例し、電圧2倍で4倍になります。
重要度:A 難易度:★☆☆
問2:静電容量C、電荷Qのコンデンサに蓄えられる静電エネルギーは、Q²/(2C)で表される。
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正解:○
W=½CV²にV=Q/Cを代入すると、W=½QV=Q²/(2C)になります。
重要度:A 難易度:★★☆
問3:充電した平行板コンデンサを電源から切り離し、極板間隔を広げると、極板間の電圧と静電エネルギーはどちらも増加する。
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正解:○
電源から切り離すと電荷Qは一定です。間隔を広げると静電容量Cが減るので、V=Q/Cは増え、W=Q²/(2C)も増えます(増えた分は極板を引き離す仕事です)。
重要度:A 難易度:★★☆
問4:平行板コンデンサを直流電源につないだまま極板間隔を広げると、極板に蓄えられる電荷は増加する。
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正解:×
電源につないだままでは電圧Vが一定です。間隔を広げると静電容量Cが減るので、電荷Q=CVは減少し、静電エネルギー½CV²も減少します。
重要度:A 難易度:★★☆
問5:電圧Vに充電したコンデンサに、同じ静電容量の未充電のコンデンサを並列に接続すると、2個のコンデンサの静電エネルギーの合計は、接続前の1/2になる。
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正解:○
電荷CVが2Cに分かれて電圧はV/2になります。エネルギーは½×2C×(V/2)²=¼CV²で、接続前の½CV²の1/2です。
重要度:A 難易度:★★☆
問6:充電したコンデンサから未充電のコンデンサへ抵抗を通して電荷を移すとき、抵抗の値を大きくすると、抵抗で失われるエネルギーも大きくなる。
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正解:×
失われるエネルギーは、接続前と接続後の静電エネルギーの差で決まり、抵抗の値によりません。抵抗を大きくすると電流は小さくなりますが、流れる時間が長くなるため、合計のエネルギーは同じです。
重要度:A 難易度:★★☆
問7:誘電率εの空間で、電界の強さがEのとき、単位体積当たりに蓄えられる静電エネルギーは½εE²である。
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正解:○
平行板コンデンサで、W=½CV²=½(εS/d)(Ed)²=½εE²×(Sd)となり、体積Sdで割ると½εE²です。
五肢択一
重要度:A 難易度:★☆☆
問8:20μFのコンデンサを100Vに充電した。蓄えられた静電エネルギー〔J〕の値として、正しいものはどれか。
- 0.001
- 0.002
- 0.050
- 0.100
- 0.200
【第8問:正解と解説】
正解:4
正解は4です。
W=½CV²=½×20×10⁻⁶×100²=0.100J
1:誤り。電圧を2乗し忘れた値(½CV)です。
2:誤り。電荷Q=CVの値〔C〕です。
3:誤り。½を2回掛けた値(¼CV²)です。
4:正しい。
5:誤り。½を掛け忘れた値(CV²)です。
重要度:A 難易度:★★☆
問9:10μFの平行板コンデンサを100Vに充電した後、電源から切り離した。その後、極板間隔を2倍に広げた。広げた後の静電エネルギー〔J〕の値として、正しいものはどれか。
- 0.013
- 0.025
- 0.050
- 0.100
- 0.200
【第9問:正解と解説】
正解:4
正解は4です。
電源から切り離したので電荷Q=10×10⁻⁶×100=1×10⁻³Cは一定です。
間隔2倍で静電容量は1/2の5μF、電圧はV=Q/C=200V
W=Q²/(2C)=(1×10⁻³)²/(2×5×10⁻⁶)=0.100J(広げる前0.050Jの2倍)
1:誤り。電圧100Vのまま静電容量が1/4(2.5μF)になるとした値です。
2:誤り。電圧が一定(電源につないだまま)の場合の値です。
3:誤り。エネルギーが変わらないとした値です。
4:正しい。
5:誤り。静電容量が変わらないまま電圧が2倍になるとした値です。
重要度:A 難易度:★★☆
問10:10μFの平行板コンデンサを100Vの直流電源につないだまま、極板間隔を2倍に広げた。広げた後の静電エネルギー〔J〕の値として、正しいものはどれか。
- 0.0125
- 0.0250
- 0.0500
- 0.1000
- 0.2000
【第10問:正解と解説】
正解:2
正解は2です。
電源につないだままなので電圧100Vは一定です。間隔2倍で静電容量は5μFになります。
W=½CV²=½×5×10⁻⁶×100²=0.0250J(広げる前0.050Jの1/2)
1:誤り。静電容量が1/4になるとした値です。
2:正しい。
3:誤り。エネルギーが変わらないとした値です。
4:誤り。電荷が一定(電源から切り離した)の場合の値です。
5:誤り。電圧が2倍になるとした値です。
重要度:A 難易度:★★☆
問11:200Vに充電した4μFのコンデンサに、未充電の4μFのコンデンサを並列に接続した。接続によって失われた静電エネルギー〔J〕の値として、正しいものはどれか。
- 0.32
- 0.16
- 0.08
- 0.04
- 0.02
【第11問:正解と解説】
正解:4
正解は4です。
接続前:W1=½×4×10⁻⁶×200²=0.08J
接続後:電荷800μCが8μFに分かれ、V=100V。W2=½×8×10⁻⁶×100²=0.04J
失われたエネルギー=0.08−0.04=0.04J(接続前の1/2。導線の抵抗などで熱として失われる)
1:誤り。接続後も200Vのままとして、2個分をCV²で計算した値です。
2:誤り。接続前のエネルギーを½を付けずに計算した値です。
3:誤り。接続前の静電エネルギーそのものです。
4:正しい。
5:誤り。接続後のコンデンサ1個分の静電エネルギーです。
重要度:A 難易度:★★☆
問12:150Vに充電した2μFのコンデンサC1と、未充電の1μFのコンデンサC2を、抵抗Rを通して並列に接続した。十分に時間がたつまでに抵抗Rで消費されたエネルギー〔mJ〕の値として、正しいものはどれか。ただし、抵抗R以外での損失は無視する。
- 5.0
- 7.5
- 10.0
- 15.0
- 22.5
【第12問:正解と解説】
正解:2
正解は2です。
接続前:½×2×10⁻⁶×150²=22.5mJ
接続後:電荷2×150=300μCが3μFに分かれ、V=100V。½×3×10⁻⁶×100²=15.0mJ
抵抗で消費=22.5−15.0=7.5mJ(抵抗Rの値によらない)
1:誤り。接続後のC2の静電エネルギーです。
2:正しい。
3:誤り。接続後のC1の静電エネルギーです。
4:誤り。接続後の静電エネルギーの合計です。
5:誤り。接続前の静電エネルギーです。
重要度:A 難易度:★★☆
問13:空気中(誘電率をε0=8.85×10⁻¹²F/mとする)で、電界の強さが1×10⁶V/mの点の、単位体積当たりの静電エネルギー〔J/m³〕の値として、最も近いものはどれか。
- 0.4
- 2.2
- 4.4
- 8.8
- 44.2
【第13問:正解と解説】
正解:3
正解は3です。
w=½ε0E²=½×8.85×10⁻¹²×(1×10⁶)²=½×8.85×10⁻¹²×10¹²≒4.4J/m³
1:誤り。電界を2乗する際に指数を誤った(10¹¹とした)値です。
2:誤り。½εE²をさらに半分にした値です。
3:正しい。
4:誤り。½を掛け忘れた値です。
5:誤り。電界を2乗する際に指数を誤った(10¹³とした)値です。
重要度:A 難易度:★★☆
問14:コンデンサの静電エネルギーに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 静電エネルギーは、½QVでも½CV²でも表される。
- 電荷を一定に保って静電容量を小さくすると、静電エネルギーは増加する。
- 電圧を一定に保って静電容量を小さくすると、静電エネルギーは減少する。
- コンデンサ間で電荷が移動するときに失われるエネルギーは、接続する抵抗の値によらない。
- 充電したコンデンサと未充電のコンデンサを並列に接続すると、静電エネルギーの合計は接続の前後で変わらない。
【第14問:正解と解説】
正解:5
正解は5です。
1:正しい。Q=CVの関係から同じ値です。
2:正しい。W=Q²/(2C)で、Qが一定ならCが小さいほど大きくなります。
3:正しい。W=½CV²で、Vが一定ならCに比例します。
4:正しい。失われるエネルギーは接続前後のエネルギーの差で決まります。
5:誤り。電荷は保存されますが、静電エネルギーは減少します(同じ容量なら1/2)。減少分は抵抗や放電で熱などとして失われます。
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