重要度:A
問21:O社は開発業務をP社へ請負契約で委託し、P社の技術者がO社の事業所に常駐している。次の状況のうち、偽装請負と評価されるおそれが最も大きいものはどれか。
- A:P社の管理者が自社の技術者へ作業を指示し、O社は成果物の検収だけを行っている。
- B:O社の社員が、P社の技術者一人ひとりへ日々の作業内容や残業を直接指示している。
- C:O社とP社が週次の定例会議で、進捗の報告と課題の協議を行っている。
- D:P社の技術者が、O社の入館規則やセキュリティ規程に従って執務している。
【第21問:正解と解説】
正解:B
・A
指揮命令が受託側の管理者を通じており、請負の適正な形態である。
・B
正しい。発注者が受託者の技術者一人ひとりへ、日々の作業内容や残業を継続的に直接指示する実態は、労働者派遣と判断され、偽装請負となる可能性が高い。最終的には、契約名称ではなく、業務遂行方法、労働時間、配置などを誰が指示・管理しているかという実態を総合して判断する。
・C
会社間の進捗確認や協議は、直接の指揮命令には当たらない。
・D
施設利用に伴う規則の順守は、業務上の指揮命令とは区別される。
重要度:B
問22:Q社はシステム開発の要件定義の支援を外部の専門家へ準委任契約で依頼した。契約には成果の完成に対して報酬を支払う特約はない。この契約に関する理解として、最も適切なものはどれか。
- A:受託者は要件定義書の完成義務を負い、完成しなければ報酬を請求できない。
- B:成果物に不備があれば、受託者は契約不適合責任として無償の修補義務を当然に負う。
- C:準委任契約は法律上の根拠がない契約形態であるため、締結は避けるべきである。
- D:受託者は完成義務ではなく、善良な管理者の注意をもって業務を遂行する義務を負う。
【第22問:正解と解説】
正解:D
・A
本問の準委任契約には成果の完成義務が定められていないため、要件定義書を完成できなければ当然に報酬を請求できないとはいえない。請負は仕事の完成を目的とする契約であるが、準委任でも成果に対して報酬を支払う特約が設けられる場合がある。
・B
請負の契約不適合責任の枠組みは、準委任には当然には適用されない。
・C
準委任は民法に根拠をもつ契約形態であり、支援業務に広く用いられる。
・D
正しい。通常の準委任では事務処理の遂行が目的であり、善良な管理者の注意義務をもって業務に当たる。成果完成型の報酬特約を定める類型もあるが、本問の契約には含まれない。
重要度:C
問23:R社は、中小受託取引適正化法(取適法)の資本金又は従業員数の基準を満たす発注企業から、同法の対象となるソフトウェア開発を受託している。同法が発注企業に対して禁止している行為はどれか。
- A:発注後に、受託者に責任がないのに代金を一方的に減額すること
- B:発注する内容や代金を、書面又は電磁的方法で受託者側へ明示すること
- C:代金の支払期日を、給付の受領後の一定期間内に定めること
- D:受託者と協議のうえで、納期や仕様の変更を合意すること
【第23問:正解と解説】
正解:A
・A
正しい。受託者に責任のない代金の減額は、禁止行為の代表例である。
・B
発注企業は、発注内容、代金額、支払期日などの法定事項を、発注後直ちに、書面又は電子メール等の電磁的方法で明示する義務を負う。したがって、明示すること自体は禁止行為ではない。
・C
発注企業は、原則として給付を受領した日から60日以内で、かつ、できる限り短い期間内に支払期日を定める必要がある。適切な支払期日を定めることは義務であり、禁止行為ではない。
・D
対等な協議による合意は、法が禁止する一方的な行為に当たらない。
重要度:A
問24:サイバーセキュリティ経営ガイドラインの内容として、最も適切なものはどれか。
- A:セキュリティ対策の実施は情報システム部門の責任であり、経営者は関与しないものとしている。
- B:対策に十分に投資すれば、サイバー攻撃による損害は防げるという前提に立っている。
- C:セキュリティを経営問題と位置づけ、経営者が責任者へ指示すべき重要事項を示している。
- D:自社の対策のみを対象とし、取引先などサプライチェーンへの目配りは求めていない。
【第24問:正解と解説】
正解:C
・A
経営者のリーダーシップを求めることが、ガイドラインの出発点である。
・B
被害の完全な防止ではなく、リスク管理と被害を前提とした備えを求めている。
・C
正しい。経営者が認識すべき原則と、指示すべき重要事項で構成される。
・D
サプライチェーン全体のセキュリティ対策への関与を明確に求めている。
重要度:C
問25:「情報セキュリティ管理基準」の位置づけとして、最も適切なものはどれか。
- A:違反した事業者に罰則が科される、強制力をもつ法律である。
- B:組織の管理策を体系化した基準で、セキュリティ監査の判断の尺度にもなる。
- C:クラウドサービスの調達に当たり、政府が登録の可否を判定する制度である。
- D:暗号技術の安全性を評価し、推奨される暗号のリストを定めた文書である。
【第25問:正解と解説】
正解:B
・A
法律ではなく、経済産業省が示す基準である。
・B
正しい。情報セキュリティ管理基準は、組織が情報セキュリティマネジメントを確立・運用・維持・改善するための管理策を体系化した基準であり、情報セキュリティ監査における判断の尺度としても用いられる。令和7年改訂版は、改訂されたISO/IEC 27001及びISO/IEC 27002との整合を踏まえて見直されている。
・C
これはISMAPの説明である。
・D
これはCRYPTREC暗号リストの説明である。

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