材料費①(分類・購入原価・材料副費) 一問一答 第6問〜第6問

問6

ある会社は材料を購入し、引取費用を外部へ支払っている。内部材料副費は購入代価を基礎として予定配賦している。当期は、内部材料副費の実際発生額が予定配賦額を上回った。

このとき、購入原価に算入される内部材料副費の金額と、材料副費差異の有利・不利および材料副費差異勘定の記入側の組合せとして正しいものを1つ選びなさい。

A. 購入原価には予定配賦額を算入し、差異は不利差異で材料副費差異勘定の借方に記入する
B. 購入原価には実際発生額を算入し、差異は不利差異で材料副費差異勘定の借方に記入する
C. 購入原価には予定配賦額を算入し、差異は有利差異で材料副費差異勘定の貸方に記入する
D. 購入原価には予定配賦額と実際発生額の平均額を算入し、差異は不利差異で材料副費差異勘定の貸方に記入する

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解答・解説

正答: A

正答理由:2つの判断を別々に行います。

購入原価への算入額:内部材料副費について購入原価に含めるのは予定配賦額です。実際発生額が予定配賦額を上回ったかどうかは、購入原価に算入する金額を変えません。実際額は材料副費勘定の借方に集められ、期末の差異計算に使われます。

差異の判定:材料副費差異 = 予定配賦額 - 実際発生額 で、実際発生額のほうが多いので値は負です。負は不利差異であり、材料副費差異勘定には借方に記入します。

誤答理由

  • B:購入原価に実際発生額を算入するとしています。内部材料副費について購入原価に含めるのは予定配賦額です。実際額を購入原価に含めるのは引取費用のほうです。
  • C:差異を有利差異・貸方としています。実際発生額が予定配賦額を上回っている以上、値は負となり不利差異です。
  • D:平均額を算入するという処理はありません。また不利差異としながら貸方に記入するとしており、有利・不利と記入側の対応も逆です。

判断根拠

3段階で判断します。

第1に、購入原価への算入額と差異の判定は別の話だと切り分けます。購入原価に含めるのは予定配賦額で、これは実際額がいくらであっても変わりません。実際額が判定に影響するのは、期末の差異計算だけです。この2つを同じ問いだと考えると選択肢Bを選んでしまいます。

第2に、式の向きを固定します。予定配賦額 - 実際発生額 です。逆にすると符号が反転し、有利と不利が入れ替わります。

第3に、符号と記入側を対応させます。正なら有利差異で材料副費差異勘定は貸方、負なら不利差異で借方です。本問は実際発生額のほうが多いので負、すなわち不利差異・借方です。

検証

検証項目 確認
購入原価に算入する内部材料副費 予定配賦額(実際額の多寡と無関係)
引取費用との区別 引取費用は実際額、内部材料副費は予定配賦額
差異の式 予定配賦額 - 実際発生額
符号 実際発生額>予定配賦額 → 負
有利・不利 負 → 不利差異
記入側 不利差異 → 材料副費差異勘定の借方
振替後の材料副費勘定 残高ゼロ

この検証の限界:符号と記入側の対応を確かめても、予定配賦額そのものを誤って計算していれば誤りは見つかりません。たとえば購入数量基準の問題で購入代価に率を掛けてしまっても、そこから求めた差異の符号判定は形として成立します。また振替後に材料副費勘定の残高がゼロになることも、差額を反対側に立てれば必ず成立するため、金額の正しさを示しません。予定配賦の基礎が購入代価か購入数量かを、問題文に戻って確かめる必要があります。

想定される誤り:ひとつは、実際発生額が予定配賦額を上回ったことを理由に、購入原価へ実際発生額を算入してしまうことです(選択肢B)。購入原価に含めるのは予定配賦額です。ふたつめは、式を「実際発生額-予定配賦額」と逆にして符号を取り違え、有利差異としてしまうことです(選択肢C)。三つめは、不利差異と判定しながら記入側を貸方にしてしまうことです(選択肢D)。不利差異では材料副費差異勘定は借方です。


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