問6
【2027年度専用】 青森商事株式会社(会計期間は2027年4月1日から2028年3月31日まで)は、複合機について少額リースに該当し、賃貸借処理する契約を結んでいる。
- 2027年12月1日に、同日から12か月分(2027年12月から2028年11月まで)のリース料 ¥120,000 を普通預金口座から支払い、全額を支払リース料として処理している
- 当期に対応する月数は4か月である
- 科目の指定はない
決算(2028年3月31日)における仕訳を示しなさい。
使用可能勘定科目
使用権資産/使用権資産減価償却累計額/リース負債/支払リース料/支払利息/前払費用/未払費用/普通預金
解答を見る
解答・解説
正答
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 前払費用 | 80,000 | 支払リース料 | 80,000 |
計算過程
①1か月あたり = ¥120,000 ÷ 12か月 = ¥10,000 ②当期分 = ¥10,000 × 4か月 = ¥40,000 ③翌期分 = ¥120,000 - ¥40,000 = ¥80,000
検算
- 借方 80,000 = 貸方 80,000 ✓
- 当期 ¥40,000 + 翌期 ¥80,000 = ¥120,000 = 支払総額 ✓
- 当期4か月 + 翌期8か月 = 12か月 = 対象期間 ✓
- 振替後の支払リース料 = ¥120,000 - ¥80,000 = ¥40,000 = 当期の費用 ✓
解説
支払時に全額を費用としているため、決算で翌期に対応する分を資産へ振り替えます。
科目の指定がないため、前払部分は前払費用とします。
翌期に対応する ¥80,000 は貸借対照表の流動資産に表示し、翌期に費用へ振り替えます。
問7
【2027年度専用】 青森商事株式会社(会計期間は2027年4月1日から2028年3月31日まで)は、2027年10月1日に機械について通常の借手リース(短期リース・少額リースの賃貸借処理には該当しない)を開始した。
- 使用権資産の計上額は ¥2,400,000(リース負債も同額で計上済み)
- 減価償却:償却期間5年、残存価額 ¥0、直接法
- 当期の使用月数は6か月である
決算(2028年3月31日)における減価償却の仕訳を示しなさい。
使用可能勘定科目
使用権資産/使用権資産減価償却累計額/リース負債/支払リース料/支払利息/前払費用/未払費用/普通預金
解答を見る
解答・解説
正答
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 減価償却費 | 240,000 | 使用権資産 | 240,000 |
判断根拠
期の途中で開始したため、当期は使用した月数の分だけ償却します。
| 手順 | 内容 | 金額 |
|---|---|---|
| ① | 年減価償却費(2,400,000 ÷ 5年) | 480,000 |
| ② | 当期償却額(480,000 × 6 ÷ 12) | 240,000 |
| ③ | 当期末の帳簿価額(2,400,000 - 240,000) | 2,160,000 |
直接法であるため、貸方は使用権資産の勘定そのものです。
計算過程
①年減価償却費 = ¥2,400,000 ÷ 5年 = ¥480,000 ②当期償却額 = ¥480,000 × 6か月 ÷ 12か月 = ¥240,000 ③当期末の帳簿価額 = ¥2,400,000 - ¥240,000 = ¥2,160,000
検算
- 借方 240,000 = 貸方 240,000 ✓
- 使用月数:2027年10月1日〜2028年3月31日 = 6か月(問題文の月数と一致)✓
- 当期末の帳簿価額 ¥2,160,000 + 当期償却額 ¥240,000 = ¥2,400,000 = 計上額 ✓
想定される誤り
第1に、月割計算を行わず年償却額 ¥480,000 を計上してしまう誤りです。開始は2027年10月1日であり、当期は6か月しか使用していません。 使用月数は問題文に示されています。
第2に、貸方に累計額の勘定を用いてしまう誤りです。問題文が直接法を指定しているため、使用権資産の勘定を直接減らします。間接法であれば使用権資産減価償却累計額を用います。
第3に、リース負債を減らしてしまう誤りです。減価償却は使用権資産に対応する処理であり、リース負債は支払によって減少します。
「当期末の帳簿価額 + 当期償却額 = 計上額」を確認すると、金額の誤りに気づけます。
問8
【2027年度専用】 青森商事株式会社は、同じ日に次の2件のリース契約について処理を行った。それぞれの仕訳を示しなさい。
資料
- 契約① 通常の借手リース(利子抜き法、短期リース・少額リースの賃貸借処理には該当しない)の第1回のリース料 ¥360,000 を普通預金口座から支払った。年額 ¥360,000 を5回支払う契約、リース料総額 ¥1,800,000、利息相当額 ¥150,000(使用権資産・リース負債は ¥1,650,000 で計上済み)、利息の配分は定額法
- 契約② 少額リースに該当し、賃貸借処理する契約について、年額 ¥120,000 のリース料を普通預金口座から支払った
設問
(1) 契約①の支払
(2) 契約②の支払
使用可能勘定科目
使用権資産/使用権資産減価償却累計額/リース負債/支払リース料/支払利息/前払費用/未払費用/普通預金
解答を見る
解答・解説
正答
(1) 契約①(通常の借手リース・利子抜き法)
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| リース負債 | 330,000 | 普通預金 | 360,000 |
| 支払利息 | 30,000 |
(2) 契約②(少額リース・賃貸借処理)
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 支払リース料 | 120,000 | 普通預金 | 120,000 |
判断根拠
同じリース料の支払でも、処理の区分によって仕訳が全く異なります。
| 契約 | 区分 | 資産・負債 | 支払時の処理 |
|---|---|---|---|
| ① | 通常の借手リース | 計上済み | リース負債の減少+支払利息 |
| ② | 少額リース(賃貸借処理) | 計上しない | 支払リース料 |
どちらに当たるかは問題文に示されます。
計算過程
(1) 各期の利息 = ¥150,000 ÷ 5年 = ¥30,000
各期の元本 = ¥360,000 - ¥30,000 = ¥330,000
(2) 少額リースのため、支払額 ¥120,000 を支払リース料とする
検算
- (1) 借方 330,000 + 30,000 = 360,000 = 貸方 360,000 ✓
- (1) 元本 ¥330,000 × 5回 = ¥1,650,000 = 当初のリース負債 ✓
- (2) 借方 120,000 = 貸方 120,000 ✓
- ①では支払利息が生じ、②では生じない ✓
想定される誤り
第1に、契約②でもリース負債を減らしてしまう誤りです。賃貸借処理では負債を計上していないため、減らすべき負債がありません。
第2に、契約①で支払額の全額をリース負債の減少としてしまう誤りです。利子抜き法では利息 ¥30,000 を区分します。
第3に、契約②でも支払利息を計上してしまう誤りです。賃貸借処理では支払額の全額が支払リース料であり、利息を区分しません。
2つの契約は同じ日に処理しますが、区分が異なるため仕訳の形も異なります。