学習のポイント
① 何を学ぶか
株主資本等変動計算書は、純資産のうち対象となる各欄について、期首から期末までに何が増減したかを表に整理する書類です。
ここでは、資本金・資本準備金・その他資本剰余金・利益準備金・別途積立金・繰越利益剰余金と、その他有価証券評価差額金を扱います。
② 基本Rule
各欄は次の関係で締めます。
当期末残高 = 当期首残高 + 当期変動額合計
また、
株主資本合計 = 資本金+資本準備金+その他資本剰余金+利益準備金+別途積立金+繰越利益剰余金
純資産合計 = 株主資本合計+その他有価証券評価差額金
です。
③ 表の基本形
表では、純資産の各欄を横に並べ、期首残高・当期の増減事由・当期変動額合計・期末残高を縦に並べます。
| 資本金 | 資本準備金 | その他資本剰余金 | 利益準備金 | 別途積立金 | 繰越利益剰余金 | 株主資本合計 | その他有価証券評価差額金 | 純資産合計 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 当期首残高 | |||||||||
| 当期変動額(各事由) | |||||||||
| 当期変動額合計 | |||||||||
| 当期末残高 |
④ 横に流す
1つの増減事由が複数の欄に影響する場合は、同じ行で横に記入します。
たとえば、利益準備金60,000円を積み立てるなら、
- 利益準備金:
+60,000 - 繰越利益剰余金:
△60,000 - 株主資本合計:
0
となります。
資本準備金400,000円をその他資本剰余金へ振り替える場合も、
- 資本準備金:
△400,000 - その他資本剰余金:
+400,000 - 株主資本合計:
0
です。
⑤ 縦で締める
各欄について、当期の増減を縦に合計し、期首残高へ加減して期末残高を求めます。
新株発行や当期純利益は株主資本合計を増やします。配当は株主資本合計を減らします。準備金や積立金への振替は株主資本の内訳が動くだけなので、株主資本合計は変わりません。
⑥ その他有価証券評価差額金
この欄は、当期の変動額を純額で示します。
たとえば期首430,000円、期末250,000円なら、
250,000-430,000=△180,000円
です。
減少額は △ を付けて表示します。問題文や所与の様式に別の表示方法が指定されている場合は、その指定に従います。
⑦ 検算
表を完成したら、次を確認します。
- 各行の株主資本の増減合計と、株主資本合計欄が一致しているか
- 各欄で
期首+変動合計=期末になっているか - 株主資本合計が各構成欄の合計と一致しているか
- 純資産合計が
株主資本合計+その他有価証券評価差額金と一致しているか
⑧ 問題での使い方
期首残高と当期の増減事由が与えられ、表の変動額や期末残高を求める形で使います。
先に増減事由を横へ配置し、その後で各欄を縦に締めると、転記漏れを見つけやすくなります。