社会保険労務士 労働一般常識 一問一答 第72問〜第78問|労働契約法・個別紛争

重要度:A 論点:労働契約法

問72:労働契約締結時に労働者へ合理的な内容の就業規則を周知していた場合、別段の個別合意がない限り、就業規則で定める労働条件が労働契約の内容となる。

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○ 労働契約法7条による。就業規則が労働契約の内容となるには、労働者へ周知され、その内容が合理的であることが必要である。就業規則と異なる個別合意があれば原則として個別合意が優先するが、その合意が就業規則の基準を下回る場合は同法12条が問題となる。


重要度:A 論点:労働契約法

問73:労働契約で就業規則の基準を下回る労働条件を合意した場合でも、当事者の自由な合意であれば、その合意が就業規則に優先して有効となる。

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× 就業規則で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分について無効となり、無効となった部分は就業規則で定める基準による。これを労働契約法12条の就業規則の最低基準効という。就業規則より有利な個別合意は、法令・労働協約等に反しない限り原則として有効である。


重要度:A 論点:労働契約法

問74:使用者が労働者を懲戒できる場合でも、その懲戒が労働者の行為の性質・態様その他の事情に照らし、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当でないときは、権利濫用として無効となる。

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○ 労働契約法15条である。懲戒事由が就業規則等に定められていることを前提としても、行為と処分の均衡、過去の処分例、手続の相当性等を踏まえ、客観的合理性と社会通念上の相当性を欠く懲戒は無効となる。


重要度:B 論点:労働契約法

問75:使用者は、有期労働契約について、その契約により労働者を使用する目的に照らして必要以上に短い契約期間を定め、反復更新することのないよう配慮しなければならない。

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○ 労働契約法17条2項の配慮義務である。有期契約の期間途中の解雇を厳しく制限する一方で、使用者が短期契約を反復して雇用を不安定にすることを抑制する趣旨を有する。


重要度:A 論点:無期転換・雇止め

問76:2024年4月から追加された就業場所・業務の変更の範囲、更新上限、無期転換申込機会及び無期転換後の労働条件の明示は、最初の労働契約締結時に一度行えば、その後の有期労働契約の更新時には明示する必要がない。

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× 就業場所・業務の変更の範囲は、すべての労働契約の締結時及び有期契約の更新時に明示する。更新上限の有無・内容は、有期契約の締結時及び更新時に明示する。無期転換申込権が発生する更新のたびに、無期転換を申し込める旨と無期転換後の労働条件を明示する。更新上限を新設・短縮する場合には、その理由をあらかじめ説明することも必要である。


重要度:A 論点:個別労働紛争

問77:募集・採用に関する求職者と事業主との紛争は個別労働関係紛争に含まれ、都道府県労働局長の助言・指導の対象となるが、個別労働紛争解決促進法に基づく紛争調整委員会のあっせん対象にはならない。

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○ 募集・採用に関する紛争も同法上の個別労働関係紛争に含まれるため、総合労働相談及び都道府県労働局長の助言・指導を利用できる。ただし、同法の紛争調整委員会によるあっせんからは明文で除外される。


重要度:A 論点:労働審判

問78:労働審判手続は、個々の労働者と事業主との民事上の紛争だけでなく、労働組合と事業主との集団的労使紛争や、公務員が懲戒処分の取消しを求める行政事件も対象とする。

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× 労働審判の対象は、解雇、雇止め、賃金不払等の個々の労働者と事業主との間に生じた個別労働関係民事紛争である。集団的労使紛争や行政事件は対象外である。また、複雑で原則3回以内の期日で解決することが困難な事案は、労働審判手続に適さない場合がある。


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