銀行勘定調整表と当座預金・普通預金の管理

学習のポイント

① 何を学ぶか

銀行の明細に載っている預金残高と、会社の帳簿にある預金残高は、記録のタイミングや誤記によって一時的に一致しないことがあります。

銀行勘定調整表では、その差額を

  • 会社帳簿側を直すもの
  • 銀行側の処理待ち・銀行側の誤りとして調整するもの

に分け、最終的に同じ正しい残高へ合わせます。

② 基本Rule

会社帳簿側を修正する項目
銀行ではすでに処理されているのに会社が未記帳である場合や、会社側が誤記している場合です。
会社帳簿残高を増減し、必要な修正仕訳を行います。

銀行側を調整する項目
会社ではすでに記帳しているのに銀行の処理がまだ終わっていない場合や、銀行側の誤記です。
銀行明細側の残高を調整します。会社帳簿自体が正しければ、その差異について会社の修正仕訳は行いません。

検算
修正後の会社帳簿残高 = 修正後の銀行側残高

③ 処理手順

  1. 会社帳簿残高と銀行明細残高を確認する。
  2. 差異項目ごとに、どちら側の記録を直すべきか判断する。
  3. 会社帳簿側の項目は会社残高へ加減し、修正仕訳を作る。
  4. 銀行側の項目は銀行残高へ加減する。
  5. 両方の修正後残高が一致することを確認する。
  6. 複数の預金口座がある場合は、口座ごとに別々に調整する。

④ 注意点

  • 差額を見つけても、すべて会社の仕訳で直すわけではありません。
  • 銀行側の処理待ちは、会社帳簿が正しければ会社の修正仕訳は不要です。
  • 銀行が処理済みで会社が未記帳なら、会社帳簿側の修正が必要です。
  • 普通預金と当座預金など、複数口座の残高を混ぜて調整しません。
  • 当座預金が決算時に貸方残高となる場合は、当座借越として表示する論点にも注意します。

⑤ 試験での使われ方

この論点は、第1問の仕訳形式と第2問の表作成・計算形式につながります。

仕訳では「会社帳簿を直す必要がある差異か」を判断し、表作成では会社側と銀行側をそれぞれ調整して正しい残高を求めます。

2026年度

2026年度は、紙媒体の小切手を前提とする取引が出題範囲に含まれます。

銀行勘定調整表では、未取立・未取付・未渡といった差異を含む問題を扱うことができます。

  • 未取立・未取付:会社では記帳済みでも銀行側の処理が完了していない時間差として、銀行側を調整します。
  • 未渡:会社が支払として記帳済みでも、実際には相手へ渡していない場合は会社帳簿側の記録を戻します。

2027年度

2027年度は紙媒体の小切手を前提とする与件を使いません。銀行勘定調整表そのものは引き続き学習対象です。

この教材では、

  • 振込入金を銀行は記録済みだが会社が未記帳
  • 自動引落しの手数料を会社が未記帳
  • 会社は電子振込支払を記帳済みだが銀行処理が未了
  • 銀行側の誤記

など、紙媒体を前提としない記録時点のずれで練習します。

普通預金は2027年度の区分表で明記されており、入出金与件では普通預金を基本に扱います。当座預金も存続しますが、紙媒体の小切手を伴う与件にはしません。

⑥ 年度注記

銀行勘定調整表は2026年度・2027年度の両方で出題範囲です。ただし、紙媒体の小切手を前提とする調整項目を扱えるかどうかに年度差があります。問題を解くときは対象年度を確認します。


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