学習のポイント
① 何を学ぶか
株式を保有する目的によって、使う勘定科目と決算時の扱いが変わります。
この単元では、
- 子会社株式
- 関連会社株式
の2つを学びます。
問題では、投資先が子会社に該当するのか、関連会社に該当するのかが与件として示されます。この単元では、議決権割合などから支配や重要な影響力を自分で判定する計算は行いません。
② 子会社株式
問題文で投資先が子会社に該当すると示されている場合、その株式は子会社株式として処理します。
取得時:
子会社株式 / 普通預金
取得額1,200,000円を普通預金から支払ったなら、
子会社株式1,200,000 / 普通預金1,200,000
です。
③ 関連会社株式
問題文で投資先が関連会社に該当すると示されている場合、その株式は関連会社株式として処理します。
取得時:
関連会社株式 / 普通預金
取得額800,000円を普通預金から支払ったなら、
関連会社株式800,000 / 普通預金800,000
です。
④ 決算時の評価
子会社株式・関連会社株式は、この単元では取得原価のまま扱います。
決算日に市場価格が変化していても、売買目的有価証券のような時価評価は行いません。
したがって、
- 子会社株式 → 取得原価
- 関連会社株式 → 取得原価
で帳簿価額を維持します。
有価証券評価損益 を使って期末評価する処理ではありません。
なお、時価が著しく下落した場合の処理はこの単元では扱いません。
⑤ 貸借対照表の表示
子会社株式・関連会社株式は、いずれも貸借対照表の投資その他の資産として扱います。
科目は別々ですが、表示区分は共通です。
⑥ 処理手順
- 問題文で投資先の分類を確認する。
- 子会社なら子会社株式、関連会社なら関連会社株式を使う。
- 取得時は問題文で示された取得額で計上する。
- 決算時は取得原価を維持する。
- 市場価格の変化だけで評価損益を計上しない。
- 貸借対照表では投資その他の資産として扱う。
⑦ 他の有価証券との違い
売買目的有価証券は決算日に時価評価します。
これに対し、子会社株式・関連会社株式は、この単元では取得原価のままです。
したがって、保有目的・投資先との関係を確認してから科目を選ぶことが重要です。
⑧ 連結会計への接続
子会社株式という分類は、後で学ぶ連結会計につながります。
ただし、この単元で扱うのは、
- 子会社株式・関連会社株式の分類
- 取得時の仕訳
- 取得原価での評価
- 貸借対照表の表示
までです。
連結上の消去仕訳、のれん、非支配株主持分などの計算は、後続の連結会計で学びます。
⑨ 試験での使われ方
この論点は第1問の仕訳形式につながります。
まず問題文に示された投資先の分類を確認し、その分類に対応する勘定科目を選びます。
⑩ 年度注記
この単元の処理は2026年度・2027年度で共通です。