問1
次の資料にもとづき、売主へ支払う端数利息を計算しなさい。
資料
- 購入した社債の額面総額 ¥1,800,000
- 年利率 4%
- 前の利払日の翌日から売買日までの経過日数 72日
- 基準日数 360日
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解答・解説
正答
端数利息 = ¥14,400
計算過程
端数利息 = 額面総額 × 年利率 × (経過日数 ÷ 基準日数)
= ¥1,800,000 × 4% × (72日 ÷ 360日)
= ¥1,800,000 × 0.04 × 0.2
= ¥14,400
検算:年間の利息 ¥1,800,000 × 4% = ¥72,000/その 72÷360 = 0.2 倍で ¥14,400 ✓
解説
端数利息は額面総額を基礎に計算します。購入代金ではありません。
経過日数72日と基準日数360日は問題文に示されています。 自分で日数を数えたり、基準日数を決めたりする必要はありません。
計算した端数利息は、購入時に有価証券の代金とは別に支払います。買主側では有価証券利息の借方に計上します。
問2
次の資料にもとづき、(1)端数利息、(2)売却益または売却損、(3)受取総額を計算しなさい。
資料
- 売却する社債の額面総額 ¥1,200,000、帳簿価額 ¥1,150,000
- 本体の売価 ¥1,180,000
- 年利率 3.6%
- 前の利払日の翌日から売買日までの経過日数 30日
- 基準日数 360日
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解答・解説
正答
- 端数利息 = ¥3,600
- 売却益 ¥30,000
- 受取総額 = ¥1,183,600
計算過程
①端数利息 = ¥1,200,000 × 3.6% × (30日 ÷ 360日)
= ¥1,200,000 × 0.036 × (1/12) = ¥3,600
②売却損益 = 本体の売価 ¥1,180,000 - 帳簿価額 ¥1,150,000
= +¥30,000(売却益)
③受取総額 = 本体の売価 ¥1,180,000 + 端数利息 ¥3,600 = ¥1,183,600
検算
- 受取総額 ¥1,183,600 = 帳簿価額 ¥1,150,000 + 売却益 ¥30,000 + 端数利息 ¥3,600 ✓
解説
②で端数利息を含めない点が要点です。 受取総額 ¥1,183,600 と帳簿価額を比べると売却益が ¥33,600 となり、端数利息 ¥3,600 の分だけ過大になります。
売却益は有価証券そのものをいくらで売ったかで決まります。端数利息は保有期間に対応する利息であり、有価証券利息として別に処理します。
このときの仕訳は次のとおりです。
普通預金 1,183,600 / 売買目的有価証券 1,150,000
有価証券利息 3,600
有価証券売却益 30,000
貸方の3項目を分けて記帳することが、勘定記入の前提になります。
問3
次の資料にもとづき、(1)評価損益の金額と種類、(2)評価後の帳簿価額、(3)翌期首に必要な処理の有無を答えなさい。
資料
- 売買目的有価証券の帳簿価額 ¥2,500,000
- 期末時価 ¥2,560,000
- 切放法による
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解答・解説
正答
- 評価益 ¥60,000
- 評価後の帳簿価額 = ¥2,560,000
- 翌期首の処理 = 不要
計算過程
①評価損益 = 期末時価 - 帳簿価額
= ¥2,560,000 - ¥2,500,000 = +¥60,000(評価益)
②評価後の帳簿価額 = ¥2,500,000 + ¥60,000 = ¥2,560,000
仕訳
売買目的有価証券 60,000 / 有価証券評価損益 60,000
検算:評価後の帳簿価額 ¥2,560,000 = 期末時価 ✓
解説
差額がプラスであるため評価益です。売買目的有価証券を増額し、有価証券評価損益を貸方に計上します。
切放法であるため、翌期首の戻し入れは行いません。 期末時価 ¥2,560,000 がそのまま翌期の帳簿価額になります。
洗替法であれば翌期首に逆仕訳を行い、帳簿価額は ¥2,500,000 に戻ります。どちらの方法によるかは問題文に示されます。
問4
次の資料にもとづき、(1)〜(4)を計算しなさい。
資料
- 期中に社債を購入した。額面総額 ¥2,000,000、本体の代金 ¥1,960,000
- 年利率 3.6%、購入時の経過日数 45日、基準日数 360日
- 購入後、次回の利払日に半年分(対象日数180日)の利息を受け取った
- 決算日の時価 ¥1,940,000、切放法による
設問
(1) 購入時に支払った端数利息
(2) 次回利払日に受け取る利息
(3) (2)が「(1)の端数利息+当社の保有期間分の利息」と一致することを確かめなさい(当社の保有期間は135日とする)
(4) 決算時の評価損益
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解答・解説
正答
- 購入時に支払った端数利息 = ¥9,000
- 次回利払日に受け取る利息 = ¥36,000
- ¥9,000 + ¥27,000 = ¥36,000 = (2)の金額。一致する
- 評価損 ¥20,000
判断根拠
購入時に支払った端数利息は、次回の利払日に回収されます。
利払日には半年分の利息全額が当社に支払われますが、そのうち購入前の期間(45日分)は本来売主のものです。購入時にその分を売主へ渡しているため、当社の実質的な受取は保有期間分だけになります。
| 区分 | 日数 | 金額 | 帰属 |
|---|---|---|---|
| 購入前(売主の期間) | 45日 | 9,000 | 購入時に売主へ支払済み |
| 当社の保有期間 | 135日 | 27,000 | 当社の利息収益 |
| 合計(利払対象期間) | 180日 | 36,000 | 利払日に当社が受領 |
計算過程
(1) 端数利息 = ¥2,000,000 × 3.6% × (45日 ÷ 360日)
= ¥2,000,000 × 0.036 × 0.125 = ¥9,000
(2) 次回利払額 = ¥2,000,000 × 3.6% × (180日 ÷ 360日)
= ¥2,000,000 × 0.036 × 0.5 = ¥36,000
(3) 保有期間分 = ¥2,000,000 × 3.6% × (135日 ÷ 360日)
= ¥2,000,000 × 0.036 × 0.375 = ¥27,000
¥9,000 + ¥27,000 = ¥36,000 = (2) ✓
(4) 帳簿価額 = 本体の代金 ¥1,960,000(端数利息は含めない)
評価損益 = ¥1,940,000 - ¥1,960,000 = △¥20,000(評価損)
検算
- 日数の検算:購入前45日 + 保有135日 = 180日 = 利払対象日数 ✓
- 金額の検算:¥9,000 + ¥27,000 = ¥36,000 = 次回利払額 ✓
- 有価証券利息勘定の残高:借方 ¥9,000(購入時)/貸方 ¥36,000(利払時)→ 貸方残 ¥27,000 = 当社の保有期間分 ✓
- 評価後の帳簿価額 = ¥1,960,000 - ¥20,000 = ¥1,940,000 = 期末時価 ✓
想定される誤り
第1に、(4)で帳簿価額に端数利息を含めてしまう誤りです。帳簿価額を ¥1,969,000 とすると、評価損は ¥29,000 となります。端数利息は有価証券利息であり、取得原価に含めません。
第2に、(4)で額面総額 ¥2,000,000 を帳簿価額として比較してしまう誤りです。この場合、評価損が ¥60,000 となります。帳簿価額は購入時に支払った本体の代金です。
第3に、(2)で保有期間135日分の ¥27,000 のみを受け取ると考える誤りです。利払日には対象期間180日分の全額が支払われます。購入前の45日分は購入時にすでに売主へ渡しているため、有価証券利息勘定の借方に残っており、利払時の貸方計上と相殺されて正味 ¥27,000 になります。
有価証券利息勘定の残高が保有期間分と一致するかを確認すると、この関係が確かめられます。