電験三種(第三種電気主任技術者) 理論 一問一答・五肢択一(全14問)|トランジスタ増幅回路

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電験三種(第三種電気主任技術者)「理論」のうち、トランジスタ増幅回路の問題です(大分類:電子回路・重要度A)。一問一答7問 → 五肢択一7問の順に解き、解答・解説は各問題の下を開いて確認してください。

一問一答(○×)

重要度:A 難易度:★☆☆

問1:エミッタ接地増幅回路では、入力電圧と出力電圧(コレクタの交流電圧)が逆位相になる。

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正解:○

ベース電流が増えるとコレクタ電流が増え、負荷抵抗の電圧降下が増えてコレクタ電位が下がります。入力と出力は逆位相(180°ずれ)です。


重要度:A 難易度:★☆☆

問2:コレクタ接地増幅回路(エミッタホロワ)は、電圧増幅度がほぼ1で、入力インピーダンスが低く、出力インピーダンスが高い。

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正解:×

エミッタホロワは電圧増幅度がほぼ1で、入力インピーダンスが高く、出力インピーダンスが低い回路です(インピーダンス変換に使う)。


重要度:A 難易度:★★☆

問3:ベース接地増幅回路は、電流増幅率がほぼ1で、高周波特性がよい。

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正解:○

ベース接地の電流増幅率α=IC/IEはほぼ1(1よりわずかに小さい)で、高周波特性に優れます。


重要度:A 難易度:★☆☆

問4:固定バイアス回路は、電流帰還バイアス回路に比べて、温度変化による動作点の変動が小さく安定している。

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正解:×

固定バイアス回路は帰還がないので、温度やhFEのばらつきで動作点が変わりやすい回路です。電流帰還バイアス回路はエミッタ抵抗の負帰還で動作点が安定します。


重要度:A 難易度:★☆☆

問5:増幅回路の結合コンデンサは、直流を阻止し、交流信号だけを通す。

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正解:○

コンデンサは直流を通さないので、前後の段の直流の動作点を分けたまま、交流信号だけを伝えます。


重要度:A 難易度:★★☆

問6:結合コンデンサをもつ増幅回路では、結合コンデンサのリアクタンスのために、高い周波数で増幅度が低下する。

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正解:×

結合コンデンサのリアクタンス1/(ωC)は低い周波数で大きくなるので、低い周波数で増幅度が低下します。高い周波数での低下は、トランジスタの特性や浮遊容量などによるものです。


重要度:A 難易度:★☆☆

問7:トランジスタ増幅回路のコレクタ・エミッタ間の電圧は、直流分(動作点の電圧)と交流分(信号)の和になる。

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正解:○

交流信号は直流の動作点を中心に変化するので、電圧・電流は直流分と交流分の和になります。

五肢択一

重要度:A 難易度:★★☆

問8:図の固定バイアス回路で、電源電圧VCCは12V、ベース抵抗RBは565kΩ、トランジスタの直流電流増幅率hFEは100、ベース・エミッタ間電圧VBEは0.7Vである。コレクタ電流〔mA〕の値として、最も近いものはどれか。
(回路の構成)エミッタ接地のトランジスタで、電源VCC(12V)からベース抵抗RB(565kΩ)を通ってベースに、コレクタ抵抗RC(3kΩ)を通ってコレクタにつながる。エミッタは接地されている。

(回路の構成)エミッタ接地のトランジスタで、電源VCC(12V)からベース抵抗RB(565kΩ)を通ってベースに、コレクタ抵抗RC(3kΩ)を通ってコレクタにつながる。エミッタは接地されている。
  1. 0.02
  2. 1.00
  3. 2.00
  4. 2.12
  5. 3.00
【第8問:正解と解説】

正解:3

正解は3です。

IB=(VCC−VBE)/RB=(12−0.7)/565×10³=20μA

IC=hFE×IB=100×20μA=2.00mA

1:誤り。ベース電流です。

2:誤り。hFEを50とした値です。

3:正しい。

4:誤り。VBEを引かずに計算した値です。

5:誤り。hFEを150とした値です。


重要度:A 難易度:★☆☆

問9:エミッタ接地の増幅回路で、電源電圧VCCは12V、コレクタ抵抗RCは3kΩ、コレクタ電流ICは2mAである。エミッタは直接接地されている。コレクタ・エミッタ間の直流電圧VCE〔V〕の値として、正しいものはどれか。

  1. 3.0
  2. 5.3
  3. 6.0
  4. 6.7
  5. 12.0
【第9問:正解と解説】

正解:3

正解は3です。

VCE=VCC−RC×IC=12−3×10³×2×10⁻³=12−6=6.0V

1:誤り。ICを3mAとした値です。

2:誤り。さらにVBE(0.7V)を引いた値です。

3:正しい。

4:誤り。VBE(0.7V)を足した値です。

5:誤り。電源電圧です。


重要度:A 難易度:★★☆

問10:エミッタ接地増幅回路の小信号等価回路で、hfe=150、hie=3kΩ、交流負荷抵抗RL=2kΩとする。電圧増幅度の大きさの値として、最も近いものはどれか。ただし、hre・hoeは無視する。

  1. 100.0
  2. 150.0
  3. 225.0
  4. 300.0
  5. 450.0
【第10問:正解と解説】

正解:1

正解は1です。

|Av|=hfe×RL/hie=150×2/3=100(出力は入力と逆位相なので Av=−100)

1:正しい。

2:誤り。hfeそのものです。

3:誤り。hfe×hie/RLとした値です(分母と分子が逆)。

4:誤り。hieで割り忘れた値(hfe×RL〔kΩ〕)です。

5:誤り。hfe×hie〔kΩ〕とした値です。


重要度:A 難易度:★☆☆

問11:コレクタ接地増幅回路(エミッタホロワ)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 電圧増幅度はほぼ1で、入力と出力は同相である。
  2. 入力インピーダンスが低い。
  3. 出力インピーダンスが高い。
  4. 電流増幅度はほぼ1である。
  5. 入力と出力は逆位相である。
【第11問:正解と解説】

正解:1

正解は1です。

1:正しい。出力(エミッタ電圧)は入力(ベース電圧)にほぼ等しく、同相で追従します。

2:誤り。入力インピーダンスは高くなります(およそhie+(1+hfe)RE)。

3:誤り。出力インピーダンスは低くなります。

4:誤り。電流増幅度は大きく、およそ1+hfeです。

5:誤り。同相です。逆位相になるのはエミッタ接地です。


重要度:A 難易度:★☆☆

問12:トランジスタ増幅回路で、コレクタ・エミッタ間電圧の直流分が6Vで、これに最大値2Vの正弦波の交流分が重なっている。コレクタ・エミッタ間電圧の最大値〔V〕として、正しいものはどれか。

  1. 2.0
  2. 4.0
  3. 6.0
  4. 7.0
  5. 8.0
【第12問:正解と解説】

正解:5

正解は5です。

電圧は直流分と交流分の和なので、最大値=6+2=8.0V(最小値は6−2=4V)

1:誤り。交流分の最大値だけです。

2:誤り。直流分から交流分を引いた値(最小値)です。

3:誤り。直流分だけです。

4:誤り。交流分の1/2を足した値です。

5:正しい。


重要度:A 難易度:★★☆

問13:トランジスタのバイアス回路に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 固定バイアス回路は、hFEのばらつきや温度変化によって動作点が変わりやすい。
  2. 電流帰還バイアス回路は、エミッタ抵抗による負帰還で動作点を安定させる。
  3. 自己バイアス回路(電圧帰還バイアス回路)は、コレクタとベースの間に抵抗を接続する。
  4. 電流帰還バイアス回路のエミッタ抵抗に並列にバイパスコンデンサを接続すると、交流の電圧増幅度が下がる。
  5. 温度が上がると、同じベース電流に対するコレクタ電流が増える傾向がある。
【第13問:正解と解説】

正解:4

正解は4です。

1:正しい。

2:正しい。コレクタ電流が増えるとエミッタ電圧が上がり、ベース電流を減らす向きに働きます。

3:正しい。

4:誤り。バイパスコンデンサは交流に対してエミッタ抵抗を短絡し、交流の負帰還をなくすので、電圧増幅度の低下を防ぎます(増幅度は上がります)。

5:正しい。温度上昇でhFEや漏れ電流が増えるためです。


重要度:A 難易度:★★☆

問14:エミッタホロワで、hie=2kΩ、hfe=99、エミッタ抵抗RE=1kΩとする。ベースから見た入力インピーダンス〔kΩ〕の値として、最も近いものはどれか。ただし、hre・hoeは無視し、バイアス抵抗は考えない。

  1. 2
  2. 3
  3. 100
  4. 101
  5. 102
【第14問:正解と解説】

正解:5

正解は5です。

Zin=hie+(1+hfe)RE=2+100×1=102kΩ(エミッタ抵抗がベースから見て(1+hfe)倍に見える)

1:誤り。hieだけです。

2:誤り。hie+REです。

3:誤り。(1+hfe)REだけです。

4:誤り。hie+hfe×REです。

5:正しい。

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