論点:総合
問27:労災保険法に定める未払賃金の立替払に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- A:立替払の対象となる賃金には、賞与が含まれる。
- B:立替払の対象となる事業主は、労災保険の適用事業の事業主であって、1年以上事業活動を行っていた者が倒産に至った場合である。
- C:立替払される額は、未払賃金総額の全額である。
- D:立替払の対象となるのは、法律上の倒産の場合に限られる。
- E:立替払の請求は、破産手続開始の決定等がされた日の翌日から起算して1年以内に行わなければならない。
【第27問:正解と解説】
正解:B
・A
【選択肢解説】対象は定期賃金及び退職手当のうち未払のものであり、賞与は含まれない。
・B
【論点】未払賃金立替払事業(賃金の支払の確保等に関する法律7条)。【考え方】要件は、事業主側が「①労災保険の適用事業の事業主であること②1年以上事業活動を行っていたこと③法律上の倒産(破産手続開始の決定等)又は事実上の倒産(中小企業について労働基準監督署長の認定)に至ったこと」、労働者側が「倒産についての申立て等の日又は認定申請日の6か月前の日から2年の間に退職したこと」である。立替払額は未払賃金総額の100分の80で、退職日の年齢に応じた限度額(45歳以上370万円、30歳以上45歳未満220万円、30歳未満110万円)がある。請求は破産手続開始の決定等の日の翌日から2年以内。【選択肢解説】1年以上事業活動を行っていた事業主が倒産した場合が対象であるから、本記述は正しい。
・C
【選択肢解説】未払賃金総額の100分の80であり、年齢に応じた限度額もある。
・D
【選択肢解説】中小企業については、労働基準監督署長の認定による事実上の倒産も対象となる。
・E
【選択肢解説】請求期限は2年以内である。
論点:総合
問28:労災保険法に定める社会復帰促進等事業に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- A:社会復帰促進等事業は、社会復帰促進事業、被災労働者等援護事業及び安全衛生確保等事業の3つからなる。
- B:特別支給金は保険給付ではないため、その決定について審査請求をすることはできない。
- C:労災就学援護費の支給・不支給の決定は行政処分に当たらず、抗告訴訟の対象とならない。
- D:障害特別支給金は、障害補償給付が年金であるか一時金であるかを問わず、一時金として支給される。
- E:傷病特別支給金は、傷病等級に応じて第1級114万円、第2級107万円、第3級100万円の一時金が支給される。
【第28問:正解と解説】
正解:C
・A
正しい(=正解肢ではない)。【選択肢解説】法29条のとおりである。
・B
正しい(=正解肢ではない)。【選択肢解説】審査請求の対象は保険給付に関する決定である。
・C
【論点】労災就学援護費の法的性質(最高裁判例)。【考え方】労災就学援護費は社会復帰促進等事業(被災労働者等援護事業)として支給されるものであり、保険給付ではない。しかし判例は、労災就学援護費の支給要件・金額が法令等により明確に定められており、労働基準監督署長の決定によって具体的な受給権が形成されることから、その支給・不支給の決定は行政処分に当たり抗告訴訟の対象となるとした。特別支給金の決定が審査請求の対象とならないこととあわせて、両者の位置づけを整理しておく必要がある。【選択肢解説】判例は行政処分に当たるとしているから、本記述は誤りであり、これが正解肢となる。
・D
正しい(=正解肢ではない)。【選択肢解説】第1級342万円から第14級8万円までの一時金である。
・E
正しい(=正解肢ではない)。【選択肢解説】そのとおりである。

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