重要度:A 論点:保証人への情報提供義務
問52:主たる債務者Cの委託を受けて、AがCの債務を保証した場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
- A:債権者Bの情報提供義務は、Aが個人である場合に限って認められ、Aが法人である場合には認められない。
- B:Aが請求したときは、Bは遅滞なく、主たる債務の元本、利息、違約金、損害賠償その他の従たる債務について、不履行の有無、残額及び弁済期が到来している額に関する情報を提供しなければならない。
- C:Bは、主たる債務者Cに対する守秘義務を理由として、Aからの履行状況に関する情報提供の請求を拒むことができる。
【第52問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:誤り。民法458条の2は、主たる債務者の委託を受けて保証した保証人に適用され、保証人が個人である場合に限定されていない。
・B:正しい。委託を受けた保証人から請求があれば、債権者は、元本や利息等についての不履行の有無、残額及び弁済期到来額を遅滞なく提供しなければならない。【試験対策】対象は「主債務者の委託を受けた保証人」であり、請求が要件となる。
・C:誤り。民法458条の2に基づく法定の情報提供義務であり、債権者は守秘義務を理由に拒むことはできない。
重要度:B 論点:混同と第三者の権利
問53:A所有の甲土地にBのための地上権が設定・登記され、その後、甲土地にCのための抵当権が設定・登記された。さらにBが甲土地の所有権を取得した場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
- A:Bが甲土地の所有権を取得すれば、取得原因が売買、相続、贈与のいずれであっても、地上権は常に混同により消滅する。
- B:地上権が消滅するかどうかはBが所有権を取得した原因によって異なり、相続による取得の場合に限り地上権は存続する。
- C:甲土地はCの抵当権の目的となっているため、Bが甲土地の所有権を取得しても、Bの地上権は混同によって消滅しない。
【第53問:正解と解説】
正解:C
【解説】
・A:誤り。同一人に所有権と他の物権が帰属すると原則として他の物権は消滅するが、その物または他の物権が第三者の権利の目的であるときは例外となる。
・B:誤り。混同による消滅の有無は、売買・相続・贈与など所有権の取得原因によって区別されるものではない。
・C:正しい。甲土地が第三者Cの抵当権の目的となっているため、民法179条1項ただし書によりBの地上権は消滅しない。【試験対策】混同は「原則消滅・第三者の権利があれば存続」と整理する。
重要度:A 論点:根抵当権の元本確定
問54:元本確定期日の定めがない根抵当権の元本確定に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
- A:根抵当権設定者は、根抵当権設定直後からいつでも元本の確定を請求することができ、請求時に直ちに元本が確定する。
- B:根抵当権設定者は、設定時から3年を経過した後に元本の確定を請求することができ、その請求時から2週間を経過すると元本が確定する。
- C:根抵当権者が抵当不動産の競売を申し立てれば、競売手続が開始されなくても、申立てをした時に当然に元本が確定する。
【第54問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:誤り。根抵当権設定者による確定請求は、設定時から3年を経過した後に限られ、元本は請求時ではなく請求から2週間後に確定する。
・B:正しい。元本確定期日の定めがない場合、設定者は設定から3年経過後に確定請求ができ、請求から2週間で確定する。なお、根抵当権者はいつでも確定請求ができ、その請求時に元本が確定する。【試験対策】設定者=3年後・2週間、根抵当権者=いつでも・即時。
・C:誤り。根抵当権者による競売の申立ての場合は、競売手続の開始があったときに元本が確定する。申立てだけで当然に確定するわけではない。
重要度:B 論点:共同抵当の配当
問55:債権者Xが6000万円の同一債権を担保するため、甲土地(価額6000万円)と乙土地(価額4000万円)に共同抵当権を有している。両土地の代価を同時に配当する場合、甲土地と乙土地が負担する債権額の組合せとして、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
- A:甲土地3600万円、乙土地2400万円
- B:甲土地3000万円、乙土地3000万円
- C:甲土地6000万円、乙土地0円
【第55問:正解と解説】
正解:A
【解説】
・A:正しい。同時配当では、各不動産の価額に応じて債権の負担を按分する。甲土地と乙土地の価額比は3対2であるため、6000万円を按分すると甲土地3600万円、乙土地2400万円となる。
・B:誤り。同時配当は不動産の個数で均等に分けるのではなく、各不動産の価額に応じて按分する。
・C:誤り。両土地の代価を同時に配当する場合、共同抵当権者が任意に一方の不動産へ全額を負担させることはできない。【試験対策】同時配当=価額按分、異時配当=一つの不動産から全額弁済を受け得る。

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