宅地建物取引士 権利関係 択一式(応用) 第70問〜第71問|親族・相続

重要度:A 論点:親族・相続

問70:令和8年4月1日施行の改正民法の下で、父母双方が未成年者Aの親権者である場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

  • A:父母が共同して親権を行う場合、Aを代理して契約を締結するには、常に父母双方が契約書へ署名押印しなければならない。
  • B:父母双方が親権者であっても、監護及び教育に関する日常の行為又は子の利益のため急迫の事情がある場合には、父母の一方が単独で親権を行使することができる。
  • C:Aが所有する土地の売却は監護及び教育に関する日常の行為に当たるため、父母の一方が常に単独で決定できる。
  • D:父母の意見が一致しない場合には、事情を問わず、父母のいずれか一方が先にした判断が優先する。
【第70問:正解と解説】

正解:B

・A
【選択肢解説】誤り。父母が共同の意思で決定していれば、父母の一方が他方の同意を得て単独名義で契約することも共同の親権行使に含まれ、双方の署名押印が常に必須となるわけではない。

・B
【論点】共同親権下の親権行使(民法824条の2・令和8年4月1日施行)。【選択肢解説】正しい。監護教育に関する日常の行為と、子の利益のため急迫の事情がある場合には、単独行使が認められる。これが正解肢。

・C
【選択肢解説】誤り。子の財産管理は監護及び教育に関する日常の行為ではなく、土地売却を当然に一方の親が単独決定できるわけではない。

・D
【選択肢解説】誤り。共同で親権を行使すべき特定の事項について意見が一致しない場合、家庭裁判所が父母の一方をその事項の親権行使者と定める制度がある。


重要度:A 論点:親族・相続

問71:令和8年4月1日以後に離婚した夫婦の財産分与に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

  • A:財産分与の対象となるのは夫婦共有名義の財産だけであり、夫婦の一方の単独名義の不動産は対象とならない。
  • B:家庭裁判所に財産分与を請求できる期間は、離婚した日から2年である。
  • C:婚姻中に夫婦の協力によって形成された土地建物は、一方の単独名義であっても財産分与の対象となり得る。また、令和8年4月1日以後に離婚した場合、家庭裁判所への財産分与請求期間は離婚後5年である。
  • D:夫婦の一方が婚姻前から所有していた不動産や相続によって取得した不動産も、常に財産分与の対象となる。
【第71問:正解と解説】

正解:C

・A
【選択肢解説】誤り。名義だけで決まるものではなく、婚姻中に夫婦の協力で形成された財産であれば、一方の単独名義でも財産分与の対象となり得る。

・B
【選択肢解説】誤り。令和8年4月1日以後に離婚した場合の家庭裁判所への請求期間は、離婚後5年である。

・C
【論点】財産分与の対象と請求期間(民法768条・令和8年4月1日施行)。【選択肢解説】正しい。実質的な夫婦共同財産は名義を問わず対象となり得て、改正後の請求期間は5年である。これが正解肢。

・D
【選択肢解説】誤り。婚姻前から所有していた財産や相続によって取得した財産は、原則として各自の特有財産であり、常に財産分与の対象となるわけではない。


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