重要度:A 論点:借地権の更新(正当事由)
問94:借地権の更新に関する次の記述のうち、借地借家法の規定によれば、正しいものはどれか。
- A:借地権設定者が更新を拒絶する異議を述べるには、正当の事由があると認められる場合でなければならない。
- B:借地権の当事者が更新の合意をしない場合、借地権者が更新の請求をすれば、借地権設定者が遅滞なく異議を述べても、契約は当然に更新される。
- C:借地権の存続期間が満了した後、借地権者が土地の使用を継続している場合、借地権設定者が遅滞なく異議を述べたときは、その異議の当否にかかわらず契約は更新されない。
【第94問:正解と解説】
正解:A
【解説】
・A:正しい。借地借家法6条・5条。更新請求・使用継続いずれに対する異議も、正当の事由がある場合でなければ更新を妨げることができない。【試験対策】正当事由の考慮要素=土地の使用を必要とする事情、従前の経過、利用状況、立退料の申出等(借地借家法6条)。
・B:誤り。更新の請求に対し借地権設定者が正当の事由をもって異議を述べれば、更新は妨げられる(借地借家法5条・6条)。「当然に更新される」とする点が誤り。
・C:誤り。使用継続への異議も、正当の事由がなければ更新拒絶の効果を生じない(借地借家法6条)。「異議の当否にかかわらず」という点が誤り。
重要度:B 論点:建物の滅失と存続期間の延長
問95:借地上の建物の滅失と存続期間に関する次の記述のうち、借地借家法の規定によれば、正しいものはどれか。
- A:借地権の存続期間満了前に建物が滅失し、借地権者が残存期間を超えて存続すべき建物を築造することについて借地権設定者の承諾があった場合、借地権は、承諾があった日または建物が築造された日のいずれか早い日から20年間存続する。ただし、残存期間がこれより長いとき、または当事者がこれより長い期間を定めたときは、その期間による。
- B:借地権の存続期間満了後に建物が滅失した場合、借地権者は、借地権設定者の承諾なしに残存期間を超えて存続する建物を再築し、当然に借地権の期間を延長することができる。
- C:借地権の存続期間満了前に建物が滅失し、借地権者が借地権設定者の承諾を得ずに残存期間を超えて存続する建物を築造した場合、借地権は当然に消滅する。
【第95問:正解と解説】
正解:A
【解説】
・A:正しい。借地借家法7条1項。承諾がある場合、承諾日または築造日のいずれか早い日から20年間存続する。ただし、残存期間が20年より長いとき、または当事者がこれより長い期間を定めたときは、その期間による。
・B:誤り。存続期間満了後の滅失については、借地権はそもそも更新されない限り存続しないため、承諾なしに再築しても当然に期間が延長されるわけではない。
・C:誤り。承諾を得ずに築造しても借地権は当然には消滅しない。ただし承諾がある場合と異なり、期間延長の効果は生じない。
重要度:A 論点:借賃増減額請求権の特約
問96:借家契約に関する次の記述のうち、借地借家法の規定によれば、正しいものはどれか。
- A:一定の期間建物の借賃を増額しない旨の特約がある場合、その期間中は貸主から増額請求をすることができない。
- B:建物の借賃が経済事情の変動により不相当となった場合の借賃増減額請求権は、当事者の特約によって排除することはできない。
- C:造作買取請求権を排除する旨の特約は、借主に不利であるため常に無効である。
【第96問:正解と解説】
正解:A
【解説】
・A:正しい。借地借家法32条1項ただし書。借賃を増額しない旨の特約がある場合、その定めが優先し、期間中は増額請求できない(減額請求はこの特約があっても可能な点に注意)。
・B:誤り。借賃増減額請求権自体は原則として特約で排除できないが、一定期間増額しない旨の特約は有効(借地借家法32条1項ただし書)。「排除できない」との言い切りが誤り。
・C:誤り。造作買取請求権(借地借家法33条)は任意規定であり、これを排除する特約は有効である(借地借家法37条の強行規定リストに33条は含まれない)。

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