学習のポイント
① 何を学ぶか
電子記録債権は、満期まで保有して決済を受けるだけでなく、満期前に他者へ譲渡したり、金融機関で割り引いて現金化したりすることがあります。
このとき大切なのは、
- 電子記録債権の帳簿上の金額
- 実際に受け取る手取額
- その差額である電子記録債権売却損
を区別することです。
② 基本Rule
直接譲渡
額面500,000円の電子記録債権を譲渡し、手取額が485,000円なら、
500,000-485,000=15,000円
が電子記録債権売却損です。
仕訳は、
普通預金485,000・電子記録債権売却損15,000 / 電子記録債権500,000
となります。
割引
割引料を日割計算する場合は、
割引料 = 額面 × 割引率 × (割引日数 ÷ 基準日数)
で求めます。
その後、
手取額 = 額面 − 割引料
を求め、割引料を電子記録債権売却損として処理します。
③ 処理手順
- 直接譲渡か割引かを確認する。
- 額面を確認する。
- 直接譲渡なら、問題文で与えられた手取額を確認する。
- 割引なら、割引率・割引日数・基準日数を使って割引料を計算する。
- 額面と手取額の差額を電子記録債権売却損とする。
- 電子記録債権を貸方で消滅させる。
手取額+売却損=額面で検算する。
④ 注意点
- 割引日数や基準日数を自分で推測しません。問題文の数値を使用します。
- 基準日数を常に365日と決めつけません。
- 端数が生じる場合は、問題文に指定された端数処理に従います。
- 固定資産売却などから生じた営業外電子記録債権を譲渡する場合も、譲渡対象の債権科目を正しく選びます。
- 決済不能時の処理はこの単元では扱いません。
⑤ 試験での使われ方
この論点は第1問の仕訳形式につながります。
問題では、
- 額面と手取額から売却損を求める
- 割引率・日数・基準日数から割引料を求める
- 手取額と売却損を借方、電子記録債権を貸方にする
という流れを確認します。
⑥ 年度注記
この単元の基本処理は2026年度・2027年度で共通です。割引日数・基準日数の与え方、端数処理、電子記録債権売却損の扱いも同じRuleで学習します。