電験三種(第三種電気主任技術者)「電力」のうち、たるみと張力・電線の実長の問題です(大分類:送電・重要度A)。一問一答6問 → 五肢択一6問の順に解き、解答・解説は各問題の下を開いて確認してください。
一問一答(○×)
重要度:A 難易度:★☆☆
問1:電線の荷重と水平張力が同じであれば、架空電線のたるみは径間の2乗に比例する。
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正解:○
たるみは D=WS²/(8T) で、径間Sの2乗に比例します。
重要度:A 難易度:★☆☆
問2:電線の荷重と径間が同じであれば、架空電線のたるみは水平張力に比例する。
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正解:×
D=WS²/(8T) なので、たるみは水平張力Tに反比例します。張力を大きくすると、たるみは小さくなります。
重要度:A 難易度:★☆☆
問3:架空電線の温度が下がると、電線が縮んで実長が短くなり、たるみは小さくなる。
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正解:○
温度が下がると線膨張により電線の実長が短くなり、実長の式 L=S+8D²/(3S) から、たるみDも小さくなります。
重要度:A 難易度:★☆☆
問4:支持点の高さが等しい架空電線では、たるみがあっても電線の実長は径間と等しい。
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正解:×
実長は L=S+8D²/(3S) で、たるみがある分だけ径間Sより長くなります。
重要度:A 難易度:★☆☆
問5:架空電線の水平張力は、電線の引張強さに安全率を掛けた値以下となるようにする。
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正解:×
水平張力は、引張強さを安全率で割った値(許容張力)以下とします。安全率を掛けると、引張強さより大きな値になってしまいます。
重要度:A 難易度:★☆☆
問6:電線に風圧荷重がかかるときのたるみは、電線の自重と風圧荷重を合成した荷重を用いて計算する。
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正解:○
自重(鉛直方向)と風圧荷重(水平方向)は直角に働くので、合成荷重 √(自重²+風圧荷重²) を D=WS²/(8T) のWに用います。
五肢択一
重要度:A 難易度:★★☆
問7:支持点の高さが等しい径間200mの架空電線がある。電線の荷重は1m当たり12N、水平張力は20kNである。この電線のたるみ〔m〕の値として、最も近いものはどれか。
- 0.01
- 0.75
- 1.50
- 3.00
- 6.00
【第7問:正解と解説】
正解:4
正解は4です。
D=WS²/(8T)=12×200²/(8×20×10³)=480,000/160,000=3.00m
1:誤り。径間を2乗していません。たるみは径間の2乗に比例します。
2:誤り。径間の半分(100m)を使っています。式のSは径間そのものです。
3:誤り。分母を16Tとしています。
4:正しい。
5:誤り。分母を4Tとしています。たるみの式は D=WS²/(8T) です。
重要度:A 難易度:★★☆
問8:支持点の高さが等しい径間200mの架空電線のたるみが3.0mのとき、電線の実長〔m〕の値として、最も近いものはどれか。
- 200.02
- 200.12
- 200.24
- 200.36
- 203.00
【第8問:正解と解説】
正解:2
正解は2です。
L=S+8D²/(3S)=200+8×3.0²/(3×200)=200+72/600=200.12m
1:誤り。8/3と3/8を取り違えています(3D²/(8S))。
2:正しい。
3:誤り。係数を16/3としています。実長の式の係数は8/3です。
4:誤り。3で割っていません(8D²/S)。
5:誤り。径間にたるみをそのまま足しています。
重要度:A 難易度:★★☆
問9:支持点の高さが等しい径間300mの架空電線があり、温度15℃のときのたるみは6.0mである。電線の温度が45℃に上昇した。電線の線膨張係数は1.8×10⁻⁵/℃とし、張力の変化による電線の伸縮は無視する。また、電線の実長は L=S+8D²/(3S)(S:径間、D:たるみ)で表されるものとする。
(a) 温度が45℃に上昇したときの電線の実長〔m〕の値として、最も近いものはどれか。
- 300.16
- 300.32
- 300.48
- 300.56
- 301.12
【第9問:正解と解説】
正解:3
正解は3です。
15℃の実長:L=300+8×6.0²/(3×300)=300+288/900=300.32m
45℃の実長:L′=L×{1+1.8×10⁻⁵×(45−15)}=300.32×1.00054≒300.48m
1:誤り。温度上昇前の実長ではなく、径間300mを伸ばしています。たるみの分(8D²/(3S))を加えた実長を使います。
2:誤り。温度上昇前の実長のままです。
3:正しい。
4:誤り。温度差(30℃)ではなく45℃を掛けています。
5:誤り。実長の式で3で割っていません。
重要度:A 難易度:★★★
問10:支持点の高さが等しい径間300mの架空電線があり、温度15℃のときのたるみは6.0mである。電線の温度が45℃に上昇した。電線の線膨張係数は1.8×10⁻⁵/℃とし、張力の変化による電線の伸縮は無視する。また、電線の実長は L=S+8D²/(3S)(S:径間、D:たるみ)で表されるものとする。
(b) 温度が45℃に上昇したときの電線のたるみ〔m〕の値として、最も近いものはどれか。
- 6.00
- 7.37
- 7.96
- 19.64
- 54.24
【第10問:正解と解説】
正解:2
正解は2です。
(a)より L′≒300.482m
L′=S+8D′²/(3S) より D′=√{3S(L′−S)/8}=√{3×300×0.4822/8}≒7.37m
1:誤り。たるみに線膨張の割合を掛けています。伸びるのは電線の実長で、たるみは実長の式から求め直します。
2:正しい。
3:誤り。温度差ではなく45℃で実長を伸ばしています。
4:誤り。実長の式を変形するときに8と3を取り違えています。D=√{3S(L′−S)/8} です。
5:誤り。平方根をとっていません。D′=√{3S(L′−S)/8} です。
重要度:A 難易度:★★☆
問11:支持点の高さが等しい径間240mの架空電線がある。電線の荷重は1m当たり15N、電線の引張強さは78kNである。安全率を2.6として、引張強さを安全率で割った値を水平張力とするとき、この電線のたるみ〔m〕の値として、最も近いものはどれか。
- 0.53
- 1.38
- 1.80
- 3.60
- 7.20
【第11問:正解と解説】
正解:4
正解は4です。
水平張力 T=78/2.6=30kN
D=WS²/(8T)=15×240²/(8×30×10³)=864,000/240,000=3.60m
1:誤り。引張強さに安全率を掛けています。水平張力は引張強さ÷安全率です。
2:誤り。安全率を考えず、引張強さをそのまま水平張力にしています。
3:誤り。分母を16Tとしています。
4:正しい。
5:誤り。分母を4Tとしています。
重要度:A 難易度:★★☆
問12:支持点の高さが等しい径間200mの架空電線に、水平方向の風圧荷重がかかっている。電線の自重による荷重は1m当たり12N、風圧荷重は1m当たり9Nで、水平張力は25kNである。この電線のたるみ(合成荷重の方向のたるみ)〔m〕の値として、最も近いものはどれか。
- 4.20
- 3.00
- 2.40
- 1.80
- 0.60
【第12問:正解と解説】
正解:2
正解は2です。
合成荷重 W=√(12²+9²)=15N/m
D=WS²/(8T)=15×200²/(8×25×10³)=600,000/200,000=3.00m
1:誤り。自重と風圧荷重を単純に足しています(12+9=21N)。直角に働くのでベクトルで合成します。
2:正しい。
3:誤り。自重だけで計算しています。風圧荷重との合成荷重を使います。
4:誤り。風圧荷重だけで計算しています。
5:誤り。自重から風圧荷重を引いています。
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