商品売買の記帳(三分法・売上原価対立法・仕入割戻) 計算問題 第1問〜第4問

問1

次の資料にもとづき、当期の売上原価を計算しなさい。記帳は三分法による。

必要資料

  • 期首商品棚卸高 ¥240,000
  • 当期仕入高 ¥1,560,000
  • 期末商品棚卸高 ¥300,000
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解答・解説

正答

売上原価 = ¥1,500,000

計算過程

売上原価 = 期首商品棚卸高 + 当期仕入高 - 期末商品棚卸高
        = ¥240,000 + ¥1,560,000 - ¥300,000
        = ¥1,500,000

検算:期首 ¥240,000 + 当期仕入 ¥1,560,000 = ¥1,800,000(当期に販売可能な商品)。うち ¥300,000 が売れ残ったので、売れた分は ¥1,500,000 ✓

解説

期首商品は前期から繰り越してきた商品であり、当期に販売できるので加算します。期末商品はまだ売れずに残っている分なので減算します。

「販売可能額 - 売れ残り = 売れた分」と考えると、加減の向きを取り違えません。


問2

次の資料にもとづき、(1)当期の売上原価と(2)当期の売上総利益を計算しなさい。記帳は三分法による。

必要資料

  • 売上高 ¥2,400,000
  • 期首商品棚卸高 ¥260,000
  • 当期総仕入高 ¥1,900,000
  • 仕入割戻 ¥40,000
  • 期末商品棚卸高 ¥320,000
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解答・解説

正答

  1. 売上原価 = ¥1,800,000
  2. 売上総利益 = ¥600,000

計算過程

  • ②仕入割戻の控除
  • 当期仕入高(純額)= ¥1,900,000 - ¥40,000 = ¥1,860,000
  • ③④売上原価の確定
  • ¥260,000 + ¥1,860,000 - ¥320,000 = ¥1,800,000
  • 売上総利益
  • ¥2,400,000 - ¥1,800,000 = ¥600,000

検算:売上高 ¥2,400,000 = 売上原価 ¥1,800,000 + 売上総利益 ¥600,000 ✓

解説

仕入割戻は売上原価を計算する前に当期仕入高から控除します。控除を忘れると当期仕入高が ¥1,900,000 のままとなり、売上原価が ¥1,840,000、売上総利益が ¥560,000 となって、いずれも誤りになります。

割戻は商品を返したわけではないため数量は変わりませんが、金額は確実に減ります。金額ベースで売上原価を計算する本問では、必ず控除してください。


問3

青森商事株式会社は毎月末に売上原価を算定している。次の資料にもとづき、(1)当月の売上原価と(2)当月の売上総利益を計算しなさい。記帳は三分法による。

必要資料(7月分)

  • 当月売上高 ¥820,000
  • 月初商品棚卸高 ¥180,000
  • 当月仕入高 ¥640,000
  • 月末商品棚卸高 ¥205,000
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解答・解説

正答

  1. 当月の売上原価 = ¥615,000
  2. 当月の売上総利益 = ¥205,000

計算過程

売上原価 = 月初商品棚卸高 + 当月仕入高 - 月末商品棚卸高
        = ¥180,000 + ¥640,000 - ¥205,000
        = ¥615,000

売上総利益 = ¥820,000 - ¥615,000 = ¥205,000

検算:売上高 ¥820,000 = 売上原価 ¥615,000 + 売上総利益 ¥205,000 ✓

参考:当月末の振替仕訳

借方科目 金額 貸方科目 金額
仕入 180,000 繰越商品 180,000
繰越商品 205,000 仕入 205,000

解説

月次で売上原価を算定する場合も、式と考え方は決算時とまったく同じです。期首・当期仕入・期末を、月初・当月仕入・月末に置き換えるだけです。

振替仕訳も決算時と同じ2本セットになります。1本目で月初商品を仕入へ加え、2本目で月末商品を仕入から抜くことで、仕入勘定の残高が当月の売上原価を示します。

なお、月末商品棚卸高 ¥205,000 は翌月の月初商品棚卸高になります。


問4

青森商事株式会社の5月中の商品売買取引は次のとおりである。記帳は売上原価対立法により、払出単価の計算は先入先出法による。 下記(1)〜(3)を計算しなさい。

必要資料

  • 5月1日 前月繰越 100個 @¥400
  • 5月8日 仕入 200個 @¥450
  • 5月15日 販売 250個(売価 @¥800)
  • 5月22日 仕入 100個 @¥480
  • 5月28日 販売 80個(売価 @¥820)

設問
(1) 5月15日の販売に係る売上原価
(2) 5月28日の販売に係る売上原価
(3) 5月末の商品勘定の残高

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解答・解説

正答

  1. 5月15日の売上原価 = ¥107,500
  2. 5月28日の売上原価 = ¥36,900
  3. 5月末の商品勘定残高 = ¥33,600

計算過程

①記帳方法の確認:売上原価対立法、払出単価は先入先出法

(1) 5月15日の販売250個

先に仕入れたものから順に払い出します。

前月繰越分 100個 × @¥400 = ¥40,000
5月8日仕入分 150個 × @¥450 = ¥67,500
売上原価 = ¥40,000 + ¥67,500 = ¥107,500

この時点の在庫:5月8日仕入分の残り 50個 × @¥450 = ¥22,500

(2) 5月28日の販売80個

5月22日の仕入100個 × @¥480 = ¥48,000 を加えた後、古いものから払い出します。

5月8日仕入分の残り 50個 × @¥450 = ¥22,500
5月22日仕入分 30個 × @¥480 = ¥14,400
売上原価 = ¥22,500 + ¥14,400 = ¥36,900

(3) 5月末の商品勘定残高

残存数量 = 100個 + 200個 + 100個 - 250個 - 80個 = 70個
残高 = 70個 × @¥480 = ¥33,600

検算

  • 商品の受入合計 = ¥40,000 + ¥90,000 + ¥48,000 = ¥178,000
  • 払出合計(売上原価)= ¥107,500 + ¥36,900 = ¥144,400
  • 残高 = ¥178,000 - ¥144,400 = ¥33,600 ✓((3)と一致)
  • 売上高 = 250個×@¥800 + 80個×@¥820 = ¥200,000 + ¥65,600 = ¥265,600
  • 売上総利益 = ¥265,600 - ¥144,400 = ¥121,200

解説

先入先出法では、古い仕入分から順に払い出したものとして原価を計算します。

(1)では前月繰越分100個をすべて払い出し、不足する150個を5月8日仕入分から充てます。単価が異なる2つの層にまたがるため、層ごとに計算して合計します。

(2)では、5月15日の販売後に残っていた5月8日仕入分50個を先に払い出し、不足する30個を5月22日仕入分から充てます。5月22日に仕入れたからといって、先にそちらから払い出すわけではありません。

(3)の残高は、最も新しい5月22日仕入分70個で構成されます。受入合計から払出合計を差し引いた金額と一致することを必ず確認してください。一致しない場合は、どこかの層で数量か単価を取り違えています。

移動平均法であれば仕入のつど平均単価を計算し直すため、答えは異なります。どちらの方法によるかは必ず問題文で指示されます。


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