電験三種(第三種電気主任技術者)「電力」のうち、単相3線式の問題です(大分類:配電・重要度A)。一問一答8問 → 五肢択一8問の順に解き、解答・解説は各問題の下を開いて確認してください。
一問一答(○×)
重要度:A 難易度:★☆☆
問1:単相3線式では、外線と中性線の間から100V、両外線の間から200Vを取り出すことができる。
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正解:○
単相3線式(100/200V)は、外線と中性線の間で100V、外線どうしの間で200Vを供給できます。
重要度:A 難易度:★☆☆
問2:単相3線式で負荷が平衡しているとき、中性線には外線の電流と同じ大きさの電流が流れる。
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正解:×
中性線の電流は両外線の電流の差で、平衡負荷では零になります。
重要度:A 難易度:★★☆
問3:単相3線式の中性線が断線すると、両側の負荷が直列に接続された状態になり、抵抗の大きい負荷(容量の小さい負荷)が接続された側の電圧が上昇する。
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正解:○
断線すると両側の負荷が200Vに直列に接続され、抵抗の大きい側に大きな電圧が分圧されるため、その側の電圧が100Vを超えて上昇します。
重要度:A 難易度:★★☆
問4:バランサは巻数比1:2の単巻変圧器で、単相3線式配電線の送り出し側(電源側)に接続する。
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正解:×
バランサは巻数比1:1の単巻変圧器で、配電線の末端(負荷側)の両外線間に接続し、その中点を中性線につなぎます。
重要度:A 難易度:★☆☆
問5:単相3線式配電線の末端にバランサを接続すると、中性線の電流が小さくなり、両側の負荷電圧の不平衡が小さくなる。
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正解:○
バランサは中性線の電流を両外線に振り分けるため、中性線の電流と電圧降下が小さくなり、電圧の不平衡と線路損失が減ります。
重要度:A 難易度:★☆☆
問6:単相3線式の中性線を流れる電流は、両外線の電流の和に等しい。
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正解:×
中性線の電流は、両側の負荷電流の差(100V負荷の電流の差)です。和ではありません。
重要度:A 難易度:★☆☆
問7:単相3線式の中性線が断線しても、両側の100V負荷の端子電圧はそれぞれ100Vのまま変わらない。
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正解:×
中性線が断線すると両側の負荷が直列になって200Vを分け合うため、負荷が不平衡であれば両側の電圧は100Vからずれます。
重要度:A 難易度:★☆☆
問8:単相3線式の低圧電路では、中性線にも外線と同じように過電流遮断器(ヒューズ)を施設しなければならない。
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正解:×
電気設備の技術基準の解釈(電技解釈)第35条により、多線式電路の中性線には過電流遮断器を施設しません(中性線の過電流遮断器が動作したときに各極が同時に遮断される場合を除きます)。中性線だけが遮断されると中性線が断線したのと同じ状態になり、負荷の不平衡によって一方の負荷に異常な電圧が加わるためです。
五肢択一
重要度:A 難易度:★★☆
問9:単相3線式(100/200V)の配電線で、一方の外線と中性線の間に30A、もう一方の外線と中性線の間に20Aの100V負荷が、両外線の間に10Aの200V負荷が接続されている。負荷の力率はすべて1とする。中性線に流れる電流〔A〕の値として、最も近いものはどれか。
- 0
- 10
- 20
- 40
- 50
【第9問:正解と解説】
正解:2
正解は2です。
200V負荷の電流は両外線だけを流れ、中性線には流れません。
中性線の電流=100V負荷の電流の差=30−20=10A
1:誤り。中性線の電流を零としています。100V負荷が不平衡なので電流が流れます。
2:正しい。
3:誤り。200V負荷の電流を加えています。200V負荷の電流は両外線だけを流れ、中性線には流れません。
4:誤り。一方の外線の電流(30+10=40A)を答えています。
5:誤り。100V負荷の電流の和です。中性線の電流は差になります。
重要度:A 難易度:★★☆
問10:単相3線式(100/200V)の配電線で、一方の外線と中性線の間に抵抗10Ωの負荷A、もう一方の外線と中性線の間に抵抗20Ωの負荷Bが接続されている。両外線間の電圧は200V、各負荷の電圧は100Vで運転していたが、中性線が断線した。線路の抵抗は無視し、両外線間の電圧は200Vのまま変わらないものとする。
(a) 中性線の断線後に負荷Bに加わる電圧〔V〕の値として、最も近いものはどれか。
- 200.0
- 150.0
- 133.3
- 100.0
- 66.7
【第10問:正解と解説】
正解:3
正解は3です。
断線後、負荷AとBは200Vに直列に接続されます。
電流=200/(10+20)≒6.67A、負荷Bの電圧=200×20/(10+20)≒133.3V
1:誤り。両外線間の電圧200Vがすべて負荷Bに加わるとしています。
2:誤り。負荷Bの抵抗の割合を誤っています(20/(20+10)ではなく3/4としています)。
3:正しい。
4:誤り。断線後も100Vのままとしています。両負荷が直列になり200Vを分圧します。
5:誤り。負荷A(10Ω)の電圧です。抵抗の大きい負荷Bの方に大きな電圧が加わります。
重要度:A 難易度:★★★
問11:単相3線式(100/200V)の配電線で、一方の外線と中性線の間に抵抗10Ωの負荷A、もう一方の外線と中性線の間に抵抗20Ωの負荷Bが接続されている。両外線間の電圧は200V、各負荷の電圧は100Vで運転していたが、中性線が断線した。線路の抵抗は無視し、両外線間の電圧は200Vのまま変わらないものとする。
(b) 負荷Bの消費電力は、中性線の断線前の何倍になるか。最も近いものを選べ。
- 1.78
- 1.33
- 1.00
- 0.75
- 0.44
【第11問:正解と解説】
正解:1
正解は1です。
断線前:100²/20=500W、断線後:(200×20/30)²/20≒888.9W
比=(133.33/100)²≒1.78倍
1:正しい。
2:誤り。電圧の比をそのまま答えています。抵抗負荷の電力は電圧の2乗に比例します。
3:誤り。電力が変わらないとしています。
4:誤り。電圧の比を逆にしています。
5:誤り。負荷Aの電力の比です。
重要度:A 難易度:★★★
問12:単相3線式配電線の送り出し端で、一方の外線と中性線の間の電圧と、もう一方の外線と中性線の間の電圧がいずれも105Vに保たれている。末端の一方の外線と中性線の間に40A(負荷A)、もう一方の外線と中性線の間に20A(負荷B)の負荷が接続されている。電線の抵抗は外線・中性線とも1線当たり0.1Ωで、負荷の力率は1、リアクタンスは無視する。
(a) 負荷Aの端子電圧〔V〕の値として、最も近いものはどれか。
- 97
- 99
- 101
- 103
- 105
【第12問:正解と解説】
正解:2
正解は2です。
中性線の電流=40−20=20A(負荷A側から電源へ戻る向き)
負荷Aの電圧=105−40×0.1−20×0.1=105−4−2=99V
1:誤り。単相2線式として、中性線にも40Aが流れるとしています。中性線の電流は40−20=20Aです。
2:正しい。
3:誤り。中性線の電圧降下(20A×0.1Ω)を考えていません。
4:誤り。中性線の電圧降下の向きを逆にしています。負荷A側では中性線の電流が電圧を下げる向きに働きます。
5:誤り。電圧降下を考えていません。
重要度:A 難易度:★★★
問13:単相3線式配電線の送り出し端で、一方の外線と中性線の間の電圧と、もう一方の外線と中性線の間の電圧がいずれも105Vに保たれている。末端の一方の外線と中性線の間に40A(負荷A)、もう一方の外線と中性線の間に20A(負荷B)の負荷が接続されている。電線の抵抗は外線・中性線とも1線当たり0.1Ωで、負荷の力率は1、リアクタンスは無視する。
(b) 負荷Bの端子電圧〔V〕の値として、最も近いものはどれか。
- 107
- 105
- 103
- 101
- 99
【第13問:正解と解説】
正解:2
正解は2です。
中性線の電流20Aは、負荷B側からみると電源から負荷へ向かう向きになるため、負荷Bの電圧を上げる向きに働きます。
負荷Bの電圧=105−20×0.1+20×0.1=105V
1:誤り。外線の電圧降下(20A×0.1Ω)を考えていません。
2:正しい。
3:誤り。中性線の電圧降下を考えていません。
4:誤り。中性線の電圧降下の向きを逆にしています。負荷B側では、中性線の電流は電圧を上げる向きに働きます。
5:誤り。負荷Aの電圧と取り違えています。
重要度:A 難易度:★★☆
問14:単相3線式配電線の送り出し端で、一方の外線と中性線の間の電圧と、もう一方の外線と中性線の間の電圧がいずれも105Vに保たれている。末端の一方の外線と中性線の間に40A(負荷A)、もう一方の外線と中性線の間に20A(負荷B)の負荷が接続されている。電線の抵抗は外線・中性線とも1線当たり0.1Ωで、負荷の力率は1、リアクタンスは無視する。この配電線の末端に、巻数比1:1のバランサを接続した。バランサの損失と励磁電流は無視する。
(a) バランサ接続後の外線の電流〔A〕の値として、最も近いものはどれか。
- 60
- 40
- 30
- 20
- 10
【第14問:正解と解説】
正解:3
正解は3です。
バランサを接続すると中性線の電流は零になり、両外線の電流は等しくなります。
外線の電流=(40+20)/2=30A(バランサには (40−20)/2=10A が流れます)
1:誤り。両負荷の電流の和です。外線にはその1/2ずつ流れます。
2:誤り。バランサ接続前の負荷A側の外線の電流のままです。
3:正しい。
4:誤り。バランサ接続前の負荷B側の外線の電流のままです。
5:誤り。バランサの巻線を流れる電流(中性線電流20Aの1/2)を答えています。
重要度:A 難易度:★★★
問15:単相3線式配電線の送り出し端で、一方の外線と中性線の間の電圧と、もう一方の外線と中性線の間の電圧がいずれも105Vに保たれている。末端の一方の外線と中性線の間に40A(負荷A)、もう一方の外線と中性線の間に20A(負荷B)の負荷が接続されている。電線の抵抗は外線・中性線とも1線当たり0.1Ωで、負荷の力率は1、リアクタンスは無視する。この配電線の末端に、巻数比1:1のバランサを接続した。バランサの損失と励磁電流は無視する。
(b) バランサ接続後の負荷Aの端子電圧〔V〕の値として、最も近いものはどれか。
- 99
- 101
- 102
- 103
- 105
【第15問:正解と解説】
正解:3
正解は3です。
バランサ接続後、外線の電流は各30A、線路の中性線の電流は零です。
負荷Aの電圧=105−30×0.1−0=102V(負荷Bも同じく102Vとなり、電圧の不平衡がなくなります)
1:誤り。バランサ接続前の負荷Aの電圧です。
2:誤り。中性線にバランサの電流10Aが流れるとしています。バランサ接続後、線路の中性線の電流は零です。
3:正しい。
4:誤り。外線の電流を20Aとしています。バランサ接続後の外線の電流は30Aです。
5:誤り。バランサ接続前の負荷Bの電圧です。
重要度:A 難易度:★★★
問16:単相3線式配電線の送り出し端で、一方の外線と中性線の間の電圧と、もう一方の外線と中性線の間の電圧がいずれも105Vに保たれている。末端の一方の外線と中性線の間に30Aの負荷(負荷A)が、もう一方の外線と中性線の間に太陽光発電設備が接続され、太陽光発電設備から配電線へ20Aの電流を送り出している(逆潮流)。電線の抵抗は外線・中性線とも1線当たり0.1Ωで、負荷と太陽光発電設備の力率は1、リアクタンスは無視する。太陽光発電設備の端子電圧〔V〕の値として、最も近いものはどれか。
- 97
- 104
- 107
- 109
- 112
【第16問:正解と解説】
正解:5
正解は5です。
逆潮流は負の負荷と考えられるので、中性線の電流=30−(−20)=50A(末端から送り出し端の向き)
末端の電位:中性線は送り出し端より 50×0.1=5V 高く、太陽光側の外線は 20×0.1=2V だけ外側(−105Vより低い側)にずれる
太陽光発電設備の端子電圧=105+2+5=112V(電圧が上昇する)
1:誤り。負荷Aの端子電圧を答えています。
2:誤り。太陽光発電設備を20Aの負荷として扱っています。逆潮流では、その線の電流の向きが逆になります。
3:誤り。中性線の電圧上昇(50A×0.1Ω)を考えていません。
4:誤り。中性線の電流を20Aとしています。中性線には負荷Aの30Aと逆潮流の20Aが同じ向きに重なり、50Aが流れます。
5:正しい。
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