重要度:B 論点:リスクマネジメント
問1:リスクマネジメントにおけるリスクへの対応手法に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1:保険に加入して、損失が生じた場合の経済的な負担を保険会社に引き受けてもらうことは、リスクの「移転」に当たる。
- 2:建物に防火設備を設置して、火災による損害の発生可能性や損失の規模を小さくすることは、リスクの「保有」に当たる。
- 3:発生する頻度が低く損失額も小さいリスクについて、特段の対策をとらず損失を自己負担で受け止めることは、リスクの「回避」に当たる。
【第1問:正解と解説】
正解:1
リスクへの対応手法は、回避(原因となる行動をやめる)・低減(発生可能性や損失規模を小さくする)・移転(損失の負担を第三者に移す)・保有(損失を自己負担で受け止める)に区別される。保険加入は損失の経済的負担を保険会社へ移す「移転」であり、1が最も適切である。
・1
適切。保険への加入は、損失の経済的負担を保険会社に移す「移転」の代表例である。
・2
不適切。防火設備の設置は、火災の発生可能性や損失規模を小さくする「低減」に当たる。「保有」は損失を自己負担で受け止めることをいう。
・3
不適切。対策をとらず損失を自己負担で受け止めることは「保有」に当たる。「回避」はリスクの原因となる行動そのものをやめることをいう。
間違いやすい点
低減と保有、保有と回避の取り違えが典型である。「行動をやめる=回避」「被害を小さくする=低減」「負担を移す=移転」「自分で受け止める=保有」と、行動の中身から判定する。
重要度:B 論点:企業リスク
問2:企業を取り巻くリスクと保険の活用に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1:企業が保険に加入すると、火災や事故などの発生可能性そのものをなくすことができる。
- 2:保険で備えることができる企業のリスクは、建物・設備などの財物に生じる損害のリスクに限られ、休業による利益の減少や損害賠償責任のリスクは保険の対象とならない。
- 3:企業が保険に加入することは、火災・休業・賠償責任などのリスクによる経済的損失の負担を保険会社に移転する手段である。
【第2問:正解と解説】
正解:3
企業を取り巻くリスクには、財物・休業・賠償責任・人的リスクなどがあり、保険への加入はこれらのリスクによる経済的損失の負担を保険会社へ移転する手段である。したがって3が最も適切である。保険に加入しても事故等の発生可能性そのものはなくならない。
・1
不適切。保険は経済的損失の負担を移転する手段であり、加入しても火災や事故の発生可能性そのものがなくなるわけではない。発生自体を減らすのは低減・回避(リスクコントロール)の役割である。
・2
不適切。財物のリスクだけでなく、休業による利益の減少や損害賠償責任のリスクも保険で備える対象となる。
・3
適切。保険加入は、企業の各種リスクによる経済的損失の負担を保険会社に移転するリスクファイナンシングの手段である。
間違いやすい点
「保険に入れば事故自体が防げる」という誤解と、保険の対象を財物に限定する誤解の両方に注意する。保険は経済的損失の移転であり、財物・休業・賠償責任など幅広いリスクに活用できる。
重要度:B 論点:保険制度全般
問3:保険契約の引受けと募集に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1:保険募集人は、保険会社に代わって自ら保険契約を引き受け、保険責任を負う主体である。
- 2:保険契約を引き受けて保険責任を負うのは保険会社であり、保険募集人・保険代理店等は契約の募集を担う。
- 3:保険代理店は、保険契約の募集に関与することができないとされている。
【第3問:正解と解説】
正解:2
保険契約を引き受けて保険責任を負うのは保険会社であり、保険募集人・保険代理店等はその契約の募集(勧誘・説明等)を担う。この役割分担を正しく述べた2が最も適切である。
・1
不適切。保険募集人は契約の募集を担う立場であり、自ら契約を引き受けて保険責任を負う主体ではない。
・2
適切。引受け(保険責任)は保険会社、募集は募集人・代理店等という役割分担が保険制度の基本である。
・3
不適切。保険代理店は保険会社に代わって契約の募集を行う事業者である。
間違いやすい点
「引受け(保険責任を負う)」と「募集(契約の勧誘・説明)」の区別が判断の軸である。窓口となる募集人・代理店が保険責任まで負うと誤解しやすいが、保険責任を負うのは保険会社である。
重要度:A 論点:保険契約ルール
問4:生命保険契約のクーリングオフ(申込みの撤回等)ができる期間に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1:クーリングオフができる期間は、原則として、申込日またはクーリングオフに関する事項を記載した書面を受け取った日のいずれか遅い日から、その日を含めて14日以内である。
- 2:クーリングオフができる期間は、原則として、申込日またはクーリングオフに関する事項を記載した書面を受け取った日のいずれか早い日から起算して8日以内である。
- 3:クーリングオフができる期間は、原則として、申込日またはクーリングオフに関する事項を記載した書面を受け取った日のいずれか遅い日から、その日を含めて8日以内である。
【第4問:正解と解説】
正解:3
生命保険契約のクーリングオフは、原則として、申込日またはクーリングオフに関する事項を記載した書面を受け取った日のいずれか遅い日から、その日を含めて8日以内に行うことができる。したがって3が最も適切である。
・1
不適切。期間は14日ではなく、原則としてその日を含めて8日以内である。
・2
不適切。起算日は申込日と書面受領日の「早い日」ではなく「遅い日」である。
・3
適切。「いずれか遅い日から、その日を含めて8日以内」が原則である。
間違いやすい点
「8日」という日数だけでなく、起算日(遅い方)と「その日を含む」という数え方までがセットで問われる。早い日から起算する誤りや、日数の混同(14日等)に注意する。
重要度:A 論点:保険契約ルール
問5:保険法上の保険給付請求権等の消滅時効に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 1:保険給付請求権および保険料返還請求権は、行使できる時から3年で時効により消滅する。
- 2:保険給付請求権および保険料返還請求権は、行使できる時から1年で時効により消滅する。
- 3:保険給付請求権および保険料返還請求権には消滅時効がない。
【第5問:正解と解説】
正解:1
保険給付請求権および保険料返還請求権は、行使できる時から3年で消滅時効にかかる。
・1
適切。LN-B-006に一致する。
・2
不適切。1年ではなく3年。
・3
不適切。消滅時効が定められている。
間違いやすい点
クーリングオフ8日と、保険給付請求権等の3年時効を混同しない。

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