問1
仕損と減損の区別として正しいものを1つ選びなさい。
A. 仕損は蒸発や収縮により数量が減少したものをいい、減損は品質上の不適合により良品にならなかった数量をいう
B. 仕損は品質上の不適合などにより良品にならなかった数量をいい、減損は蒸発や収縮などにより数量が減少したものをいう
C. 仕損も減損も数量は減少しないため、数量の流れの計算には表れない
D. 仕損と減損は、いずれも仕損品評価額を必ず見積もる
解答を見る
解答・解説
正答: B
正答理由:仕損は、品質上の不適合などにより良品にならなかった数量です。減損は、蒸発や収縮などにより数量そのものが減少したものです。仕損は物として残ることがあり、減損は残りません。
誤答理由
- A:2つの説明が入れ替わっています。数量が減少するのが減損、良品にならないのが仕損です。
- C:どちらも投入した数量のうち完成品にも期末仕掛品にもならなかった分なので、数量の流れの式に項目として表れます。
- D:減損は物として残らないため、評価額を考えません。ここで扱う減損の問題では評価額は0円です。
問2
正常仕損費・正常減損費の負担区分の決め方として正しいものを1つ選びなさい。
A. 発生点が期末仕掛品の進捗度より前であれば、問題文の指定がなくても両者に負担させるものとして計算する
B. 期末仕掛品の加工進捗度が50%であれば、完成品だけに負担させるものとして計算する
C. 仕損品評価額があるかどうかによって負担区分が決まる
D. 負担区分は問題文で示され、発生点と期末仕掛品の進捗度は、その指定と資料が整合しているかを確かめるために読む
解答を見る
解答・解説
正答: D
正答理由:負担区分は問題文が示すものであり、解答者が発生点や進捗度から決めるものとして扱いません。発生点と進捗度は、示された負担区分と資料が食い違っていないかを確かめるために読みます。発生点は、完成品だけに負担させる場合の仕損・減損の加工費換算量の計算にも使います。
誤答理由
- A:発生点と進捗度の関係を負担区分の判定に使っています。この関係は確認の手がかりであって、指定に代わるものではありません。
- B:進捗度の数値だけで負担区分を決めています。同じ進捗度でも、問題文がどちらの負担区分を示すかは問題文によります。
- C:評価額は、正常仕損費の正味の負担額と、その控除位置に関わるものです。誰が負担するかを決めるものではありません。
問3
正常仕損費を完成品だけに負担させると問題文で示されている場合の、度外視法による計算として正しいものを1つ選びなさい。
A. 正常仕損の換算量を含めた数量で単価を求め、その単価で期末仕掛品を評価し、完成品原価は差額で求める
B. 正常仕損の換算量を除いた数量で単価を求め、その単価で期末仕掛品を評価し、完成品原価は差額で求める
C. 正常仕損費をいったん独立に集計し、それを完成品数量で割って完成品原価に加える
D. 正常仕損費を、完成品数量と期末仕掛品換算量の比で按分する
解答を見る
解答・解説
正答: A
正答理由:分母に正常仕損の換算量を含めると、その分だけ単価が低くなります。低い単価で評価された期末仕掛品には正常仕損費が入りません。残りをすべて完成品原価とすることで、正常仕損費が完成品原価に含まれます。
単価 = 投入原価 ÷(完成品数量 + 期末仕掛品換算量 + 正常仕損の換算量)
誤答理由
- B:分母から正常仕損の換算量を除くのは、両者に負担させる場合の手順です。この分母で求めた単価で期末仕掛品を評価すると、期末仕掛品も正常仕損費を負担してしまいます。
- C:正常仕損費を独立に集計しています。度外視法では、正常仕損を独立した原価の配分先として扱いません。
- D:按分の計算を別に行っています。度外視法では、分母の取り方によって負担先が決まるため、この計算は行いません。
問4
正常減損費を完成品と期末仕掛品の両者に負担させると問題文で示されている場合の、度外視法による計算として正しいものを1つ選びなさい。
A. 正常減損の換算量を分母に含めたまま単価を求め、その単価で期末仕掛品を評価する
B. 正常減損費を完成品原価にだけ含め、期末仕掛品は減損がない場合と同じ単価で評価する
C. 正常減損の数量を換算量の計算から除き、完成品数量と期末仕掛品換算量で原価を配分する
D. 正常減損費をいったん独立に集計してから、完成品と期末仕掛品へ振り替える
解答を見る
解答・解説
正答: C
正答理由:分母から正常減損の分を除くと、その分だけ単価が高くなります。高い単価は完成品にも期末仕掛品にも同じように使われるため、正常減損費が両方へ自動的に配分されます。
単価 = 投入原価 ÷(完成品数量 + 期末仕掛品換算量)
誤答理由
- A:分母に減損の分を含めるのは、完成品だけに負担させる場合の手順です。この単価で評価すると、期末仕掛品は減損費を負担しません。
- B:完成品だけに負担させる場合の結果になっています。示された負担区分と一致しません。
- D:独立に集計してから振り替えています。度外視法では、正常減損を独立した原価の配分先として扱いません。
問5
仕損品評価額を控除する位置として正しいものを1つ選びなさい。
A. 負担区分にかかわらず、投入原価から控除してから配分する
B. 完成品だけに負担させる場合は完成品原価から控除し、両者に負担させる場合は投入原価から控除してから配分する
C. 負担区分にかかわらず、完成品原価から控除する
D. 負担区分にかかわらず、期末仕掛品原価から控除する
解答を見る
解答・解説
正答: B
正答理由:控除する位置は負担区分に対応します。完成品だけに負担させる場合は、評価額の恩恵も完成品だけが受けるため、完成品原価から控除します。両者に負担させる場合は、控除後の原価を配分するため、投入原価から控除します。
誤答理由
- A:完成品だけに負担させる問題でも投入原価から控除することになります。単価が下がって期末仕掛品原価まで小さくなり、期末仕掛品が評価額の恩恵を受けてしまいます。
- C:両者に負担させる問題でも完成品原価から控除することになります。期末仕掛品が評価額の恩恵を受けられず、示された負担区分と一致しません。
- D:評価額は正常仕損費の正味の負担を減らすものです。期末仕掛品原価から差し引く処理は、どちらの負担区分にも対応しません。