工程別総合原価計算(累加法) 一問一答 第1問〜第5問

問1

2つの工程で製造している場合の、累加法による計算の基本的な構造として正しいものを1つ選びなさい。

A. 第1工程の完成品原価を製品勘定へ直接振り替え、第2工程では当工程で発生した原価だけを計算する
B. 第1工程の完成品原価を第2工程へ振り替え、第2工程では前工程費と当工程費を合わせて計算する
C. 工程ごとに原価を独立して計算し、工程間で原価を引き継がない
D. 第1工程と第2工程の原価をまとめて集計し、工程を区別せずに1つの単価を求める

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解答・解説

正答: B

正答理由:累加法では、第1工程の完成品原価を第2工程へ振り替えます。第2工程では、これを前工程費として受け入れ、第2工程で新たに発生した当工程費とともに計算します。前の工程の原価を積み上げていくため、累加法といいます。

誤答理由

  • A:第1工程の完成品はまだ製品ではなく、第2工程で加工される中間品です。製品勘定へ直接振り替えません。また第2工程で当工程費だけを計算すると、前工程費が製品原価に含まれなくなります。
  • C:原価を引き継がないと、第2工程の完成品原価に第1工程で発生した原価が反映されません。累加法は引き継ぐことを前提にしています。
  • D:工程を区別しないのは、工程別に計算しない場合の考え方です。工程別総合原価計算では工程ごとに原価を把握します。

問2

第1工程の完成品原価800,000円を第2工程へ振り替えるときの仕訳として正しいものを1つ選びなさい。

A. 借方 製品800,000/貸方 第1工程仕掛品800,000
B. 借方 第1工程仕掛品800,000/貸方 第2工程仕掛品800,000
C. 借方 第2工程仕掛品800,000/貸方 製品800,000
D. 借方 第2工程仕掛品800,000/貸方 第1工程仕掛品800,000

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解答・解説

正答: D

正答理由:第1工程仕掛品勘定から原価が出ていき、第2工程仕掛品勘定へ入ります。出ていく側が貸方、入る側が借方です。

借方 貸方
第2工程仕掛品 800,000 第1工程仕掛品 800,000

誤答理由

  • A:第1工程の完成品を製品勘定へ直接振り替えています。第1工程の完成品は第2工程で加工される中間品であり、製品ではありません。
  • B:借方と貸方が入れ替わっています。この仕訳では第2工程から第1工程へ原価が戻ることになります。
  • C:貸方が製品勘定になっています。製品勘定は最終工程の完成品を受け入れる勘定であり、第2工程へ原価を渡す側ではありません。

問3

第2工程の期末仕掛品は100個で、第2工程の加工進捗度は50%である。前工程費は第2工程の始点ですでに全額が投入済みとして扱う。このとき、期末仕掛品の前工程費の換算量として正しいものを1つ選びなさい。

A. 100個
B. 50個
C. 150個
D. 0個

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解答・解説

正答: A

正答理由:前工程費は、第2工程へ入った時点でその数量分が全額発生済みです。第2工程の加工がどこまで進んでいるかとは関係がないため、加工進捗度を掛けません。期末仕掛品100個の前工程費換算量は、数量そのままの100個です。

誤答理由

  • B:加工進捗度50%を掛けています。これは当工程加工費の換算量の求め方であり、前工程費には用いません。
  • C:期末仕掛品数量に加工進捗度分を上乗せしています。換算量が実際の数量を超えることはありません。
  • D:前工程費がまだ投入されていないという扱いになります。第2工程へ入った時点で前工程費は全額投入済みです。

問4

第2工程における前工程費と当工程加工費の扱いとして正しいものを1つ選びなさい。

A. 前工程費と当工程加工費を合算し、当工程の加工換算量で割って1つの単価を求める
B. 前工程費と当工程加工費を合算し、完成品数量で割って1つの単価を求める
C. 前工程費と当工程加工費を分けて集計し、それぞれの換算量で別々に単価を求める
D. 前工程費は完成品にだけ配分し、期末仕掛品には配分しない

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解答・解説

正答: C

正答理由:前工程費と当工程加工費では換算量の求め方が異なります。前工程費は期末仕掛品の数量そのまま、当工程加工費は数量に加工進捗度を掛けます。換算量が異なる以上、単価も別々に求めます。

誤答理由

  • A:換算量の異なる2つの原価を1つの単価にまとめています。前工程費を加工換算量で割ると、期末仕掛品への配分が実際より小さくなります。
  • B:完成品数量だけで割ると、期末仕掛品に配分すべき分が単価計算から抜け落ちます。分母には期末仕掛品の換算量も含めます。
  • D:期末仕掛品も第2工程へ入った数量であり、前工程費を負担しています。配分しないという扱いはしません。

問5

第2工程を修正先入先出法で計算する。期首仕掛品100個、当期受入900個、完成品800個、期末仕掛品200個であるとき、当期の前工程費換算量として正しいものを1つ選びなさい。

A. 1,000個
B. 900個
C. 800個
D. 1,100個

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解答・解説

正答: B

正答理由:期首仕掛品100個は、前の期にすでに前工程費を受け入れています。当期の前工程費換算量に重ねて含めないため、完成品数量から期首仕掛品数量を差し引きます。

当期前工程費換算量 = 完成品800個 - 期首仕掛品100個 + 期末仕掛品200個 = 900個

この900個は、当期に第2工程が受け入れた数量と一致します。

誤答理由

  • A:完成品800個に期末仕掛品200個を足しただけで、期首仕掛品100個を差し引いていません。これは平均法の分母の求め方です。
  • C:完成品数量だけを数えています。期末仕掛品も当期に前工程費を受け入れているため、換算量に含めます。
  • D:完成品と期末仕掛品に期首仕掛品を足しています。期首仕掛品は差し引く対象であり、足す対象ではありません。

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