論点:総合
問25:労災保険法に定める第三者行為災害に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- A:受給権者が第三者から損害賠償を受けた場合であっても、保険給付は全額支給される。
- B:求償及び控除の対象となるのは、いずれも災害発生後3年以内に支給事由が生じ、かつ災害発生後3年以内に支払うべき保険給付である。
- C:求償により政府が取得するのは、保険給付の価額を超える部分を含む損害賠償請求権の全部である。
- D:特別支給金についても、第三者行為災害における控除の対象となる。
- E:政府は、保険給付をしたときは、その給付の価額の限度で、受給権者が第三者に対して有する損害賠償請求権を取得する。
【第25問:正解と解説】
正解:E
・A
【選択肢解説】政府はその価額の限度で保険給付をしないことができる(控除)。
・B
【選択肢解説】求償は災害発生後3年以内に支給事由が生じ、かつ同3年以内に支払うべき給付が対象である。これに対し、2013年4月1日以後に発生した災害の控除は、災害発生後7年以内に支給事由が生じ、かつ同7年以内に支払うべき給付が対象となる。
・C
【選択肢解説】政府が取得するのは保険給付の価額の限度においてである。
・D
【選択肢解説】特別支給金は保険給付ではないため、損益相殺的な調整の対象とならないと解されている。
・E
【論点】第三者行為災害における求償と控除(法12条の4)。【考え方】第三者の行為による災害について二重填補を防ぐため、①政府が先に保険給付をした場合は、給付価額の限度で受給権者の第三者に対する損害賠償請求権を取得する(求償)、②受給権者が先に第三者から損害賠償を受けた場合は、政府がその価額の限度で保険給付をしないことができる(控除)。2013年4月1日以後に発生した災害では、求償の対象期間は3年、控除の対象期間は7年であり、両者を同じ期間として扱わない。特別支給金は保険給付ではないため、この法定調整の対象外である。【選択肢解説】政府が給付価額の限度で損害賠償請求権を取得するという求償の仕組みどおりであり、本記述は正しい。
論点:総合
問26:労災保険法に定める特別加入の手続に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- A:一人親方その他の自営業者は、個人で直接、都道府県労働局長に対して特別加入の申請を行う。
- B:令和6年11月1日から、特定受託事業者(フリーランス)について、原則としてすべての業種を対象とする特別加入が認められた。
- C:特別加入者の給付基礎日額は、その者の希望する額に基づき都道府県労働局長が決定する。
- D:中小事業主等の特別加入においては、事業主及びその事業に従事する者の全員が包括して加入しなければならない。
- E:個人タクシー業者や家内労働者等には、通勤災害に関する規定が適用されない。
【第26問:正解と解説】
正解:A
・A
【論点】特別加入の申請手続。【考え方】特別加入の申請の主体は加入類型により異なる。①中小事業主等=労働保険事務組合を通じて申請②一人親方等・特定作業従事者=特別加入団体を通じて申請し、当該団体を事業主、団体の構成員を労働者とみなす③海外派遣者=派遣元の団体又は事業主が申請。いずれの場合も政府(都道府県労働局長)の承認によって効力が生じる。個人が直接申請する形態は存在しない点が急所である。【選択肢解説】一人親方等は特別加入団体を通じて申請するから、本記述は誤りであり、これが正解肢となる。
・B
正しい(=正解肢ではない)。【選択肢解説】改正のとおりである。
・C
正しい(=正解肢ではない)。【選択肢解説】給付基礎日額は、原則として3,500円から25,000円までの法定額の中から本人の希望額を基礎として都道府県労働局長が決定する。なお、一定の家内労働者及びその補助者については、当分の間、2,000円、2,500円又は3,000円も選択できる。実際の報酬額と自動的に一致する制度ではない。
・D
正しい(=正解肢ではない)。【選択肢解説】包括加入の原則である。
・E
正しい(=正解肢ではない)。【選択肢解説】住居と就業の場所との往復の実態がないためである。

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