重要度:A 論点:債権
問33:AがBに対して有する貸金債権をCに譲渡した場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
- A:当該債権に譲渡制限特約が付されていた場合、AからCへの譲渡は無効である。
- B:Cが債権譲渡をBに対抗するためには、確定日付のある証書によるBの承諾が必要である。
- C:AがBに対して譲渡の通知をすれば、Cは債権譲渡をBに対抗することができる。
- D:Cは、自己の名でBに譲渡の通知をすることにより、債権譲渡をBに対抗することができる。
【第33問:正解と解説】
正解:C
・A
【選択肢解説】誤り。譲渡制限特約が付されていても譲渡は有効(令和2年改正)。悪意・重過失の譲受人に対して債務者が履行を拒める等の効果が生じるにとどまる。
・B
【選択肢解説】誤り。債務者に対する対抗要件は通知または承諾であれば足り、確定日付は不要。確定日付のある証書が必要なのは債務者以外の第三者に対抗する場合。
・C
【論点】債権譲渡の債務者対抗要件。【考え方】債務者への対抗要件は「譲渡人からの通知」または「債務者の承諾」であり、確定日付は不要。通知の主体が譲渡人に限られるのは、譲受人と称する者による虚偽の通知から債務者を守る趣旨である。【選択肢解説】譲渡人Aからの通知により対抗できるため、正しい。
・D
【選択肢解説】誤り。通知は譲渡人Aがしなければならず、譲受人Cが自己の名で通知しても対抗要件とはならない。もっとも、CがAの代理人として通知することは妨げられない。
重要度:A 論点:債権
問34:A(買主)とB(売主)との間で、B所有の甲機械を代金500万円で売却する契約が締結されたが、Bの責めに帰すべき事由により甲機械の引渡しが遅延している。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
- A:Aは、Bの帰責事由の有無を問わず、履行遅滞を理由として損害賠償を請求することができる。
- B:Aが請求できる損害賠償の範囲は、原則として、債務不履行によって通常生ずべき損害に限られ、特別の事情によって生じた損害は、当事者がその事情を予見すべきであったときに限り賠償の範囲に含まれる。
- C:Aは、履行遅滞を理由とする損害賠償を請求する場合、契約を解除しなければ、これを請求することができない。
- D:履行遅滞による損害賠償の額をあらかじめ予定する特約は、公序良俗に反するため常に無効である。
【第34問:正解と解説】
正解:B
・A
【選択肢解説】誤り。債務不履行に基づく損害賠償請求には、原則として債務者の帰責事由が必要である(415条1項ただし書)。
・B
【論点】損害賠償の範囲(416条)。【考え方】通常損害は当然に賠償範囲に含まれ、特別損害は当事者がその事情を予見すべきであった場合に含まれる。【選択肢解説】正しい。これが正解肢。
・C
【選択肢解説】誤り。損害賠償請求は解除をしなくても行うことができる(545条4項参照)。解除と損害賠償請求は独立して行使できる。
・D
【選択肢解説】誤り。損害賠償額の予定は原則として有効である(420条1項)。著しく暴利的な場合等に公序良俗違反として無効となることはあるが、「常に無効」ではない。

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