電験三種(第三種電気主任技術者)「法規」のうち、架空電線路の強度計算(風圧荷重・弛度・支線)の問題です(大分類:電気施設管理(計算)・重要度A)。一問一答3問 → 五肢択一9問の順に解き、解答・解説は各問題の下を開いて確認してください。
一問一答(○×)
重要度:A 難易度:★☆☆
問1:架空電線の弛度は、径間の2乗に比例し、電線の水平張力に反比例する。
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正解:○
D=WS²/(8T)の関係です。
重要度:A 難易度:★☆☆
問2:電気設備の技術基準の解釈によれば、高圧架空電線に硬銅線を使用する場合、引張強さに対する安全率は2.5以上としなければならない。
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正解:×
硬銅線又は耐熱銅合金線は2.2以上、その他の電線は2.5以上です(電技解釈第66条)。
重要度:A 難易度:★☆☆
問3:乙種風圧荷重は、架渉線の周囲に厚さ6mm、比重0.9の氷雪が付着した状態に対し、甲種風圧荷重の0.5倍を基礎として計算する。
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正解:○
電技解釈第58条のとおりです。
五肢択一
重要度:A 難易度:★☆☆
問4:径間100m、外径20mmの電線を用いた高圧架空電線路がある。電気設備の技術基準の解釈に基づく風圧荷重を求める。電線(多導体ではない)に加わる甲種風圧荷重の基礎となる風圧は980Paとし、その他の条件は無視する。
(a) 1径間の電線1条に加わる甲種風圧荷重[N]として、正しいものはどれか。
- 19,600
- 2,740
- 1,960
- 1,760
- 980
【第4問:正解と解説】
正解:3
正解は3です。甲種風圧荷重=垂直投影面積×980Pa=0.020m×100m×980Pa=1,960N
1:誤り。外径20mmを0.2mと換算しています(正しくは0.02m)。
2:誤り。がいし装置の値(1,370Pa)を使っています。
3:正しい。
4:誤り。多導体の値(880Pa)を使っています。
5:誤り。外径でなく半径で計算しています。
重要度:A 難易度:★★☆
問5:径間100m、外径20mmの電線を用いた高圧架空電線路がある。電気設備の技術基準の解釈に基づく風圧荷重を求める。電線(多導体ではない)に加わる甲種風圧荷重の基礎となる風圧は980Paとし、その他の条件は無視する。
(b) 1径間の電線1条に加わる乙種風圧荷重[N]として、正しいものはどれか。
- 980
- 1,274
- 1,411
- 1,568
- 3,136
【第5問:正解と解説】
正解:4
正解は4です。氷雪付着後の外径=20+6×2=32mm
乙種風圧荷重=0.032m×100m×980Pa×0.5=1,568N
1:誤り。氷雪の付着を考慮していません(丙種の値)。
2:誤り。氷雪の厚さを片側分しか加えていません(外径は6mm×2増えます)。
3:誤り。比重0.9を掛けています。
4:正しい。
5:誤り。0.5倍していません。
重要度:A 難易度:★☆☆
問6:径間200mの架空電線の単位長さ当たりの荷重が15N/m、水平張力が20kNのとき、弛度[m]として、正しいものはどれか。
- 30.00
- 15.00
- 7.50
- 3.75
- 1.88
【第6問:正解と解説】
正解:4
正解は4です。D=WS²/(8T)=15×200²/(8×20,000)=3.75m
1:誤り。8で割っていません。
2:誤り。径間を2倍(400m)で計算しています。
3:誤り。4で割っています(8で割ります)。
4:正しい。
5:誤り。16で割っています。
重要度:A 難易度:★★☆
問7:径間200m、弛度4mの架空電線の実長[m]として、最も近いものはどれか。
- 200.00
- 200.05
- 200.21
- 200.64
- 204.00
【第7問:正解と解説】
正解:3
正解は3です。L=S+8D²/(3S)=200+8×4²/(3×200)≒200.21m
1:誤り。径間と同じとしています。
2:誤り。弛度を2乗していません。
3:正しい。
4:誤り。3で割っていません。
5:誤り。弛度を径間に足しています。
重要度:A 難易度:★☆☆
問8:引張強さが22kNの硬銅線を用いて、径間150mの高圧架空電線路を施設する。電線の単位長さ当たりの荷重は12N/mとし、電線の水平張力は、電気設備の技術基準の解釈に定める安全率に基づく許容引張荷重に等しいものとする。
(a) 電線の許容引張荷重[kN]として、正しいものはどれか。
- 48.4
- 22.0
- 11.0
- 10.0
- 8.8
【第8問:正解と解説】
正解:4
正解は4です。許容引張荷重=引張強さ/安全率=22/2.2=10kN(硬銅線の安全率2.2、電技解釈第66条)
1:誤り。安全率を掛けています。
2:誤り。安全率を考慮していません。
3:誤り。安全率2で計算しています。
4:正しい。
5:誤り。安全率2.5で計算しています(硬銅線は2.2)。
重要度:A 難易度:★★☆
問9:引張強さが22kNの硬銅線を用いて、径間150mの高圧架空電線路を施設する。電線の単位長さ当たりの荷重は12N/mとし、電線の水平張力は、電気設備の技術基準の解釈に定める安全率に基づく許容引張荷重に等しいものとする。
(b) このときの弛度[m]として、最も近いものはどれか。
- 1.53
- 2.25
- 3.38
- 3.84
- 27.00
【第9問:正解と解説】
正解:3
正解は3です。T=10kN=10,000N
D=WS²/(8T)=12×150²/(8×10,000)≒3.38m
1:誤り。安全率を考慮せず引張強さを張力にしています。
2:誤り。径間を2乗していません。
3:正しい。
4:誤り。安全率2.5で求めた張力を使っています。
5:誤り。8で割っていません。
重要度:A 難易度:★★☆
問10:電柱の同じ高さの点に、電線の水平張力9.8kNと支線が取り付けられている。支線と電柱とのなす角は30°である。電柱には曲げの力が加わらないものとし、その他の条件は無視する。
(a) 支線に加わる張力[kN]として、正しいものはどれか。
- 19.6
- 11.3
- 9.8
- 8.5
- 4.9
【第10問:正解と解説】
正解:1
正解は1です。支線張力Tの水平分力が電線の水平張力とつり合うので、T×sin30°=9.8kN、T=9.8/0.5=19.6kN
1:正しい。
2:誤り。cos30°で割っています(電柱となす角30°なので水平成分はsin30°です)。
3:誤り。支線の角度を考慮していません。
4:誤り。cos30°を掛けています。
5:誤り。sin30°を掛けています。
重要度:A 難易度:★★★
問11:電柱の同じ高さの点に、電線の水平張力9.8kNと支線が取り付けられている。支線と電柱とのなす角は30°である。電柱には曲げの力が加わらないものとし、その他の条件は無視する。
(b) 支線に素線1条当たりの引張荷重が6.5kNの亜鉛めっき鋼より線を使用する。電気設備の技術基準の解釈に定める支線の安全率2.5を満たすために必要な素線の最少条数として、正しいものはどれか。ただし、より合わせによる引張荷重の減少は無視する。
- 3条
- 6条
- 7条
- 8条
- 10条
【第11問:正解と解説】
正解:4
正解は4です。必要な引張荷重=19.6×2.5=49kN、49÷6.5≒7.54→8条(電技解釈第61条:支線の安全率2.5以上)
1:誤り。安全率を考慮せず、張力19.6kNを素線の引張荷重で割って切り上げています。
2:誤り。安全率2.2で計算しています。
3:誤り。19.6×2.5/6.5≒7.5を切り捨てています。条数は切り上げます。
4:正しい。
5:誤り。安全率3で計算しています(19.6×3/6.5≒9.05→10条)。支線の安全率は2.5です。
重要度:A 難易度:★☆☆
問12:架空電線の単位長さ当たりの垂直荷重(自重)が10N/m、水平方向の風圧荷重が7.5N/mである。電線に加わる合成荷重[N/m]として、正しいものはどれか。
- 17.50
- 12.50
- 10.00
- 6.61
- 2.50
【第12問:正解と解説】
正解:2
正解は2です。垂直荷重と水平荷重は直交するので、合成荷重=√(10²+7.5²)=12.5N/m
1:誤り。算術和で足しています。
2:正しい。
3:誤り。風圧荷重を考慮していません。
4:誤り。2乗の差をとっています。
5:誤り。差をとっています。
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