電験三種(第三種電気主任技術者)「電力」のうち、配電用機材の問題です(大分類:配電・重要度A)。一問一答7問 → 五肢択一3問の順に解き、解答・解説は各問題の下を開いて確認してください。
一問一答(○×)
重要度:A 難易度:★☆☆
問1:アモルファス合金を鉄心に用いた柱上変圧器は、けい素鋼板を鉄心に用いたものに比べて鉄損が小さい。
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正解:○
アモルファス合金は結晶構造を持たないためヒステリシス損が小さく、薄くて抵抗率が高いため渦電流損も小さくなり、鉄損が小さくなります。
重要度:A 難易度:★☆☆
問2:柱上開閉器には、消弧方式の違いにより、気中開閉器、真空開閉器、ガス開閉器がある。
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正解:○
柱上開閉器は、空気中・真空中・ガス(SF6)中でアークを消すものに分けられます。
重要度:A 難易度:★☆☆
問3:配電用避雷器は、雷サージを大地に放電した後も続流を流し続けることで、機器を保護する。
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正解:×
避雷器は雷サージを放電して機器の端子電圧を抑えたあと、続流を速やかに遮断して元の状態に戻ります。酸化亜鉛素子を用いたギャップレス形では、続流はほとんど流れません。
重要度:A 難易度:★☆☆
問4:CVケーブルの絶縁体の劣化現象として、水と電界の作用によって樹枝状の劣化が進む水トリーがある。
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正解:○
架橋ポリエチレンで絶縁したCVケーブルでは、水と電界の作用による水トリーが絶縁劣化の原因となります。
重要度:A 難易度:★★☆
問5:時限順送方式では、配電線の事故で変電所の遮断器が開いたあと、区分開閉器を電源側から時間差をつけて順に投入し、事故区間を見つけて切り離す。
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正解:○
電源側から順に区分開閉器を投入していき、事故区間に送電したところで再び遮断されることから事故区間を判定し、その区間を切り離します。
重要度:A 難易度:★★☆
問6:限流ヒューズは、短絡電流が最大値に達してから溶断して、電流を遮断する。
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正解:×
限流ヒューズは、短絡電流が最大値に達する前に溶断して電流を抑え(限流)、遮断します。
重要度:A 難易度:★☆☆
問7:2台の単相変圧器をV結線して三相負荷に供給するとき、供給できる三相出力は変圧器1台の容量の2倍である。
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正解:×
V結線の三相出力は変圧器1台の容量の√3倍です。2台の容量の合計に対する利用率は√3/2(約0.866)になります。
五肢択一
重要度:A 難易度:★★☆
問8:配電用機材に関する記述として、誤っているものはどれか。
- アモルファス合金の鉄心を用いた変圧器は、鉄損を小さくできる。
- 柱上開閉器には、SF6ガスを消弧に用いるガス開閉器がある。
- 配電用避雷器には、酸化亜鉛素子を用いたギャップレス形がある。
- CVケーブルは、絶縁体に絶縁油をしみ込ませた紙を用いたケーブルである。
- 時限順送方式は、区分開閉器を時間差をつけて順に投入して事故区間を切り離す方式である。
【第8問:正解と解説】
正解:4
正解は4です。
1:正しい。アモルファス合金は鉄損が小さい鉄心材料です。
2:正しい。柱上開閉器には気中・真空・ガスの方式があります。
3:正しい。酸化亜鉛素子は非直線抵抗特性が優れているため、直列ギャップのないギャップレス形にできます。
4:誤り。CVケーブルは架橋ポリエチレンで絶縁したケーブルで、絶縁油は使いません。絶縁油を用いるのはOFケーブルなどです。
5:正しい。
重要度:A 難易度:★☆☆
問9:次の文章の空欄(ア)〜(ウ)に当てはまる語句の組み合わせとして、正しいものはどれか。
配電線の事故時に、区分開閉器を時間差をつけて順に投入して事故区間を切り離す方式を(ア)という。配電用のギャップレス形避雷器には(イ)素子が用いられる。柱上のガス開閉器では、消弧に(ウ)ガスを用いる。
- (ア)時限順送方式 (イ)酸化亜鉛 (ウ)SF6
- (ア)時限順送方式 (イ)炭化けい素 (ウ)SF6
- (ア)低圧バンキング方式 (イ)酸化亜鉛 (ウ)SF6
- (ア)時限順送方式 (イ)酸化亜鉛 (ウ)水素
- (ア)低圧バンキング方式 (イ)炭化けい素 (ウ)水素
【第9問:正解と解説】
正解:1
正解は1です。
1:正しい。
2:誤り。ギャップレス形避雷器に用いるのは非直線抵抗特性の優れた酸化亜鉛素子です。
3:誤り。区分開閉器を時間差で順に投入する方式は時限順送方式です。
4:誤り。ガス開閉器で消弧に用いるのはSF6(六ふっ化硫黄)ガスです。
5:誤り。(ア)は時限順送方式、(イ)は酸化亜鉛、(ウ)はSF6です。
重要度:A 難易度:★★☆
問10:定格容量50kV·Aの単相変圧器2台をV結線して三相負荷に供給する。供給できる三相出力〔kV·A〕の値として、最も近いものはどれか。
- 150.0
- 100.0
- 86.6
- 50.0
- 28.9
【第10問:正解と解説】
正解:3
正解は3です。
V結線の出力=√3×1台の容量=√3×50≒86.6kV·A(2台の容量の合計に対する利用率は√3/2≒0.866)
1:誤り。Δ結線(3台)の出力です。
2:誤り。2台の容量を単純に足しています。V結線の出力は1台の容量の√3倍です。
3:正しい。
4:誤り。1台分の容量のままです。
5:誤り。1台の容量を√3で割っています。
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