重要度:A 論点:商号続用譲受人の責任
問6:営業譲渡において譲受人が商号を続用する場合の責任を述べよ。
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営業を譲り受けた商人が譲渡人の商号を引き続き使用する場合、譲受人も譲渡人の営業によって生じた債務を弁済する責任を負う(17条1項)。ただし営業譲渡後遅滞なく、譲受人が譲渡人の債務を弁済する責任を負わない旨を登記した場合、又は譲受人・譲渡人から第三者にその旨を通知した場合は免責される(同2項)。会社の事業譲渡についても同様の規定がある(会社法22条)。
重要度:A 論点:支配人
問7:支配人の代理権と義務を述べよ。
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支配人は商人に代わってその営業に関する一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有し(21条1項・包括的代理権)、この代理権に加えた制限は善意の第三者に対抗できない(同3項)。支配人は商人の許可がなければ、自ら営業を行うこと、自己又は第三者のために商人の営業の部類に属する取引をすること(競業)、他の商人の使用人となること等ができない(23条・精力分散防止義務を含む広い義務)。
重要度:A 論点:商行為の代理・委任
問8:商行為の代理に関する民法の特則を述べよ。
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商行為の代理人が本人のためにすることを示さなくても、その行為は本人に対して効力を生ずる(504条本文・非顕名主義)。ただし、相手方が代理人が本人のためにすることを知らず、かつ、そのことについて過失がない場合、判例(最大判昭43.4.24)によれば、相手方は、その選択により、本人との法律関係又は代理人との法律関係のいずれかを主張することができる。相手方が代理人との法律関係を主張したときは、本人は、もはや本人と相手方との法律関係の存在を主張することができず、本人と代理人が同時に履行責任を負うものではない。大量的・継続的な商取引の簡易・迅速を図るための特則である。
重要度:A 論点:契約に関する特則
問9:商人・商行為に関する契約の特則を3つ挙げよ。
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①諾否通知義務:商人が平常取引をする者から営業の部類に属する契約の申込みを受けたときは遅滞なく諾否を通知しなければならず、怠ると承諾したものとみなされる(509条)。②報酬請求権:商人がその営業の範囲内で他人のために行為をしたときは相当な報酬を請求できる(512条・無償が原則の民法委任との違い)。③多数当事者の連帯:数人の者がその一人又は全員のために商行為となる行為によって債務を負担したときは連帯債務となる(511条1項・民法の分割主義の修正)。
重要度:B 論点:商事留置権
問10:商人間の留置権(521条)の特徴を民事留置権と対比して述べよ。
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商人間においてその双方のために商行為となる行為によって生じた債権が弁済期にあるときは、債権者は弁済を受けるまで、その債務者との間における商行為によって自己の占有に属した債務者所有の物又は有価証券を留置できる。民事留置権と異なり、被担保債権と留置目的物との個別的な牽連性を要しない点が最大の特徴(当事者の別段の意思表示があれば排除可能)。
重要度:A 論点:商人間の売買の特則
問11:商人間の売買における買主の検査・通知義務(526条)を述べよ。
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商人間の売買において、買主は目的物を受領したときは遅滞なく検査し、その検査により目的物が種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しないことを発見したときは、直ちに売主に通知しなければ、その不適合を理由とする履行の追完、代金減額若しくは損害賠償の請求又は契約の解除をすることができない(526条1項・2項前段)。種類又は品質に関する不適合を直ちに発見できない場合も、受領後6か月以内に発見し、直ちに通知する必要がある(同項後段)。売主がその不適合について悪意であった場合には、この制限は適用されない(同3項)。民法566条の通知期間より厳格な、商取引の迅速処理のための特則である。ほかに定期売買の解除擬制(525条)、買主が目的物の受領を拒み又は受領できない場合の売主の供託・競売権(524条)も頻出である。
重要度:B 論点:2017年改正による特則の廃止
問12:民法改正(2020年施行)に伴い廃止された商法上の特則を挙げよ。
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①商事法定利率(年6分・旧514条)は廃止され、民法の法定利率(変動制・当初年3%)に一本化。②商事消滅時効(5年・旧522条)も廃止され、民法166条(知った時から5年・行使できる時から10年)に統合された。旧法知識(商事は5年)で解くと誤る改正ポイント。

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