宅地建物取引士 宅建業法 択一式(応用) 第73問〜第75問|報酬

重要度:A 論点:報酬

問73:宅建業者が受領する報酬に関する次の記述のうち、宅建業法の規定によれば、正しいものはどれか。

  • A:宅建業者は、依頼者の依頼によらない広告であっても、実際に要した費用であれば、報酬の限度額とは別に受領することができる。
  • B:宅建業者は、依頼者の特別の依頼により行う遠隔地への現地調査に要する費用について、実施前に費用の見積りを説明し、その負担について依頼者の承諾を得ているときは、報酬の限度額とは別に受領することができる。
  • C:宅建業者は、報酬の限度額を超えて報酬を受領した場合であっても、依頼者の承諾があれば、宅建業法違反とはならない。
  • D:宅建業者は、事務所ごとに、公衆の見やすい場所に報酬の額を掲示する義務はない。
【第73問:正解と解説】

正解:B

・A
【選択肢解説】誤り。別途受領できる広告料金は「依頼者の依頼によって行う広告」の料金に限られる(報酬告示第11)。依頼によらない通常の広告費用は報酬に含まれ、別途請求できない。

・B
【論点】報酬とは別に受領できる費用(報酬告示第11・解釈運用)。【考え方】依頼者の依頼による広告料金のほか、依頼者の特別の依頼により行う遠隔地への現地調査等に要する特別の費用で、実施前に費用の見積りを説明し、その負担について依頼者の承諾を得たものは、例外的に別途受領できる。【選択肢解説】正しい。これが正解肢。

・C
【選択肢解説】誤り。報酬の限度額は強行規定であり、依頼者の承諾があっても超過受領は宅建業法違反となる(46条2項)。「承諾があれば適法」とするのは定番のひっかけ。

・D
【選択肢解説】誤り。宅建業者は、その事務所ごとに、公衆の見やすい場所に、国土交通大臣が定めた報酬の額を掲示しなければならない(46条4項)。


重要度:A 論点:報酬

問74:宅建業者A(消費税課税事業者)が、代金500万円(消費税等相当額を含まない。)の宅地の売買について、売主Bおよび買主Cの双方から媒介の依頼を受け、媒介契約の締結時に低廉な空家等の特例による報酬額をそれぞれに説明して合意した。この場合の報酬に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • A:当該宅地が現に使用されている場合、低廉な空家等の特例を適用することはできない。
  • B:AがBおよびCから受領できる報酬の合計額の上限は、33万円である。
  • C:低廉な空家等の特例により通常の上限を超える報酬を受領できるのは、売主Bから受領する報酬に限られる。
  • D:AはBおよびCのそれぞれから33万円まで受領でき、双方から受領できる合計額の上限は66万円である。
【第74問:正解と解説】

正解:D

・A
【選択肢解説】誤り。低廉な空家等とは代金額等が800万円以下の宅地・建物をいい、使用されているか空き家であるかは問わない。

・B
【選択肢解説】誤り。特例の上限33万円は依頼者の一方ごとの上限である。売主・買主双方から媒介の依頼を受けた場合、双方合計の上限は66万円となる。

・C
【選択肢解説】誤り。現行の特例は売主側に限定されず、買主側の依頼者から受ける報酬にも適用できる。

・D
【論点】低廉な空家等の売買媒介における報酬特例。【考え方】代金額等が800万円以下の宅地・建物では、媒介に要する費用を勘案し、通常の計算による上限を超えて、依頼者の一方につき税込33万円まで受領できる。媒介契約締結時に報酬額を説明し、合意している必要がある。【選択肢解説】正しい。B・Cそれぞれ33万円、合計66万円が上限となる。


重要度:A 論点:報酬

問75:宅建業者A(消費税課税事業者)が、長期の空家等に該当する居住用建物(借賃1か月8万円。消費税等相当額を含まない。)の貸借について、貸主Bおよび借主Cの双方から媒介の依頼を受けた。Cは媒介の依頼をするに当たり、借賃0.5か月分を超える報酬について承諾していない。Aは媒介に要する費用を勘案し、媒介契約の締結時に特例による報酬額をBに説明して合意している。この場合の報酬に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • A:AはCから4万4,000円、Bから13万2,000円を受領することができ、双方から受領できる報酬の合計額の上限は17万6,000円である。
  • B:長期の空家等の特例が適用されるため、Cの承諾がなくても、AはCから8万8,000円を受領できる。
  • C:AがBおよびCから受領できる報酬の合計額の上限は、8万8,000円である。
  • D:AはBから17万6,000円を受領した上で、Cからさらに4万4,000円を受領することができる。
【第75問:正解と解説】

正解:A

・A
【論点】長期の空家等の貸借媒介における報酬特例。【考え方】双方合計の上限は借賃1か月分の2.2倍であり、8万円×2.2=17万6,000円。居住用建物で借主の事前承諾がない場合、借主からの上限は借賃1か月分の0.55倍であり、8万円×0.55=4万4,000円となる。したがって、貸主からは残額13万2,000円まで受領できる。【選択肢解説】正しい。

・B
【選択肢解説】誤り。居住用建物の借主から0.55か月分を超えて受領するには、媒介の依頼を受けるに当たって借主の承諾が必要である。長期の空家等の特例でも借主側の上限は維持される。

・C
【選択肢解説】誤り。通常は双方合計で借賃1か月分の1.1倍だが、長期の空家等の特例では、双方合計で借賃1か月分の2.2倍まで受領できる。

・D
【選択肢解説】誤り。17万6,000円は貸主・借主双方から受ける報酬の合計上限である。貸主から17万6,000円を受領した場合、借主から追加の報酬を受領することはできない。


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