社会保険労務士 労災保険法 択一式(応用) 第19問〜第20問|総合

論点:総合

問19:労災保険法に定める業務上の疾病に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • A:業務上の疾病は、労災保険法の別表に列挙されている。
  • B:精神障害は、業務上の疾病として認められることはない。
  • C:業務上の疾病と認められるためには、当該疾病が別表に明示的に列挙されていることが必要である。
  • D:長期間にわたる長時間の業務その他血管病変等を著しく増悪させる業務による脳血管疾患及び虚血性心疾患等は、業務上の疾病として労働基準法施行規則別表に掲げられている。
  • E:じん肺症は、業務上の疾病に含まれない。
【第19問:正解と解説】

正解:D

・A
【選択肢解説】業務上の疾病が列挙されているのは労働基準法施行規則別表第1の2である。

・B
【選択肢解説】人の生命にかかわる事故への遭遇その他心理的に過度の負担を与える事象を伴う業務による精神障害は、業務上の疾病として掲げられている。

・C
【選択肢解説】別表には「その他業務に起因することの明らかな疾病」という包括的な規定が置かれている。

・D
【論点】業務上の疾病の範囲(労基則別表第1の2)。【考え方】業務上の疾病は労働基準法施行規則別表第1の2に列挙されており、①業務上の負傷に起因する疾病②物理的因子による疾病③作業様態に起因する疾病④化学物質等による疾病⑤粉じんを飛散する場所における業務によるじん肺症⑥細菌・ウイルス等による疾病⑦がん原性物質等による疾病⑧長時間の業務等による脳・心臓疾患⑨心理的に過度の負担を与える事象を伴う業務による精神障害⑩その他業務に起因することの明らかな疾病、という構成である。過労死(脳・心臓疾患)や精神障害も明文で掲げられている点が重要である。【選択肢解説】脳血管疾患及び虚血性心疾患等は業務上の疾病として掲げられているから、本記述は正しい。

・E
【選択肢解説】粉じんを飛散する場所における業務によるじん肺症及びじん肺合併症は、業務上の疾病に含まれる。


論点:総合

問20:労災保険法に定める障害補償給付の特例に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  • A:障害補償年金の受給権者が死亡した場合において、既に支給された年金及び前払一時金の合計額が障害等級に応じた一定額に満たないときは、その差額が障害補償年金差額一時金として遺族に支給される。
  • B:前払一時金の支給を受けた場合、各月分の年金額を算定事由発生日における法定利率で割り引いて算定した額の合計が前払一時金の額に達するまで、年金の支給が停止される。
  • C:既に障害のあった者が同一部位について障害の程度を加重した場合には、現在の障害等級に応ずる額から既存の障害等級に応ずる額を差し引いた額が支給される。
  • D:障害補償一時金の第8級の額は、給付基礎日額の503日分である。
  • E:障害補償年金前払一時金の限度額は、障害等級にかかわらず給付基礎日額の1340日分である。
【第20問:正解と解説】

正解:E

・A
正しい(=正解肢ではない)。【選択肢解説】法附則58条のとおりである。

・B
正しい(=正解肢ではない)。【選択肢解説】前払一時金の支給後は、各月分の年金額を算定事由発生日における法定利率で割り引いて算定した額の合計が、前払一時金の額に達するまで年金の支給が停止される。単純な額面合計ではない。

・C
正しい(=正解肢ではない)。【選択肢解説】加重の取扱いのとおりである。

・D
正しい(=正解肢ではない)。【選択肢解説】第8級503日分から第14級56日分までとされている。

・E
【論点】障害補償年金前払一時金(法附則59条)。【考え方】限度額は障害等級ごとに異なり、第1級1,340日分、第2級1,190日分、第3級1,050日分、第4級920日分、第5級790日分、第6級670日分、第7級560日分である。すべての等級で1,340日分となるわけではない。また、支給停止期間の計算に用いる利率は、2020年4月1日以後、固定の年5%ではなく、算定事由発生日における民法上の法定利率である。【選択肢解説】限度額は等級に応じて異なるため、本記述は誤りであり、これが正解肢となる。


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