宅地建物取引士 権利関係 択一式(応用) 第23問〜第24問|担保物権

重要度:A 論点:担保物権

問23:Aは、自己が所有する甲土地に抵当権を設定した当時、甲土地上に自己所有の乙建物を所有していた。その後、抵当権が実行され、甲土地はBが競落した。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

  • A:法定地上権が成立するためには、抵当権設定当時、土地と建物の所有者が同一であったことに加え、抵当権設定後もその状態が継続していなければならない。
  • B:抵当権設定当時、甲土地上に建物が存在しなかった場合であっても、その後Aが乙建物を建築していれば、法定地上権は成立する。
  • C:抵当権設定当時、土地と建物の所有者が同一であれば、その後の競売により土地と建物の所有者が異なるに至ったときは、法定地上権が成立する。
  • D:法定地上権が成立する場合、その地代は、当事者の協議または裁判所の裁定によることなく、常に無償である。
【第23問:正解と解説】

正解:C

・A
【選択肢解説】誤り。法定地上権の成立要件は「抵当権設定当時」に土地建物の所有者が同一であったことであり、設定後に譲渡等で所有者が別になっても成否には影響しない。

・B
【選択肢解説】誤り。抵当権設定当時に建物が存在しない(更地)場合、その後建物が建築されても、原則として法定地上権は成立しない(判例)。

・C
【論点】法定地上権の成立要件(388条)。【考え方】①抵当権設定当時、土地上に建物が存在すること、②その時に土地と建物の所有者が同一であること、③競売により土地と建物の所有者が異なるに至ることが要件。【選択肢解説】正しい。これが正解肢。

・D
【選択肢解説】誤り。法定地上権の地代は当事者の請求により裁判所が定める(388条後段)。当然に無償となるわけではない。


重要度:A 論点:担保物権

問24:抵当権の効力が及ぶ範囲に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

  • A:抵当権の効力は、原則として、抵当不動産に付加して一体となっている物に及ぶ。
  • B:抵当権の効力は、抵当不動産の従物には、抵当権設定当時に備え付けられたものであっても及ばない。
  • C:抵当権の効力は、被担保債権に不履行がない間であっても、常に抵当不動産の果実に及ぶ。
  • D:抵当権の効力は、抵当不動産について生じた保険金請求権には及ばない。
【第24問:正解と解説】

正解:A

・A
【論点】抵当権の効力の及ぶ範囲(370条)。【選択肢解説】正しい。抵当権の効力は、原則として、抵当不動産に付加して一体となっている物に及ぶ。ただし、設定行為に別段の定めがある場合等は除かれる。これが正解肢。

・B
【選択肢解説】誤り。判例上、特段の事情がない限り、抵当権設定当時に存在した従物にも抵当権の効力が及ぶとされる。

・C
【選択肢解説】誤り。抵当権の効力が果実に及ぶのは、被担保債権について不履行があった後に限られる(371条)。

・D
【選択肢解説】誤り。抵当権は物上代位性を有し、抵当不動産の滅失により生じた保険金請求権にも、払渡し前に差押えをすることで効力が及ぶ(304条・372条)。


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