変動対価(売上割戻・返金負債) 計算問題 第1問〜第3問

問1

次の資料にもとづき、(1)返金負債の見積額、(2)計上する売上高、(3)計上する売掛金の金額を計算しなさい。

資料

  • 商品を掛け販売した対価総額 ¥3,000,000
  • 契約により、一定期間の購入額が所定の金額に達した場合、代金の一部を返金する
  • 見積割戻率は対価総額の4%
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解答・解説

正答

  1. 返金負債 = ¥120,000
  2. 売上高 = ¥2,880,000
  3. 売掛金 = ¥3,000,000

計算過程

①対価総額   = ¥3,000,000
②返金負債   = ¥3,000,000 × 4% = ¥120,000
③売上       = ¥3,000,000 - ¥120,000 = ¥2,880,000
 売掛金     = 対価総額のまま ¥3,000,000

検算:売上 ¥2,880,000 + 返金負債 ¥120,000 = ¥3,000,000 = 売掛金 ✓

解説

3つの金額の関係を確認する問題です。

売掛金と売上の金額が異なる点が本論点の中心です。売掛金は請求する総額、売上は返金見込分を差し引いた純額です。その差額が返金負債になります。

「売上 + 返金負債 = 売掛金」という関係が成り立つかを確認すれば、3つの金額の整合性を検証できます。


問2

次の資料にもとづき、(1)計上する売上高と(2)貸借対照表に計上される返金負債の金額を計算しなさい。

資料

  • 商品を掛け販売した対価総額 ¥2,500,000
  • 契約により、一定期間の購入額が所定の金額に達した場合、代金の一部を返金する
  • 売上割戻の見積額は ¥150,000 である(問題文により与えられている)
  • 決算日現在、割戻額は確定していない
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解答・解説

正答

  1. 売上高 = ¥2,350,000
  2. 返金負債 = ¥150,000

計算過程

①対価総額 = ¥2,500,000
②返金負債 = ¥150,000(問題文で与えられた見積額)
③売上     = ¥2,500,000 - ¥150,000 = ¥2,350,000

決算日現在、割戻額は確定していないため精算は行いません。返金負債 ¥150,000 がそのまま貸借対照表の流動負債に計上されます。

検算:売上 ¥2,350,000 + 返金負債 ¥150,000 = 対価総額 ¥2,500,000 ✓

解説

CALC-001では見積割戻率が与えられましたが、本問では見積額そのものが与えられています。いずれの形式でも、見積りは問題文に示されます。率が与えられれば掛け算し、額が与えられればそのまま使います。

割戻額が未確定のまま決算を迎えた場合、返金負債は取り崩さずに残高として残ります。損益計算書の売上高は純額 ¥2,350,000、貸借対照表の返金負債は ¥150,000 です。


問3

次の資料にもとづき、(1)〜(4)を計算しなさい。

資料

  • 当期に商品を掛け販売した対価総額 ¥4,000,000
  • 契約により、一定期間の購入額が所定の金額に達した場合、代金の一部を返金する
  • 販売時の見積割戻率は対価総額の3%
  • 契約期間終了後、実際の売上割戻額は ¥145,000 と確定した。割戻額は売掛金と相殺した
  • 上記以外に返金負債の増減はない

設問
(1) 販売時に計上した返金負債の金額
(2) 販売時に計上した売上高
(3) 確定時に売上に加減する金額(増額・減額の別も答えること)
(4) 精算後の返金負債の残高

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解答・解説

正答

  1. 返金負債 = ¥120,000
  2. 販売時の売上高 = ¥3,880,000
  3. ¥25,000 の減額
  4. 精算後の返金負債残高 = ¥0

計算過程

販売時

①対価総額 = ¥4,000,000
②返金負債 = ¥4,000,000 × 3% = ¥120,000
③売上     = ¥4,000,000 - ¥120,000 = ¥3,880,000

確定時

実際額 ¥145,000 > 見積額 ¥120,000
不足額 = ¥145,000 - ¥120,000 = ¥25,000(売上を減額)

仕訳は次のとおりです。

借方科目 金額 貸方科目 金額
返金負債 120,000 売掛金 145,000
売上 25,000

④精算後の返金負債残高 = ¥120,000 - ¥120,000 = ¥0

検算

  • 仕訳の貸借:120,000 + 25,000 = 145,000 = 145,000 ✓
  • 返金負債残高:¥0 ✓
  • 当期の売上高(純額)= ¥3,880,000 - ¥25,000 = ¥3,855,000
  • 別の見方:対価総額 ¥4,000,000 - 実際の割戻額 ¥145,000 = ¥3,855,000 ✓(一致)

解説

販売時の見積計上から確定時の精算までを通しで扱う問題です。

(3)が要点です。 実際額が見積額を上回ったため、不足分 ¥25,000 だけ売上をさらに減らします。増額ではなく減額である点に注意してください。

最後の検算が有効です。 一連の処理が終わった後の売上高は、対価総額から実際の割戻額を差し引いた金額と一致します。見積りは途中経過にすぎず、最終的には実際額に落ち着くためです。

当期の売上高 = 対価総額 - 実際の割戻額
             = ¥4,000,000 - ¥145,000 = ¥3,855,000

この関係は、実際額が見積額を下回る場合でも同様に成り立ちます。計算結果が合わないときは、どこかで見積額と実際額を取り違えています。


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