電験三種(第三種電気主任技術者)「電力」のうち、熱サイクル(ランキン・再熱・再生)の問題です(大分類:火力発電・重要度B)。一問一答4問 → 五肢択一2問の順に解き、解答・解説は各問題の下を開いて確認してください。
一問一答(○×)
重要度:B 難易度:★☆☆
問1:ランキンサイクルでは、蒸気はタービンで断熱膨張し、復水器で圧力一定のもとで熱を放出して水に戻る。
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正解:○
ランキンサイクルは、断熱圧縮(給水ポンプ)→等圧受熱(ボイラ・過熱器)→断熱膨張(タービン)→等圧放熱(復水器)で構成されます。
重要度:B 難易度:★☆☆
問2:再熱サイクルは、タービンで膨張途中の蒸気を再加熱することで、タービン低圧段の蒸気の湿り度を高くする。
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正解:×
再熱サイクルは、膨張途中の蒸気を再加熱して熱効率を上げるとともに、低圧段の蒸気の湿り度を下げて、湿り蒸気による翼の侵食や効率の低下を防ぎます。
重要度:B 難易度:★☆☆
問3:再生サイクルは、タービンから抽気した蒸気で給水を加熱し、復水器で捨てる熱量を減らして熱効率を高める。
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正解:○
抽気した蒸気は復水器に行かずに給水の加熱に使われるため、復水器で冷却水に捨てる熱が減り、熱効率が上がります。
重要度:B 難易度:★★☆
問4:汽力発電所の熱効率を高めるには、復水器の真空度を下げて(タービンの排気圧力を上げて)、排気の温度を高くするとよい。
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正解:×
熱効率を上げるには、高温側(タービン入口の蒸気圧力・温度)を上げ、低温側(排気圧力・温度)を下げます。復水器の真空度を上げて排気圧力を下げると、タービンで使える熱落差が大きくなります。
五肢択一
重要度:B 難易度:★☆☆
問5:高温熱源の温度が527℃、低温熱源の温度が27℃の間で動作するカルノーサイクルの熱効率〔%〕の値として、最も近いものはどれか。ただし、絶対温度〔K〕=セルシウス温度〔℃〕+273とする。
- 37.5
- 43.1
- 62.5
- 94.9
- 166.7
【第5問:正解と解説】
正解:3
正解は3です。
T1=527+273=800K、T2=27+273=300K
η=1−T2/T1=1−300/800=0.625 → 62.5%
1:誤り。1−T2/T1ではなく、T2/T1(放出する熱の割合)を答えています。
2:誤り。低温側だけ絶対温度にし、高温側をセルシウス温度のまま計算しています。
3:正しい。
4:誤り。セルシウス温度のまま計算しています。熱効率の式には絶対温度を使います。
5:誤り。温度差を低温側の温度で割っています。高温側の温度で割ります。
重要度:B 難易度:★★☆
問6:ランキンサイクルで動作する汽力発電所で、各点の蒸気・水の比エンタルピーが次のとおりである。このサイクルの熱効率〔%〕の値として、最も近いものはどれか。
タービン入口の蒸気:3,400kJ/kg
タービン出口の蒸気:2,200kJ/kg
復水器出口(給水ポンプ入口)の水:150kJ/kg
給水ポンプ出口(ボイラ入口)の水:170kJ/kg
- 34.7
- 36.5
- 37.2
- 63.5
- 64.7
【第6問:正解と解説】
正解:2
正解は2です。
タービン仕事:3,400−2,200=1,200kJ/kg
ポンプ仕事:170−150=20kJ/kg
ボイラでの受熱量:3,400−170=3,230kJ/kg
η=(1,200−20)/3,230≒0.3653 → 36.5%
1:誤り。ボイラでの受熱量をタービン入口の比エンタルピー3,400kJ/kgそのものとしています。給水の比エンタルピーを差し引きます。
2:正しい。
3:誤り。給水ポンプの仕事(170−150=20kJ/kg)を差し引いていません。
4:誤り。復水器で放出する熱量の割合を答えています。
5:誤り。タービン出口と入口の比エンタルピーの比を答えています。
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