電験三種(第三種電気主任技術者)「理論」のうち、三相電力と力率改善の問題です(大分類:三相交流回路・重要度A)。一問一答7問 → 五肢択一7問の順に解き、解答・解説は各問題の下を開いて確認してください。
一問一答(○×)
重要度:A 難易度:★☆☆
問1:平衡三相負荷の消費電力は、線間電圧V、線電流I、力率cosθを用いて√3VIcosθで表される。
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正解:○
三相電力=3×相電圧×相電流×cosθです。Y結線でもΔ結線でも、線間電圧と線電流で表すと√3VIcosθになります。
重要度:A 難易度:★☆☆
問2:平衡三相負荷の消費電力は、1相の抵抗をR、相電流をIとすると、3I²Rで求められる。
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正解:○
有効電力を消費するのは抵抗だけで、1相分I²Rの3倍が三相電力です。
重要度:A 難易度:★☆☆
問3:同じ線間電圧の対称三相電源で、同じ抵抗3個をY結線からΔ結線につなぎ替えると、消費電力は1/3倍になる。
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正解:×
Δ結線では各抵抗に線間電圧(Y結線の相電圧の√3倍)がかかるので、1個当たりの電力は3倍、全体の消費電力も3倍になります。
重要度:A 難易度:★☆☆
問4:平衡三相負荷の無効電力は、線間電圧V、線電流I、負荷の力率角θを用いて√3VIsinθで表される。
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正解:○
三相無効電力はQ=√3VIsinθ〔var〕です。
重要度:A 難易度:★☆☆
問5:遅れ力率の負荷の力率を1に改善するために必要な進相コンデンサの容量〔var〕は、負荷の有効電力〔W〕に等しい。
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正解:×
力率を1にするには、負荷の遅れ無効電力をすべて打ち消す必要があります。必要なコンデンサ容量は、負荷の遅れ無効電力〔var〕に等しくなります。
重要度:A 難易度:★★☆
問6:不平衡三相負荷の有効電力は、各相の有効電力の和として求められる。
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正解:○
有効電力は各相の和です。不平衡負荷では、平衡時の式√3VIcosθはそのままでは使えません。
重要度:A 難易度:★★☆
問7:1相の静電容量Cのコンデンサを、角周波数ω、線間電圧Vの対称三相電源にΔ結線で接続したとき、三相の無効電力(進み)の大きさはωCV²である。
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正解:×
Δ結線では各コンデンサに線間電圧Vがかかり、1相の無効電力はωCV²です。三相では3倍の3ωCV²になります。
五肢択一
重要度:A 難易度:★☆☆
問8:線間電圧6,600V、線電流100A、力率0.85の平衡三相負荷の消費電力〔kW〕の値として、最も近いものはどれか。
- 2,915
- 1,683
- 1,143
- 972
- 561
【第8問:正解と解説】
正解:4
正解は4です。
P=√3VIcosθ=√3×6,600×100×0.85≒971,600W≒972kW
1:誤り。√3VIcosθをさらに3倍した値です。
2:誤り。3VIcosθ(線間電圧に3を掛けた)値です。
3:誤り。力率を掛け忘れた値(皮相電力)です。
4:正しい。
5:誤り。√3を掛け忘れた値です。
重要度:A 難易度:★☆☆
問9:図のように、線間電圧200Vの対称三相電源に、1相が抵抗12Ωと誘導性リアクタンス16Ωの直列回路である平衡三相負荷をΔ結線で接続した。負荷の消費電力〔W〕の値として、正しいものはどれか。
(回路の構成)端子a・b・cの各2端子間に、抵抗R(12Ω)と誘導性リアクタンスX(16Ω)の直列回路がつながる、Δ結線の平衡三相負荷である。端子a・b・cには線間電圧200Vの対称三相電源が接続されている。

- 3,600
- 4,800
- 6,000
- 8,400
- 10,800
【第9問:正解と解説】
正解:1
正解は1です。
1相のインピーダンス Z=√(12²+16²)=20Ω、相電流=200/20=10A
P=3I²R=3×10²×12=3,600W(√3VIcosθ=√3×200×10√3×0.6=3,600Wでも同じ)
1:正しい。
2:誤り。三相の無効電力です。
3:誤り。三相の皮相電力です。
4:誤り。抵抗とリアクタンスの和(28Ω)にI²を掛けた値です。
5:誤り。相電流ではなく線電流(10√3A)を使った値です。
重要度:A 難易度:★☆☆
問10:対称三相電源に同じ抵抗3個をY結線で接続したところ、消費電力は3.0kWであった。同じ電源に同じ抵抗3個をΔ結線で接続したときの消費電力〔kW〕の値として、正しいものはどれか。
- 1.0
- 3.0
- 5.2
- 6.0
- 9.0
【第10問:正解と解説】
正解:5
正解は5です。
Δ結線では各抵抗の電圧がY結線の√3倍になり、電力(V²/R)は3倍です。
3.0×3=9.0kW
1:誤り。1/3倍とした値です。
2:誤り。変わらないとした値です。
3:誤り。√3倍とした値です。
4:誤り。2倍とした値です。
5:正しい。
重要度:A 難易度:★☆☆
問11:有効電力80kW、力率0.8(遅れ)の三相負荷がある。力率を1に改善するために負荷と並列に接続する進相コンデンサの容量〔kvar〕の値として、正しいものはどれか。
- 125
- 100
- 80
- 60
- 48
【第11問:正解と解説】
正解:4
正解は4です。
皮相電力 S=80/0.8=100kV·A、無効電力 Q=S sinθ=100×0.6=60kvar
力率1にするには、遅れ無効電力60kvarをすべて打ち消すコンデンサが必要です。
1:誤り。皮相電力を0.8で割った値です。
2:誤り。皮相電力です。
3:誤り。有効電力と同じとした値です。
4:正しい。
5:誤り。無効電力に0.8を掛けた値です。
重要度:A 難易度:★★☆
問12:有効電力80kW、力率0.8(遅れ)の三相負荷がある。負荷と並列に進相コンデンサを接続し、力率を0.96(遅れ)に改善したい。必要なコンデンサの容量〔kvar〕の値として、最も近いものはどれか。
- 36.7
- 48.0
- 60.0
- 76.8
- 100.0
【第12問:正解と解説】
正解:1
正解は1です。
改善前の無効電力 Q1=P tanθ1=80×(0.6/0.8)=60kvar
改善後の無効電力 Q2=P tanθ2=80×(0.28/0.96)≒23.3kvar(sinθ2=√(1−0.96²)=0.28)
Qc=Q1−Q2=60−23.3≒36.7kvar
1:正しい。
2:誤り。改善前の無効電力60kvarに0.8を掛けた値です。
3:誤り。力率を1にする場合の容量です。
4:誤り。有効電力に改善後の力率を掛けた値です。
5:誤り。改善前の皮相電力です。
重要度:A 難易度:★★☆
問13:線間電圧200V、周波数50Hzの対称三相電源に、3個の同じコンデンサをΔ結線で接続し、三相で6kvarの進相無効電力を得たい。コンデンサ1個の静電容量〔μF〕の値として、最も近いものはどれか。
- 159
- 276
- 318
- 477
- 1,000
【第13問:正解と解説】
正解:1
正解は1です。
Δ結線では各コンデンサに線間電圧200Vがかかり、Q=3ωCV²
C=Q/(3ωV²)=6,000/(3×2π×50×200²)≒159×10⁻⁶F=159μF
1:正しい。
2:誤り。√3を掛けた値です。
3:誤り。2πではなくπを使った値です。
4:誤り。Y結線(各コンデンサに相電圧200/√3V)として計算した値です。
5:誤り。角周波数ωではなく周波数fを使った値です。
重要度:A 難易度:★★☆
問14:ある抵抗を電圧200Vの単相交流電源に接続すると、消費電力は1.0kWであった。この抵抗と同じ抵抗3個をY結線にして、線間電圧200Vの対称三相電源に接続したときの三相の消費電力〔kW〕の値として、正しいものはどれか。
- 0.33
- 1.00
- 1.73
- 3.00
- 9.00
【第14問:正解と解説】
正解:2
正解は2です。
Y結線では各抵抗に相電圧200/√3Vがかかり、1個の電力は(1/√3)²=1/3倍の1/3kWです。
三相では3×(1/3)=1.00kW(Δ結線なら各抵抗に200Vがかかり3.00kW)
1:誤り。1個当たりの電力です。
2:正しい。
3:誤り。√3倍とした値です。
4:誤り。Δ結線のときの値です。
5:誤り。Δ結線の値をさらに3倍した値です。
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