行政書士 基礎知識 択一式(応用) 第13問〜第15問|文章理解

論点:文章理解

問13:次の文章の空欄に入る語句として、最も適切なものはどれか。

専門家に相談することの価値は、単に正しい答えを教えてもらえる点にあるのではない。むしろ、相談者自身が漠然と抱えていた不安や要望が、対話を通じて法的に意味のある問いへと整理されていく過程にこそある。つまり、専門家の第一の仕事は、答えを与えることではなく、(   )ことなのである。

  • A:相談者の要望をそのまま実現する
  • B:問題を解決可能なかたちに定式化する
  • C:専門知識の量で相談者を圧倒する
  • D:相談者に代わってすべてを決定する
  • E:できるだけ多くの選択肢を列挙する
【第13問:正解と解説】

正解:B

・A
【選択肢解説】
妥当でない。本文は「要望が問いへと整理されていく過程」に価値を置いており、要望をそのまま実現することは述べていない。

・B
【論点】空欄補充の解法(直前の言い換え関係の把握)

【考え方】
空欄を含む文は「つまり」で始まる要約文であり、直前の「漠然と抱えていた不安や要望が、法的に意味のある問いへと整理されていく」の言い換えが入る。「問題を解決可能なかたちに定式化する」はこの内容と正確に対応する。

【選択肢解説】
本肢が正解である。空欄補充は「つまり・要するに」等の要約の合図に着目し、対応する箇所を本文から特定して言い換えを選ぶのが鉄則。本文にない内容や過度に強い表現の肢は切る。

・C
【選択肢解説】
妥当でない。「圧倒する」に対応する記述は本文にない。本文にない要素を含む肢は誤り。

・D
【選択肢解説】
妥当でない。本文は対話を通じた整理を述べており、専門家がすべてを決定するという内容は読み取れない。

・E
【選択肢解説】
妥当でない。選択肢の列挙については本文で触れられていない。もっともらしいが本文に根拠のない肢の典型。


論点:文章理解

問14:次のア〜オの文を並べ替えて意味の通った文章にする場合、その順序として妥当なものはどれか。

ア しかし、情報が増えれば増えるほど、その真偽や重要度を見極める負担もまた増大する。
イ インターネットの普及により、誰もが膨大な情報に瞬時にアクセスできるようになった。
ウ このような時代においては、情報を集める能力よりも、情報を取捨選択し評価する能力こそが重要になる。
エ その結果、かつては一部の専門家しか得られなかった知識も、いまや検索ひとつで手に入る。
オ 玉石混交の情報の海の中で、誤った情報を信じてしまう危険も高まっているのである。

  • A:イ → エ → ア → オ → ウ
  • B:イ → ア → エ → ウ → オ
  • C:エ → イ → ア → ウ → オ
  • D:イ → エ → オ → ア → ウ
  • E:ア → イ → エ → オ → ウ
【第14問:正解と解説】

正解:A

・A
【論点】並べ替えの解法(接続語・指示語による拘束条件)

【考え方】
①イが話題の提示(インターネットの普及)で先頭。②エの「その結果」はイの内容を受ける。③アの「しかし」で利点から負担へ転換。④オの「誤った情報を信じてしまう危険」はアの「負担」を具体化し「〜のである」で展開を締める。⑤ウの「このような時代」が全体を受けて結論を述べる。よってイ→エ→ア→オ→ウとなる。

【選択肢解説】
本肢が正解である。「その結果」「しかし」「このような」という接続語・指示語が並び順をほぼ一意に決める。全文を読まずとも、まず接続語で候補を2つ程度に絞り、最後に通読して確認するのが時短の定石。

・B
【選択肢解説】
妥当でない。アの「しかし」をイの直後に置くと、逆接すべき「利点の展開」(エ)がまだ登場しておらず、流れが不自然になる。

・C
【選択肢解説】
妥当でない。エの「その結果」は先頭近くに置くべき前提(イ)を欠くため、エを先頭にできない。

・D
【選択肢解説】
妥当でない。オの「危険も高まっている」はアの「負担の増大」を受けて初めて自然につながるため、アより前には置けない。

・E
【選択肢解説】
妥当でない。「しかし」で始まるアは文章の先頭に置けない。


論点:文章理解

問15:次の文章の内容と合致するものとして、最も適切なものはどれか。

便利な道具が登場すると、それによって失われる能力を惜しむ声が必ず上がる。計算機が普及すれば暗算力の低下が、検索が普及すれば記憶力の低下が語られてきた。しかし歴史を振り返れば、人間は道具に一部の作業を委ねることで、より高次の課題に知的資源を振り向けてきたのである。問うべきは、道具によって何が失われるかではなく、解放された力を何に使うかであろう。

  • A:計算機の普及は、人間の暗算力を向上させた。
  • B:道具の普及によって能力の低下を惜しむ声が上がるのは、今に始まったことではない。
  • C:人間は道具に作業を委ねることで、知的な活動そのものを放棄してきた。
  • D:筆者は、道具によって失われる能力を測定することが最も重要だと主張している。
  • E:検索の普及によって、人間の記憶力は完全に不要となった。
【第15問:正解と解説】

正解:B

・A
【選択肢解説】
妥当でない。本文は暗算力の「低下が語られてきた」と述べており、向上させたとは述べていない。

・B
【論点】内容合致問題の解法(本文の言い換えの特定)

【考え方】
本文冒頭の「必ず上がる」「語られてきた」という表現は、能力低下を惜しむ声が繰り返されてきたことを示しており、本肢はその正確な言い換えである。内容合致問題では、①本文と方向が逆の肢(イ・ウ)、②本文の主張と逆の優先順位を述べる肢(エ:筆者は「何に使うか」を問うべきとする)、③本文より強すぎる肢(オ:「完全に不要」)を順に消去する。

【選択肢解説】
本肢が正解である。地味な言い換えの肢が正解になりやすく、印象的で強い表現の肢ほど誤りやすい、という内容合致問題の傾向も覚えておく。

・C
【選択肢解説】
妥当でない。本文は「より高次の課題に知的資源を振り向けてきた」と述べており、知的活動の放棄はその逆である。

・D
【選択肢解説】
妥当でない。筆者は「問うべきは……解放された力を何に使うか」と述べており、失われる能力の測定を最重要とはしていない。

・E
【選択肢解説】
妥当でない。「完全に不要」という記述は本文になく、過度に強い表現の典型的な誤り肢である。


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