電験三種(第三種電気主任技術者)「機械」のうち、インバータとパワーコンディショナの問題です(大分類:パワーエレクトロニクス・重要度A)。一問一答9問 → 五肢択一5問の順に解き、解答・解説は各問題の下を開いて確認してください。
一問一答(○×)
重要度:A 難易度:★☆☆
問1:電圧形インバータは、直流側にコンデンサをもつ。
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正解:○
電圧形インバータは直流側の大容量コンデンサで直流電圧をほぼ一定に保ち、出力電圧が方形波(またはPWM波形)になります。
重要度:A 難易度:★☆☆
問2:電流形インバータは、直流側にコンデンサをもつ。
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正解:×
電流形インバータは直流側に大きなリアクトルをもち、直流電流をほぼ一定に保ちます。
重要度:A 難易度:★☆☆
問3:単相ブリッジインバータでは、対角の位置にある2組のスイッチを交互にオン・オフして、負荷に交流電圧を加える。
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正解:○
一方の対角の組をオンすると負荷に+E、他方の組をオンすると−Eが加わり、交流(方形波)電圧になります。
重要度:A 難易度:★★☆
問4:誘導性負荷に電力を供給する電圧形インバータでは、スイッチを切り替えた直後に、帰還ダイオードを通って負荷電流が流れる期間がある。
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正解:○
誘導性負荷の電流はすぐには反転できないので、切替直後は帰還(還流)ダイオードを通って電流が直流電源側に戻る期間があります。
重要度:A 難易度:★☆☆
問5:PWM制御は、パルス幅を変えずに直流電源の電圧を変えることで、出力電圧の大きさを制御する方式である。
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正解:×
PWM(パルス幅変調)制御は、直流電圧は一定のまま、パルスの幅を変えて出力電圧の大きさと波形を制御する方式です。
重要度:A 難易度:★☆☆
問6:インバータの出力周波数は、直流電源の電圧の大きさで決まる。
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正解:×
出力周波数はスイッチングの繰り返しの周期(スイッチの組を切り替える周期)で決まり、直流電圧とは関係しません。
重要度:A 難易度:★☆☆
問7:太陽光発電用のパワーコンディショナは、太陽電池から最大の電力を取り出せるように動作点を追従させる最大電力点追従(MPPT)制御を行う。
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正解:○
日射や温度で変わる太陽電池の最大電力点に、電圧(電流)を合わせ続けます。
重要度:A 難易度:★☆☆
問8:系統連系したパワーコンディショナは、系統が停電しても単独運転を続けて、構内に電力を供給し続けなければならない。
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正解:×
系統が停電したとき、パワーコンディショナは単独運転を検出して停止(解列)します。単独運転を続けると作業者の感電や機器損傷の危険があるためです。
重要度:A 難易度:★☆☆
問9:電圧形インバータで、同じアームの上下のスイッチを同時にオンすると、直流電源が短絡される。
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正解:○
上下のスイッチが同時にオンすると直流電源が短絡されるので、切替時にはデッドタイム(両方オフの期間)を設けます。
五肢択一
重要度:A 難易度:★☆☆
問10:抵抗10Ωとインダクタンス0.1Hの直列負荷に方形波インバータで電圧を加える。負荷電流が指数関数的に変化するときの時定数〔ms〕の値として、正しいものはどれか。
- 1.0
- 5.0
- 10.0
- 100.0
- 1,000.0
【第10問:正解と解説】
正解:3
正解は3です。
τ=L/R=0.1/10=0.01s=10.0ms
1:誤り。単位の換算を誤った値です。
2:誤り。1/2にした値です。
3:正しい。
4:誤り。単位の換算を誤った値です。
5:誤り。R×L〔ms〕とした値です。
重要度:A 難易度:★★☆
問11:直流電圧Eの電源に接続した電圧形の単相ブリッジインバータで、誘導性負荷(R-L負荷)に方形波電圧を加えている。次の記述のうち、正しいものはどれか。ただし、素子は理想的なものとする。
- 負荷電流は、出力電圧の切り替えと同時に瞬時に反転する。
- スイッチと逆並列に接続する帰還ダイオードは不要である。
- 負荷に加わる電圧の最大値は2Eである。
- 出力電圧を上げるために、同じアームの上下のスイッチを同時にオンする。
- 対角の位置にあるスイッチの組を交互にオンすると、負荷には+Eと−Eが交互に加わる。
【第11問:正解と解説】
正解:5
正解は5です。
1:誤り。インダクタンスのため電流は指数関数的に変化し、瞬時には反転しません。
2:誤り。切替直後の電流の通り道として帰還ダイオードが必要です。
3:誤り。負荷に加わる電圧は+Eまたは−Eです。
4:誤り。同じアームの上下を同時にオンすると直流電源が短絡します。
5:正しい。
重要度:A 難易度:★★☆
問12:太陽光発電用パワーコンディショナの単独運転検出方式のうち、(ア)受動的方式の例と(イ)能動的方式の例の組み合わせとして、正しいものはどれか。
- (ア) 電圧位相跳躍検出方式 (イ) 無効電力変動方式
- (ア) 無効電力変動方式 (イ) 電圧位相跳躍検出方式
- (ア) 周波数シフト方式 (イ) 電圧位相跳躍検出方式
- (ア) 無効電力変動方式 (イ) 周波数シフト方式
- (ア) 電圧位相跳躍検出方式 (イ) 周波数変化率検出方式
【第12問:正解と解説】
正解:1
正解は1です。
受動的方式は単独運転になったときの電圧位相・周波数などの急変を検出する方式(電圧位相跳躍検出、周波数変化率検出など)、能動的方式はパワーコンディショナ自身が無効電力や周波数などに変動を与え、その応答の変化を検出する方式(無効電力変動、周波数シフトなど)です。
1:正しい。
2:誤り。(ア)と(イ)が逆です。
3:誤り。周波数シフト方式は能動的方式、電圧位相跳躍検出方式は受動的方式です。
4:誤り。どちらも能動的方式です。
5:誤り。どちらも受動的方式です。
重要度:A 難易度:★☆☆
問13:単相ブリッジインバータで、対角の2組のスイッチを10msずつ交互にオンさせる。出力電圧の周波数〔Hz〕の値として、正しいものはどれか。
- 10.0
- 25.0
- 50.0
- 100.0
- 200.0
【第13問:正解と解説】
正解:3
正解は3です。
1周期=10ms×2=20ms、f=1/0.02=50Hz
1:誤り。オン時間の数値です。
2:誤り。1周期を40msとした値です。
3:正しい。
4:誤り。1組のオン時間(10ms)を1周期とした値です。
5:誤り。1周期を5msとした値です。
重要度:A 難易度:★★☆
問14:インバータに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 電圧形インバータは、直流側にコンデンサをもつ。
- 電流形インバータは、直流側にリアクトルをもつ。
- PWM制御では、パルスの幅を変えて出力電圧の大きさを制御する。
- 電圧形インバータでは、出力電流が方形波になり、出力電圧の波形は負荷で決まる。
- PWM制御を用いると、出力電圧の基本波の大きさと周波数を変えられる。
【第14問:正解と解説】
正解:4
正解は4です。
1:正しい。
2:正しい。
3:正しい。
4:誤り。電圧形インバータでは出力電圧が方形波(PWM波形)になり、出力電流の波形が負荷で決まります。出力電流が方形波になるのは電流形インバータです。
5:正しい。
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