社会保険労務士 労働基準法 一問一答 第160問〜第166問|年次有給休暇

重要度:A 論点:年休の時効

問160:年次有給休暇請求権の消滅時効を述べよ。

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2年(労基法115条)。年休発生日から2年間は行使できるため、当年度に取得しなかった年休は翌年度に繰り越される。通常の労働者が毎年20日付与される段階では、前年分20日と当年分20日を合わせ、原則として最大40日を保有し得る。賃金請求権が原則5年(当分の間3年)であることと区別する。


重要度:B 論点:不利益取扱いの禁止

問161:年休を取得した労働者に対する不利益取扱いについて、労基法はどのように定めているか。

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使用者は、年休を取得した労働者に対し、賃金の減額その他の不利益な取扱いをしないようにしなければならない(労基法附則136条)。同条は努力義務と解され、不利益取扱いが直ちにすべて無効となるわけではないが、その趣旨・不利益の程度・年休取得への抑止力等を総合し、年休権を実質的に抑制する場合には、公序に反して無効となり得る。


重要度:B 論点:継続勤務

問162:「継続勤務」は、契約上の身分や雇用形態が切り替わると必ず中断するか。

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中断するとは限らない。継続勤務とは、労働契約が存続している在籍期間をいい、形式ではなく実質により判断する。定年退職後に引き続き嘱託として再雇用された場合や、臨時工から本採用へ切り替わった場合など、実質的に労働関係が継続していれば、勤続期間は通算される。


重要度:A 論点:退職と時季変更権

問163:労働者が退職日までの所定労働日を残存年休の取得日に指定した場合、使用者は退職日より後の日に時季変更できるか。

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できない。時季変更権は、年休を他の労働日に与えることを前提とする。退職日より後には労働義務のある日が存在せず、年休権も退職により消滅するため、退職日後へ変更することはできない。業務の引継ぎを理由としても、退職日までに代替日がなければ時季変更権は行使できない。


重要度:A 論点:年休の買上げ

問164:使用者は、法定年休をあらかじめ買い上げる約束をし、その日数を付与しないことができるか。

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できない。法定年休を事前に買い上げる予約をし、その日数を減らしたり、年休の取得を認めなかったりすることは、労基法39条違反となる。これに対し、時効や退職により消滅した未取得年休又は法定日数を上回る会社独自の休暇を事後に買い上げることは、法定年休の取得を妨げない限り、直ちに同条違反とはならない。ただし、使用者に買上げ義務があるわけではない。


重要度:B 論点:年5日の時季指定義務

問165:法定の基準日より前に10日以上の年休を前倒しして付与した場合、年5日の取得義務の履行期間はいつから始まるか。

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10日以上を前倒しして付与した日(第一基準日)から始まり、その日から1年以内に5日を取得させる必要がある(労基則24条の5第1項)。10日未満を複数回に分けて前倒し付与した場合は、付与日数の合計が10日以上となるまでの各付与日のうち最も遅い日を第一基準日とみなす。第一基準日前に労働者の時季指定又は計画的付与により取得した日数は、5日から控除される。


重要度:B 論点:年休の取得日

問166:所定休日など、もともと労働義務のない日に年次有給休暇を取得することはできるか。

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できない。年次有給休暇は、労働義務のある日の労働義務を免除する制度であるため、所定休日その他もともと労働義務のない日を年休日とすることはできない。年休は原則として所定労働日に取得する。


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