電験三種(第三種電気主任技術者)「理論」のうち、原子・熱電などの物理現象の問題です(大分類:電子理論・重要度B)。一問一答5問 → 五肢択一3問の順に解き、解答・解説は各問題の下を開いて確認してください。
一問一答(○×)
重要度:B 難易度:★☆☆
問1:2種類の異なる金属で閉回路をつくり、2つの接合点に温度差を与えると、回路に起電力が生じて電流が流れる。この現象をゼーベック効果という。
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正解:○
ゼーベック効果です。生じる起電力を熱起電力といいます。
重要度:B 難易度:★☆☆
問2:ペルチェ効果とは、異種金属の2つの接合点に温度差を与えると、起電力が生じる現象である。
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正解:×
記述はゼーベック効果です。ペルチェ効果は、異種金属の接合点に電流を流すと、接合点で熱の吸収または発生が起こる現象です(電流の向きで吸熱・発熱が入れ替わる)。
重要度:B 難易度:★☆☆
問3:熱電対は、ペルチェ効果を利用して温度を測定する。
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正解:×
熱電対は、ゼーベック効果(接合点の温度差による熱起電力)を利用して温度を測ります。
重要度:B 難易度:★☆☆
問4:核融合では、軽い原子核どうしが結合して重い原子核になり、そのときの質量欠損に相当するエネルギーが放出される。
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正解:○
核融合では反応後の質量の合計が反応前より小さくなり、その質量欠損Δmに相当するエネルギーΔmc²が放出されます。
重要度:B 難易度:★★☆
問5:金属に光を当てたときの光電効果では、光の振動数が一定の値より小さくても、光を十分に強くすれば電子が放出される。
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正解:×
光電子が放出されるかどうかは光の振動数で決まり、一定の振動数(限界振動数)より小さいと、どれほど強い光でも電子は放出されません。光の強さは放出される電子の数に関係します。
五肢択一
重要度:B 難易度:★☆☆
問6:核反応で1mgの質量欠損が生じたとき、放出されるエネルギー〔×10¹⁰J〕の値として、正しいものはどれか。ただし、光速をc=3.0×10⁸m/sとする。
- 90.0
- 9.0
- 4.5
- 3.0
- 0.9
【第6問:正解と解説】
正解:2
正解は2です。
E=Δmc²=1×10⁻⁶×(3.0×10⁸)²=1×10⁻⁶×9.0×10¹⁶=9.0×10¹⁰J(1mg=1×10⁻⁶kg)
1:誤り。桁を1つ誤った値です。
2:正しい。
3:誤り。½mc²とした値です。
4:誤り。c²ではなく、cの係数3.0をそのまま掛けた値です。
5:誤り。桁を1つ誤った値です。
重要度:B 難易度:★☆☆
問7:振動数5.0×10¹⁴Hzの光の光子1個のエネルギー〔×10⁻¹⁹J〕の値として、最も近いものはどれか。ただし、プランク定数をh=6.626×10⁻³⁴J·sとする。
- 0.33
- 1.33
- 1.66
- 2.07
- 3.31
【第7問:正解と解説】
正解:5
正解は5です。
E=hν=6.626×10⁻³⁴×5.0×10¹⁴≒3.31×10⁻¹⁹J(約2.07eV)
1:誤り。桁を1つ誤った値です。
2:誤り。hにνを掛けずに割った値(桁は無視)です。
3:誤り。½hνとした値です。
4:誤り。エネルギーを電子ボルト〔eV〕で表した値です(単位が違います)。
5:正しい。
重要度:B 難易度:★★☆
問8:熱電現象と光電効果に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 2種類の金属でつくった閉回路では、2つの接合点の温度が等しいとき、ゼーベック効果による熱起電力は生じない。
- ペルチェ効果では、接合点に流す電流の向きを逆にしても、接合点での熱の吸収・発生の向きは変わらない。
- 熱電対の熱起電力は、2つの接合点の温度が等しいときに最大になる。
- 光電効果で放出される電子の運動エネルギーの最大値は、当てる光の強さに比例する。
- ゼーベック効果を利用すると、電流を流して接合点を冷却することができる。
【第8問:正解と解説】
正解:1
正解は1です。
1:正しい。熱起電力は2つの接合点の温度差によって生じるので、温度が等しければ生じません(温度差があるときの大きさは、金属の組み合わせと両接合点の温度で決まります)。
2:誤り。電流の向きを逆にすると、吸熱と発熱が入れ替わります。
3:誤り。接合点の温度が等しいと熱起電力は0です。温度差が大きいほど大きくなります。
4:誤り。放出される電子の運動エネルギーの最大値は光の振動数で決まり(hν−仕事関数)、光の強さには関係しません。
5:誤り。電流を流して冷却するのはペルチェ効果(電子冷却)です。
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