重要度:A 論点:総則
問11:意思表示と第三者保護に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。
ア 心裡留保による意思表示が相手方の悪意または有過失により無効となる場合、その無効は善意の第三者に対抗することができない。
イ 通謀虚偽表示の無効は、善意かつ無過失の第三者に限って対抗することができない。
ウ 錯誤による意思表示の取消しは、善意かつ無過失の第三者に対抗することができない。
エ 詐欺による意思表示の取消しは、善意であれば過失のある第三者にも対抗することができない。
- A:一つ
- B:二つ
- C:三つ
- D:四つ
【第11問:正解と解説】
正解:B
・A
【選択肢解説】正しいものは二つであるため、「一つ」は誤り。
・B
【論点】意思表示ごとの第三者保護要件。【選択肢解説】ア・ウが正しく、正しいものは二つである。ア:正しい。心裡留保の無効は善意の第三者に対抗できず、第三者の無過失は要求されない(93条2項)。イ:誤り。通謀虚偽表示も第三者は善意で足り、無過失は不要である(94条2項)。ウ:正しい。錯誤取消しは善意無過失の第三者に対抗できない(95条4項)。エ:誤り。詐欺取消しで保護される第三者は善意無過失でなければならず、過失のある第三者には取消しを対抗できる(96条3項)。
・C
【選択肢解説】正しいものは二つであるため、「三つ」は誤り。
・D
【選択肢解説】イ・エが誤りであるため、「四つ」ではない。
重要度:A 論点:総則
問12:表見代理に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
- A:代理権授与表示による表見代理が成立するためには、表示を受けた第三者が善意であれば足り、過失の有無は問われない。
- B:権限外の行為の表見代理は、代理人が過去に代理権を有していたことがあれば、第三者に正当な理由がなくても成立する。
- C:代理権消滅後の表見代理は、第三者が代理権消滅を知らなければ、知らなかったことに過失があっても成立する。
- D:本人が第三者に対して一定の代理権を与えた旨を表示し、表示を受けた者がその範囲外の行為をした場合でも、第三者にその行為について代理権があると信ずべき正当な理由があれば、本人が責任を負うことがある。
【第12問:正解と解説】
正解:D
・A
【選択肢解説】誤り。109条1項の表見代理は、第三者が善意かつ無過失であることが必要である。
・B
【選択肢解説】誤り。110条の表見代理には基本代理権が必要であり、さらに第三者に代理権があると信ずべき正当な理由が必要である。
・C
【選択肢解説】誤り。112条の表見代理も第三者の善意無過失が必要であり、過失によって消滅を知らなかった場合には成立しない。
・D
【論点】代理権授与表示と権限外行為の重畳適用(109条2項)。【選択肢解説】正しい。本人が表示した代理権の範囲を超える行為でも、その行為について代理権があると信ずべき正当な理由が第三者にあれば、本人が責任を負う場合がある。

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