問6
修正先入先出法における当期投入換算量の求め方として正しいものを1つ選びなさい。
A. 完成品換算量 + 期首仕掛品換算量 - 期末仕掛品換算量
B. 完成品換算量 + 期首仕掛品換算量 + 期末仕掛品換算量
C. 完成品換算量のみ
D. 完成品換算量 - 期首仕掛品換算量 + 期末仕掛品換算量
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解答・解説
正答: D
正答理由:当期に投入した分の換算量は、完成品換算量から期首から引き継いだ分を差し引き、期末に残っている分を加えることで求まります。
当期投入換算量 = 完成品換算量 - 期首仕掛品換算量 + 期末仕掛品換算量
期首仕掛品はすでに前期に加工が進んでいた分なので、当期の投入からは除きます。期末仕掛品は当期に投入されて残っている分なので加えます。
誤答理由
- A:符号が逆です。期首分を加えて期末分を引くと、当期に投入していない分を含み、当期に残っている分を除くことになります。
- B:期首分を加えているため、当期の投入ではない分が含まれます。
- C:完成品換算量だけでは、期首から引き継いだ分が除かれず、期末に残っている分も反映されません。
問7
材料を終点で投入する場合で、期末仕掛品が終点に達していないときの材料換算量として正しいものを1つ選びなさい。
A. 0とする
B. 期末仕掛品数量をそのまま用いる
C. 期末仕掛品数量 × 加工進捗度
D. 完成品数量と同じ数量を用いる
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解答・解説
正答: A
正答理由:終点投入では、作業の最後に材料を投入します。期末仕掛品が終点に達していなければ材料はまだ投入されていないので、材料換算量は0です。
このとき期末仕掛品には加工費だけが配分されます。
誤答理由
- B:数量をそのまま用いるのは始点投入の場合です。終点投入では材料がまだ入っていません。
- C:進捗度を掛けるのは平均投入・工程を通じた投入の場合です。終点投入では投入されたか、されていないかのどちらかです。
- D:完成品数量を用いる理由がありません。また期末仕掛品には材料が投入されていません。
問8
ある製品の総合原価計算を行い、次の2つを確かめたところ、どちらも一致した。
- 数量:期首仕掛品数量 + 当期投入数量 = 完成品数量 + 期末仕掛品数量
- 原価:期首仕掛品原価 + 当期投入原価 = 完成品原価 + 期末仕掛品原価
このとき、この検証から言えることとして正しいものを1つ選びなさい。
A. 材料の投入形態も加工進捗度も計算方法も、すべて正しいことが証明される
B. 材料の投入形態は正しいことが証明されるが、加工進捗度は証明されない
C. 数量と原価の総額が保たれていることは確かめられるが、材料の投入形態・加工進捗度・計算方法の選択はいずれも証明されない
D. 計算方法の選択が正しいことは証明されるが、数量の把握は証明されない
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解答・解説
正答: C
正答理由:2つの検証はいずれも総額に関するものであり、配分の内訳を問いません。
原価の一致は、完成品原価を差額で求めた以上、定義上必ず成立します。 期末仕掛品原価がどのような値であっても、それを総額から引けば完成品原価になるからです。
したがって次のいずれを取り違えていても、原価の一致は保たれます。
- 材料の投入形態:始点投入を終点投入としても、期末と完成品の配分が変わるだけです
- 加工進捗度:換算量が変わって配分が変わるだけです
- 計算方法:平均法と修正先入先出法のどちらで解いても、合計は保たれます
誤答理由
- A:総額の一致は内訳の正しさを示しません。3つとも証明されません。
- B:材料の投入形態も証明されません。投入形態を変えても総額は保たれます。
- D:計算方法の選択も証明されません。また数量の一致は数量の流れについて確かめていますが、進捗度までは確かめていません。
判断根拠
3段階で判断します。
第1に、原価の一致がなぜ必ず成立するのかを見ます。完成品原価は 期首+当期投入-期末仕掛品原価 で求めます。この式を移項すれば 期首+当期投入=完成品+期末 です。両辺は同じ式なので、期末仕掛品原価がどのような値でも一致します。
第2に、総額を変えずに配分を変えられるかを考えます。材料を始点投入とすれば期末仕掛品の材料換算量は数量どおりですが、終点投入とすれば0です。期末仕掛品原価が変わり、完成品原価も変わりますが、両方を足した総額は変わりません。進捗度や計算方法についても同じです。
第3に、したがって内訳は別の資料で確かめる必要があります。材料の投入形態と進捗度は問題文の指定、計算方法も問題文の指定で確かめます。数量の一致は数量の流れを確かめるもので、進捗度とは別の検証です。
検証
| 検証項目 | 確かめられること | 確かめられないこと |
|---|---|---|
| 数量の一致 | 数量の流れが整合している | 進捗度、投入形態 |
| 原価の一致 | 原価の総額が保たれている | 期末仕掛品原価の配分、方法の選択 |
この検証の限界:ここで述べた内容そのものが限界です。加えて、数量の一致と原価の一致は目的が異なります。数量が合っていても原価の配分が正しいとはかぎらず、原価が合っていても数量の把握が正しいとはかぎりません。2つの検証を両方行っても、投入形態・進捗度・方法の選択は確かめられません。
想定される誤り:ひとつは、総額が一致したことをもって計算全体が正しいと判断してしまうことです。ふたつめは、原価の一致を「差額で求めた以上必ず成立する」ものではなく、独立した検証だと考えてしまうことです。三つめは、数量の一致をもって進捗度まで確かめられたと考えてしまうことです。