電験三種(第三種電気主任技術者)「機械」のうち、周波数応答(ボード線図・ベクトル軌跡)の問題です(大分類:自動制御・メカトロニクス・重要度A)。一問一答4問 → 五肢択一8問の順に解き、解答・解説は各問題の下を開いて確認してください。
一問一答(○×)
重要度:A 難易度:★☆☆
問1:周波数伝達関数G(jω)は、伝達関数G(s)のsにjωを代入して求められる。
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正解:○
正弦波入力に対する定常応答の振幅比と位相差を表す関数で、G(s)のsをjωとします。
重要度:A 難易度:★☆☆
問2:積分要素1/(jωT)の位相は、角周波数によらず−90°で一定である。
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正解:○
1/(jωT)=−j/(ωT)は負の虚数なので、位相は常に−90°です(ゲインは−20dB/decの直線)。
重要度:A 難易度:★☆☆
問3:一次遅れ要素のゲイン特性は、折点角周波数より高い周波数域で、−40dB/decの傾きで低下する。
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正解:×
一次遅れ要素の高域の傾きは−20dB/dec(周波数が10倍で−20dB)です。−40dB/decは二次遅れ要素などの場合です。
重要度:A 難易度:★☆☆
問4:一次遅れ要素K/(1+jωT)のベクトル軌跡は、ωを0から∞まで変えると、原点を中心とする円を一周する。
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正解:×
一次遅れ要素のベクトル軌跡は、点(K, 0)から原点に向かう、第4象限の半円になります。
五肢択一
重要度:A 難易度:★☆☆
問5:周波数伝達関数の大きさ|G(jω)|が100のとき、ゲイン〔dB〕の値として、正しいものはどれか。
- 2
- 20
- 40
- 100
- 200
【第5問:正解と解説】
正解:3
正解は3です。
ゲイン=20log₁₀100=20×2=40dB
1:誤り。20を掛けていない値です。
2:誤り。10log₁₀で計算した値です。
3:正しい。
4:誤り。大きさをそのまま書いた値です。
5:誤り。対数をとらずに計算した値です。
重要度:A 難易度:★☆☆
問6:周波数伝達関数の大きさ|G(jω)|が0.5のとき、ゲイン〔dB〕の値として、最も近いものはどれか。
- 6.0
- −0.3
- −3.0
- −6.0
- −12.0
【第6問:正解と解説】
正解:4
正解は4です。
ゲイン=20log₁₀0.5≒20×(−0.301)≒−6.0dB
1:誤り。符号を誤った値です。
2:誤り。20を掛けていない値です。
3:誤り。10log₁₀で計算した値です。
4:正しい。
5:誤り。40log₁₀で計算した値です。
重要度:A 難易度:★☆☆
問7:伝達関数G(s)=1/(1+0.1s)の要素に、角周波数ω=10rad/sの正弦波を加えた。出力の入力に対する位相〔°〕の値として、正しいものはどれか。
- −90
- −60
- −45
- −30
- 0
【第7問:正解と解説】
正解:3
正解は3です。
ωT=10×0.1=1(折点角周波数)、位相=−tan⁻¹(ωT)=−tan⁻¹1=−45°
1:誤り。積分要素の位相です。
2:誤り。誤った値です(tan⁻¹1=45°)。
3:正しい。
4:誤り。誤った値です(tan⁻¹1=45°)。
5:誤り。比例要素の位相です。
重要度:A 難易度:★★☆
問8:伝達関数G(s)=1/(1+0.1s)の要素の、角周波数ω=10rad/sにおけるゲイン〔dB〕の値として、最も近いものはどれか。
- −20.0
- −6.0
- −3.0
- −0.2
- 3.0
【第8問:正解と解説】
正解:3
正解は3です。
ωT=1、|G|=1/√(1+1²)=1/√2
ゲイン=20log₁₀(1/√2)≒−3.0dB
1:誤り。1デカード分低下するとした値です。
2:誤り。|G|=1/2とした値です(|1+j1|=√2)。
3:正しい。
4:誤り。20を掛けていない値です。
5:誤り。符号を誤った値です。
重要度:A 難易度:★★☆
問9:図は、ある要素のゲイン特性を折線近似で表したボード線図である。この要素の伝達関数として、正しいものはどれか。
(ボード線図の構成)横軸は角周波数ω〔rad/s〕(対数目盛、1〜1,000)、縦軸はゲイン〔dB〕。ゲインの折線は、ω=1〜10rad/sでは20dBで一定、ω=10rad/sで折れ曲がり、それより高い角周波数では−20dB/decの傾きで低下し、ω=100rad/sで0dB、ω=1,000rad/sで−20dBとなる。

- 10/(1+10s)
- 20/(1+0.1s)
- 1/(1+0.1s)
- 10/s
- 10/(1+0.1s)
【第9問:正解と解説】
正解:5
正解は5です。
低域のゲイン20dBから K=10(20log₁₀10=20)、折点角周波数10rad/sから T=1/10=0.1s
1:誤り。T=10sなら折点角周波数は0.1rad/sです。
2:誤り。20dBはK=10です(K=20なら約26dB)。
3:誤り。K=1なら低域のゲインは0dBです。
4:誤り。積分要素なら全域で−20dB/decの傾きです。
5:正しい。
重要度:A 難易度:★☆☆
問10:図のボード線図(折線近似)で、ω=200rad/sにおけるゲイン〔dB〕の値として、最も近いものはどれか。
(ボード線図の構成)横軸は角周波数ω〔rad/s〕(対数目盛、1〜1,000)、縦軸はゲイン〔dB〕。ゲインの折線は、ω=1〜10rad/sでは20dBで一定、ω=10rad/sで折れ曲がり、それより高い角周波数では−20dB/decの傾きで低下し、ω=100rad/sで0dB、ω=1,000rad/sで−20dBとなる。

- −32.0
- −26.0
- −20.0
- −6.0
- 0.0
【第10問:正解と解説】
正解:4
正解は4です。
折点(10rad/s)から20倍:20−20log₁₀20≒20−26.0=−6.0dB(100rad/sの0dBから2倍で−20log₁₀2≒−6.0dB)
1:誤り。−40dB/decの傾きとした値です。
2:誤り。折点のゲイン20dBを足していない値です。
3:誤り。ω=1,000rad/sの値です。
4:正しい。
5:誤り。ω=100rad/sの値です。
重要度:A 難易度:★☆☆
問11:図は、ある要素のベクトル軌跡である。この要素として、正しいものはどれか。ただし、K、Tは正の定数とする。
(ベクトル軌跡の構成)横軸が実軸、縦軸が虚軸の複素平面。軌跡は、ω=0で実軸上の点Kから出発し、ωが大きくなるにつれて第4象限(実部が正、虚部が負)を半円を描いて進み、ω=1/Tで半円の最も下の点を通り、ω→∞で原点に近づく。

- 積分要素1/(jωT)
- 一次遅れ要素K/(1+jωT)
- 微分要素jωT
- 比例要素K
- むだ時間要素e^(−jωT)
【第11問:正解と解説】
正解:2
正解は2です。
G=K/(1+jωT)は、ω=0でK、ω=1/TでK/(1+j)(位相−45°)、ω→∞で0となり、第4象限の半円を描きます。
1:誤り。積分要素は負の虚軸上の直線です。
2:正しい。
3:誤り。微分要素は正の虚軸上の直線です。
4:誤り。比例要素は実軸上の1点です。
5:誤り。むだ時間要素は原点を中心とする半径1の円上を回ります。
重要度:A 難易度:★★☆
問12:ベクトル軌跡と安定判別に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- ベクトル軌跡は、角周波数ωを0から∞まで変えたときの周波数伝達関数G(jω)を、複素平面上に描いたものである。
- 積分要素1/(jωT)のベクトル軌跡は、正の実軸上にある。
- 一次遅れ要素K/(1+jωT)のベクトル軌跡は、第2象限の半円である。
- ナイキストの安定判別では、一巡伝達関数のベクトル軌跡と点(+1, j0)の位置関係で安定性を判定する。
- 比例要素Kのベクトル軌跡は、虚軸上の1点である。
【第12問:正解と解説】
正解:1
正解は1です。
1:正しい。
2:誤り。負の虚軸上の直線です(位相−90°)。
3:誤り。第4象限の半円です。
4:誤り。点(−1, j0)との位置関係で判定します。
5:誤り。実軸上の点(K, 0)です。
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