リース〔2027年度版〕(借手:使用権資産・リース負債、短期・少額) 計算問題 第1問〜第5問

問1

【2027年度専用】 次の資料にもとづき、(1)開始時の使用権資産計上額と(2)年減価償却費を計算しなさい。

資料

  • 通常の借手リース(利子込み法、短期リース・少額リースの賃貸借処理には該当しない)
  • 年額 ¥300,000 を4回支払う契約、リース料総額 ¥1,200,000
  • 減価償却:償却期間4年、残存価額 ¥0
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解答・解説

正答

  1. 開始時の使用権資産計上額 = ¥1,200,000
  2. 年減価償却費 = ¥300,000

計算過程

①利子込み法:使用権資産 = リース料総額 = ¥1,200,000
②年減価償却費 = ¥1,200,000 ÷ 4年 = ¥300,000

検算

  • ¥300,000 × 4回 = ¥1,200,000 = リース料総額 ✓
  • 減価償却費 ¥300,000 × 4年 = ¥1,200,000 = 使用権資産計上額 ✓

解説

利子込み法では、利息相当額も含めたリース料総額で計上します。

減価償却の基礎は使用権資産の計上額です。残存価額が0であるため、計上額の全額が償却期間にわたって償却されます。

償却期間4年は問題文に示されています。


問2

【2027年度専用】 次の資料にもとづき、(1)使用権資産計上額、(2)利息相当額の総額、(3)各期の利息、(4)各期の元本返済額、(5)年減価償却費を計算しなさい。

資料

  • 通常の借手リース(利子抜き法、短期リース・少額リースの賃貸借処理には該当しない)
  • 年額 ¥360,000 を5回支払う契約、リース料総額 ¥1,800,000
  • 利息相当額 ¥150,000
  • 利息の配分は定額法
  • 減価償却:償却期間5年、残存価額 ¥0
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解答・解説

正答

  1. 使用権資産計上額 = ¥1,650,000
  2. 利息相当額の総額 = ¥150,000
  3. 各期の利息 = ¥30,000
  4. 各期の元本返済額 = ¥330,000
  5. 年減価償却費 = ¥330,000

計算過程

①使用権資産 = ¥1,800,000 - ¥150,000 = ¥1,650,000
②各期の利息 = ¥150,000 ÷ 5年 = ¥30,000
③各期の元本 = ¥360,000 - ¥30,000 = ¥330,000
④年減価償却費 = ¥1,650,000 ÷ 5年 = ¥330,000

検算

  • 元本 ¥330,000 × 5回 = ¥1,650,000 = 当初のリース負債 ✓
  • 利息 ¥30,000 × 5回 = ¥150,000 = 利息相当額 ✓
  • 減価償却費 ¥330,000 × 5年 = ¥1,650,000 = 使用権資産計上額 ✓
  • 元本 ¥330,000 + 利息 ¥30,000 = ¥360,000 = 各回の支払額 ✓

解説

利子抜き法では、計上額と利息相当額を分けて把握します。

各期の元本返済額と年減価償却費がいずれも ¥330,000 になります。 これは使用権資産とリース負債がいずれも ¥1,650,000 で計上され、同じ5年で消えていくためです。

4つの検算をいずれも行うと、計算の誤りを発見できます。


問3

【2027年度専用】 次の資料にもとづき、(1)年減価償却費、(2)当期の減価償却費、(3)当期末の使用権資産帳簿価額を計算しなさい。

資料

  • 会計期間:2027年4月1日から2028年3月31日まで
  • 通常の借手リース(短期リース・少額リースの賃貸借処理には該当しない)を2027年10月1日に開始した
  • 使用権資産の計上額は ¥2,400,000
  • 減価償却:償却期間5年、残存価額 ¥0
  • 当期の使用月数は6か月である
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解答・解説

正答

  1. 年減価償却費 = ¥480,000
  2. 当期の減価償却費 = ¥240,000
  3. 当期末の使用権資産帳簿価額 = ¥2,160,000

計算過程

①年減価償却費 = ¥2,400,000 ÷ 5年 = ¥480,000
②当期償却額 = ¥480,000 × 6か月 ÷ 12か月 = ¥240,000
③当期末の帳簿価額 = ¥2,400,000 - ¥240,000 = ¥2,160,000

検算

  • 当期末の帳簿価額 ¥2,160,000 + 当期償却額 ¥240,000 = ¥2,400,000 = 計上額 ✓
  • 使用月数:2027年10月1日〜2028年3月31日 = 6か月(問題文の月数と一致)✓

解説

期の途中で開始した場合、その期は使用した月数の分だけ償却します。

年償却額 ¥480,000 をそのまま計上すると、開始前の4月から9月までの6か月分まで償却することになります。

当期の使用月数6か月は問題文に示されています。


問4

【2027年度専用】 次の資料にもとづき、第2回の支払が終わった時点のリース負債残高を計算しなさい。

資料

  • 通常の借手リース(利子抜き法、短期リース・少額リースの賃貸借処理には該当しない)
  • 年額 ¥360,000 を5回支払う契約、リース料総額 ¥1,800,000
  • 利息相当額 ¥150,000(使用権資産・リース負債は ¥1,650,000 で計上済み)
  • 利息の配分は定額法
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解答・解説

正答

第2回支払後のリース負債残高 = ¥990,000

計算過程

①各期の利息 = ¥150,000 ÷ 5年 = ¥30,000
②各期の元本 = ¥360,000 - ¥30,000 = ¥330,000
③第2回支払後の負債残高 = ¥1,650,000 - ¥330,000 × 2回 = ¥990,000

リース負債残高の推移

時点 元本返済額 負債残高
開始時 — 1,650,000
第1回支払後 330,000 1,320,000
第2回支払後 330,000 990,000
第3回支払後 330,000 660,000
第4回支払後 330,000 330,000
第5回支払後 330,000 0

検算

  • 元本 ¥330,000 × 5回 = ¥1,650,000 = 当初のリース負債 ✓
  • 第5回支払後の残高 = ¥0 ✓

解説

リース負債を減らすのは元本部分だけです。 支払額 ¥360,000 の全額で減らすと、2回で ¥720,000 減ることになり、残高が ¥930,000 となって誤ります。

支払利息は費用であり、負債の減少ではありません。


問5

【2027年度専用】 次の資料にもとづき、(1)1か月あたりの金額、(2)当期の費用として計上する支払リース料、(3)決算で前払費用として計上する金額を計算しなさい。あわせて(4)「当期の費用 + 前払費用 = 支払総額」が成立することを確かめなさい。

資料

  • 会計期間:2027年4月1日から2028年3月31日まで
  • 少額リースに該当し、賃貸借処理する契約である
  • 2027年12月1日に、同日から12か月分(2027年12月から2028年11月まで)のリース料 ¥120,000 を普通預金口座から支払い、全額を支払リース料として処理している
  • 当期に対応する月数は4か月である
  • 科目の指定はない
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解答・解説

正答

  1. 1か月あたりの金額 = ¥10,000
  2. 当期の費用として計上する支払リース料 = ¥40,000
  3. 前払費用 = ¥80,000
  4. ¥40,000 + ¥80,000 = ¥120,000 = 支払総額。成立する

判断根拠

支払時に全額を費用としているため、決算で翌期に対応する分を前払費用へ振り替えます。

手順 内容 金額
① 1か月あたり(120,000 ÷ 12か月) 10,000
② 当期分(4か月) 40,000
③ 翌期分(8か月) 80,000
④ 科目の指定がないため前払費用 80,000

計算過程

①1か月あたり = ¥120,000 ÷ 12か月 = ¥10,000
②当期分(2027年12月〜2028年3月=4か月)= ¥10,000 × 4か月 = ¥40,000
③翌期分(2028年4月〜11月=8か月)= ¥10,000 × 8か月 = ¥80,000

決算整理仕訳

前払費用 80,000  /  支払リース料 80,000

検算

  • (4) 当期 ¥40,000 + 前払 ¥80,000 = ¥120,000 = 支払総額 ✓
  • 当期4か月 + 翌期8か月 = 12か月 = 対象期間 ✓
  • 振替後の支払リース料 = ¥120,000 - ¥80,000 = ¥40,000 ✓

想定される誤り

第1に、支払額の全額を当期の費用としてしまう誤りです。翌期に対応する8か月分 ¥80,000 まで当期の費用になります。当期に対応する月数は問題文に示されています。

第2に、当期分と翌期分を取り違える誤りです。2027年12月から2028年3月までの4か月が当期分です。

第3に、科目の指定がないのに前払リース料を用いてしまう誤りです。指定がなければ前払費用を用います。

(4)の検算を行うと、金額の誤りに気づけます。


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