情報セキュリティマネジメント 暗号・認証・PKI 択一式(応用) 第1問〜第5問

重要度:A

問1:取引先へ大容量の機密ファイルを送る。処理速度と鍵配送の安全性を両立するハイブリッド暗号の利用方法として、最も適切なものはどれか。

  • A:ファイル本体を受信者の公開鍵で直接暗号化し、共通鍵暗号方式は使用しない。
  • B:ファイルを共通鍵で暗号化し、その共通鍵のハッシュ値を受信者へ送る。
  • C:共通鍵でファイルを暗号化し、その共通鍵を受信者の公開鍵で暗号化して送る。
  • D:共通鍵でファイルを暗号化し、その共通鍵を送信者の公開鍵で暗号化して送る。
【第1問:正解と解説】

正解:C

・A
公開鍵暗号方式は処理が比較的低速であり、大容量データの本体を直接暗号化する方法は、処理速度の要件を満たすハイブリッド暗号の利用方法ではない。

・B
ハッシュ値から共通鍵を復元することはできず、受信者がファイルを復号できなくなる。鍵配送の方法として成立しない。

・C
正解。データ本体は高速な共通鍵暗号方式で暗号化し、その共通鍵だけを受信者の公開鍵で暗号化することで、安全な鍵配送と効率的な処理を両立できる。

・D
送信者の公開鍵で暗号化すると、復号に必要な秘密鍵を持つのは送信者自身であり、受信者は共通鍵もファイルも復号できない。


重要度:B

問2:複数の支店へ同じAES鍵を安全に配布したい。公開鍵暗号方式を利用した方法として、最も適切なものはどれか。

  • A:AES鍵を各支店の秘密鍵で暗号化し、各支店が自分の公開鍵で復号する。
  • B:AES鍵を各支店の公開鍵で暗号化し、各支店が自分の秘密鍵で復号する。
  • C:AES鍵を本部の秘密鍵で暗号化し、全支店が本部の公開鍵で復号する。
  • D:AES鍵のハッシュ値を各支店へ送り、各支店がハッシュ値から鍵を復元する。
【第2問:正解と解説】

正解:B

・A
暗号化と復号に用いる鍵の役割が逆である。各支店の秘密鍵は支店だけが保管するものであり、本部が暗号化に使うのは各支店の公開鍵である。

・B
正解。各支店の公開鍵でAES鍵を暗号化すれば、対応する秘密鍵を持つ支店だけが復号できる。

・C
本部の公開鍵は各支店も入手できるため、受信者を限定する機密性は確保できない。また、秘密鍵を暗号化用途として共通鍵配送に使う説明も不適切である。

・D
ハッシュ値は一方向の値であり、ハッシュ値から元のAES鍵を復元することはできない。


重要度:B

問3:ソフトウェア配布サイトからダウンロードしたファイルが、公開後に改ざんされていないことを確認したい。最も適切な方法はどれか。

  • A:ファイルのハッシュ値を計算し、配布元が公表するハッシュ値と比較する。
  • B:ファイル名と拡張子が配布サイトの表示と一致することを確認する。
  • C:ファイルのサイズが配布サイトに記載された値と一致することを確認する。
  • D:ファイルの更新日時が配布サイトの公開日時と一致することを確認する。
【第3問:正解と解説】

正解:A

・A
正解。計算したハッシュ値と公表値が一致すれば、配布後に内容が変化していないことを確認する材料になる。なお、比較する公表値は信頼できる経路で入手する必要がある。

・B
ファイル名や拡張子は容易に変更でき、内容の完全性は確認できない。

・C
サイズが同じでも内容が改ざんされている場合があり、完全性の確認としては不十分である。

・D
日時の情報は変更でき、内容の改ざん検知には利用できない。


重要度:A

問4:A社から受信した契約書のデジタル署名を検証する。A社の署名者が署名し、受信後に契約書が改ざんされていないことを確認する手順として、最も適切なものはどれか。

  • A:受信者の秘密鍵で署名を検証し、契約書から計算した値と比較する。
  • B:A社署名者の署名鍵を受け取り、同じ署名を再生成して一致を確認する。
  • C:受信した契約書を受信者の公開鍵で暗号化し、暗号文が変化しないことを確認する。
  • D:A社署名者の検証鍵で署名を検証し、文書のダイジェストとの対応を確認する。
【第4問:正解と解説】

正解:D

・A
署名の検証には署名者に対応する検証鍵を用いる。受信者の秘密鍵を使用するものではない。

・B
署名鍵は署名者だけが管理するものであり、受信者へ渡して再生成させる手順は成立しない。

・C
暗号化は機密性を確保する処理であり、署名者の真正性や改ざん検知の手順ではない。

・D
正解。署名者の検証鍵で署名を検証し、受信文書から求めたメッセージダイジェストとの対応を確認することで、署名者と完全性を検証する。検証鍵がA社署名者のものであることは、デジタル証明書などで確認する。


重要度:B

問5:共通の秘密鍵を持つ二つの業務サーバ間で、送信データの改ざんと第三者による偽造を検知したい。MACの説明として、最も適切なものはどれか。

  • A:メッセージのハッシュ値を鍵なしで計算し、完全性と送信元を確認する。
  • B:共有する秘密鍵でMACを生成・検証し、完全性と送信元を確認する。
  • C:受信者の公開鍵でMACを生成し、送信者の秘密鍵で検証する。
  • D:MACを共有鍵で生成すれば、メッセージの内容も同時に暗号化される。
【第5問:正解と解説】

正解:B

・A
鍵を用いないハッシュ値は誰でも計算できるため、送信元の確認や偽造の検知には利用できない。MACは秘密鍵を用いる点が異なる。

・B
正解。MACは共有する秘密鍵を利用し、メッセージの完全性と共有鍵を知る主体から送られたことを確認する。共有者双方が生成できるため、第三者への否認防止には向かない。

・C
MACは共通鍵を用いる。公開鍵と秘密鍵の組を用いる説明はデジタル署名と混同している。

・D
MACは認証と完全性のための値であり、内容の機密性は提供しない。秘匿には別途暗号化が必要である。


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