宅地建物取引士 権利関係 択一式(初級) 第74問〜第76問|債権

重要度:B 論点:委任

問74:委任契約に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

  • A:委任は、各当事者がいつでもその解除をすることができる。
  • B:委任契約は、受任者の死亡によっては終了しない。
  • C:有償の委任契約における受任者は善良な管理者の注意をもって委任事務を処理する義務を負うが、無償の委任契約における受任者は自己の財産に対するのと同一の注意で足りる。
【第74問:正解と解説】

正解:A
【解説】
・A:正しい。651条1項。委任は各当事者がいつでも解除できる(ただし相手方に不利な時期の解除等は損害賠償責任を負うことがある)。
・B:誤り。委任は受任者の死亡によって終了する(653条1号)。当事者の個人的信頼関係を基礎とする契約であるため。
・C:誤り。受任者の注意義務は有償・無償を問わず善良な管理者の注意(善管注意義務)である(644条)。無償だから注意義務が軽減されるわけではない点が頻出のひっかけ。


重要度:B 論点:贈与

問75:贈与に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

  • A:書面によらない贈与は、その履行が終わった部分についても、各当事者が解除をすることができる。
  • B:死因贈与については遺言の方式に関する規定がすべて準用され、贈与者は自由に撤回することができない。
  • C:書面によらない贈与は、各当事者が解除をすることができるが、履行の終わった部分については解除できない。
【第75問:正解と解説】

正解:C
【解説】
・A:誤り。履行の終わった部分については解除できない(550条ただし書)。「履行が終わった部分についても」解除できるとする点が誤り。
・B:誤り。死因贈与には遺言の方式に関する規定は準用されず、贈与者の撤回については遺言の撤回の規定が性質に反しない限り準用され、原則として贈与者はいつでも撤回できるとされる(判例)。
・C:正しい。550条。書面によらない贈与は各当事者がいつでも解除できるが、履行が終わった部分(引渡し・登記等)については解除できない。軽率な贈与から贈与者を保護しつつ、履行済みの法律関係は保護する趣旨。


重要度:B 論点:使用貸借

問76:使用貸借に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

  • A:期間の定めがなく、使用収益の目的も定めていない使用貸借は、貸主が承諾しない限り、貸主から解除することができない。
  • B:使用貸借の借主は、借用物の通常の必要費を負担する。
  • C:使用貸借は、借主の死亡によっては終了しない。
【第76問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・A:誤り。期間・目的の定めがない使用貸借は、貸主がいつでも解除することができる(598条2項)。「承諾しない限りできない」という点が誤り。
・B:正しい。595条1項。使用貸借の借主は借用物の通常の必要費(固定資産税相当額等)を負担する。賃貸借と異なり、貸主に修繕義務がない点とセットで押さえる。
・C:誤り。使用貸借は借主の死亡によって終了する(597条3項)。賃貸借と異なり借主の個人的な使用権であるため相続されない点が重要な対比。


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