問6
青森商事株式会社は、五所川原商店と製品Aおよび製品Bを合わせて ¥1,000,000 で販売する契約を締結した。契約では、両方の製品の引渡しが完了するまで代金を請求できないと定められている。製品Aに対応する金額は ¥520,000、製品Bに対応する金額は ¥480,000 である。
次の(1)(2)の各時点における仕訳を示しなさい。
(1) 製品Aを引き渡し、その分の履行義務を充足したとき
(2) 製品Bを引き渡してすべての履行義務を充足し、代金全額を無条件に請求できる状態となったとき
使用可能勘定科目
契約資産/契約負債/前受金/売掛金/売上/普通預金
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解答・解説
正答
(1) 製品Aの引渡時
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 契約資産 | 520,000 | 売上 | 520,000 |
(2) 製品Bの引渡時
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 売掛金 | 1,000,000 | 契約資産 | 520,000 |
| 売上 | 480,000 |
計算過程
(1)
- 製品Aの履行義務を充足 → 売上 ¥520,000
- 製品Bの引渡しという条件が残る → 権利は無条件でない → 契約資産
(2)
- 製品Bの履行義務を充足 → 売上 ¥480,000
- すべての条件が外れた → 契約資産 ¥520,000 を売掛金へ振替
- 売掛金 = ¥520,000 + ¥480,000 = ¥1,000,000
検算
- (1) 借方 520,000 = 貸方 520,000 ✓
- (2) 借方 1,000,000 = 貸方 520,000 + 480,000 = 1,000,000 ✓
- 売上の合計 = ¥520,000 + ¥480,000 = ¥1,000,000 = 契約金額 ✓
- 契約資産残高 = ¥520,000 - ¥520,000 = ¥0 ✓
解説
契約資産の計上から売掛金への振替までを一連で処理する問題です。
(1)では、売上を計上しつつ契約資産を用います。 製品Aの分の約束は果たしましたが、代金を請求するには製品Bの引渡しが必要だからです。
(2)では、2つのことが同時に起こります。 製品Bの売上 ¥480,000 を新たに計上し、同時に契約資産 ¥520,000 を売掛金へ振り替えます。
最も多い誤りは、(2)で契約資産 ¥520,000 の分についても売上を計上してしまうことです。その場合、売上の合計が ¥1,520,000 となり契約金額を超えます。売上の合計が契約金額と一致するかを検算してください。
また、(2)で契約資産を残したまま売掛金 ¥480,000 だけを計上する誤りもあります。この場合、無条件になった権利が契約資産のまま残り、貸借対照表の表示が実態と合わなくなります。