貸倒引当金(個別評価・一括評価、営業債権と営業外債権) 計算問題(2027年度) 第1問〜第2問

問1

次の資料にもとづき、(1)必要設定額、(2)当期に計上する金額と勘定科目、(3)処理後の貸倒引当金残高を答えなさい。

資料

  • 期末の営業債権:売掛金 ¥400,000、電子記録債権 ¥200,000
  • 一括設定率2%(個別評価の対象はない)
  • 決算整理前の貸倒引当金残高 ¥25,000
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解答・解説

正答

  1. 必要設定額 = ¥12,000
  2. 貸倒引当金戻入 ¥13,000 を計上する
  3. 処理後の貸倒引当金残高 = ¥12,000

計算過程

①修正後債権残高 = ¥400,000 + ¥200,000 = ¥600,000
②個別評価対象なし
③一括評価分 = ¥600,000 × 2% = ¥12,000
④必要設定額 = ¥12,000
⑤差額 = ¥12,000 - ¥25,000 = △¥13,000(マイナス)

差額がマイナスであるため、超過分 ¥13,000 を取り崩します。

貸倒引当金 13,000  /  貸倒引当金戻入 13,000

検算:処理後の残高 = ¥25,000 - ¥13,000 = ¥12,000 = 必要設定額 ✓

解説

必要設定額が既存残高を下回る場合です。差額がマイナスになるため、繰入ではなく戻入を計上します。

符号の判断が要点です。

差額がプラス → 貸倒引当金繰入(費用)
差額がマイナス → 貸倒引当金戻入(収益)

貸倒引当金戻入は営業外収益に表示します。 営業債権に対する繰入が販売費及び一般管理費であるのに対し、戻入は収益であるため区分が異なります。

処理後の残高が必要設定額と一致することを必ず確認してください。


問2

次の資料にもとづき、(1)営業債権分の繰入額、(2)営業外債権分の繰入額、(3)それぞれの損益計算書における表示区分を答えなさい。

資料

区分 債権 金額
営業債権 売掛金 ¥600,000
営業債権 電子記録債権 ¥400,000
営業外債権 未収入金 ¥250,000
営業外債権 営業外電子記録債権 ¥150,000
  • 設定率はいずれも2%(個別評価の対象はない)
  • 決算整理前の貸倒引当金残高はない
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解答・解説

正答

  1. 営業債権分の繰入額 = ¥20,000
  2. 営業外債権分の繰入額 = ¥8,000
  3. 表示区分:営業債権分=販売費及び一般管理費/営業外債権分=営業外費用

計算過程

【営業債権】
 修正後残高 = ¥600,000 + ¥400,000 = ¥1,000,000
 設定額 = ¥1,000,000 × 2% = ¥20,000
 既存残高なし → 繰入額 ¥20,000

【営業外債権】
 修正後残高 = ¥250,000 + ¥150,000 = ¥400,000
 設定額 = ¥400,000 × 2% = ¥8,000
 既存残高なし → 繰入額 ¥8,000

検算

  • 繰入額の合計 = ¥20,000 + ¥8,000 = ¥28,000
  • 債権合計 = ¥1,000,000 + ¥400,000 = ¥1,400,000
  • ¥1,400,000 × 2% = ¥28,000 ✓(設定率が同じため合計は一致する)

解説

設定率が同じでも、区分ごとに分けて計算します。 損益計算書での表示区分が異なるためです。

債権の区分はもとの取引が商品売買かどうかで判断します。

債権 区分 理由
売掛金 営業債権 商品の販売から生じた
電子記録債権 営業債権 売掛金を電子記録に置き換えたもの
未収入金 営業外債権 固定資産の売却など商品売買以外から生じた
営業外電子記録債権 営業外債権 未収入金を電子記録に置き換えたもの

電子記録債権と営業外電子記録債権は名称が似ていますが、区分が異なります。 もとの取引を確認してください。

この教材では、販売費及び一般管理費と営業外費用の金額を明確に確認できるよう、営業債権分と営業外債権分を分けて計算します。


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